小6外国語Unit3「Let’s go to Italy. 」指導アイデア②

特集
文部科学省教科調査官監修「教科指導のヒントとアイデア」
小6外国語Unit3「旅行代理店でおすすめの国を紹介しよう」指導アイデア バナー

文部科学省視学官の監修による、小6外国語科の授業案です。今回はNEW HORIZON Elementary 6 Unit 3 「Let’s go to Italy. 旅行代理店でおすすめの国を紹介しよう」の単元の第5時~第8時を扱います。1人1台端末を活用した活動のアイデアも紹介します。

執筆/山口市立大内中学校教諭・津守陽子
監修/文部科学省視学官・直山木綿子
監修/山口県教育委員会指導主事・櫻井健一郎

単元と活動

Let’s go to Italy. 旅行代理店でおすすめの国を紹介しよう(NEW HORIZON Elementary 6 Unit 3)

単元の目標

相手のことをよく知るために、相手のおすすめの国や地域、行きたい国とその理由についての短い話を聞いてその概要を理解したり、自分のおすすめの国や地域、行きたい国とその理由などについて伝え合ったり、話したりすることができる。外国語の背景にある文化に対する理解を深める。

単元の評価規準

聞くこと(クリックすると各領域の評価規準が表示されます)

●知識・技能
〈知識〉

~ is ・・・. You can ~. It’s ~. およびその関連語句などについて理解している。
〈技能〉
おすすめの国や地域と、その理由について、聞き取る技能を身に付けている。
●思考・判断・表現
相手のことをよく知るために、おすすめの国や地域と、その理由について、短い話の概要を捉えている。
外国語の背景にある文化に対する理解を深めるために、海外の国について、短い話の概要を捉えている。
●主体的に学習に取り組む態度
相手のことをよく知るために、おすすめの国や地域と、その理由について、短い話の概要を捉えようとしている。外国語の背景にある文化に対する理解を深めるために、海外の国について、短い話の概要を捉えようとしている。

話すこと(やり取り)(クリックすると各領域の評価規準が表示されます)

●知識・技能
〈知識〉

I want to go to ~. You can ~. It’s ~. およびその関連語句などについて理解している。
〈技能〉
行ってみたい国や地域と、その理由について、I want to go to ~. You can ~. It’s ~. およびその関連語句などを用いて、互いの考えや気持ちなどを伝え合う技能を身に付けている。
●思考・判断・表現
自分のことを伝え、相手のことをよく知るために、行ってみたい国や地域と、その理由について、簡単な語句や基本的な表現を用いて、互いの考えや気持ちなどを伝え合っている。
●主体的に学習に取り組む態度
自分のことを伝え、相手のことをよく知るために、行ってみたい国や地域と、その理由について、簡単な語句や基本的な表現を用いて、互いの考えや気持ちなどを伝え合おうとしている。

話すこと(発表)(クリックすると各領域の評価規準が表示されます)

●知識・技能
〈知識〉

~ is ・・・. You can ~. It’s ~. およびその関連語句などについて理解している。
〈技能〉
おすすめの国や地域と、その理由について、~ is ・・・. You can ~. It’s ~. およびその関連語句などを用いて、自分の考えや気持ちなどを話す技能を身に付けている。
●思考・判断・表現
自分のことを伝え、相手のことをよく知るために、行ってみたいおすすめの国や地域と、その理由について、簡単な語句や基本的な表現を用いて、自分の考えや気持ちなどを話している。
●主体的に学習に取り組む態度
自分のことを伝え、相手のことをよく知るために、行ってみたいおすすめの国や地域と、その理由について、簡単な語句や基本的な表現を用いて、自分の考えや気持ちなどを話そうとしている。

教材

  • 『NEW HORIZON Elementary 6』(児童用テキスト・デジタル教材)
  • 振り返りカード・ワークシート 

授業のポイント

旅行代理店の社員役になって、おすすめの国や地域を客に紹介したり、客役になって旅行代理店の社員のおすすめの国紹介を聞いたりするトラベルフェスタをゴールに設定しています。社員役をする際には、社員になりきって、自分のおすすめの国や地域とその理由などを、客に十分伝わるように工夫しながら伝えることが、めざす児童の姿です。また、客役をする際には、社員のおすすめの国や地域とその理由について理解し、必要に応じて共感したり、質問したり、やり取りを楽しんだりする姿が見られるように、トラベルフェスタに至るまでの学習のなかで教師と児童、児童同士の様々なやり取りを行います。単元を通して、世界の国々の魅力を知ることで、海外に行ってみたい、外国で英語を使ってみたいという気持ちを育むことのできる教材です。

「1人1台端末」活用のポイント

旅行代理店の社員になっておすすめの国や地域を紹介する際、その内容に関する写真を見せるために、タブレットを活用します。写真を相手に見せながら話すことで、おすすめの理由やその国や地域の魅力がより具体的に客役に伝わります。そして、旅行代理店でのやり取りをしているというような臨場感を楽しむことができます。本単元では第5時~第8時「トラベルフェスタ」の活動で活用します。

単元計画

単元計画表(クリックすると単元計画表が表示されます)
小6外国語Unit3「旅行代理店でおすすめの国を紹介しよう」指導アイデア 単元

第1時~第4時は、小6外国語 Unit 3「旅行代理店でおすすめの国を紹介しよう」指導アイデア①をご覧ください。

授業の流れ(全8時中 5〜8時)

第5時

1.挨拶

全体で挨拶した後、ペアで挨拶をします。

Let’s get started! Good morning.(この後、ペアでHow are you?の会話)

2.【Sounds and Letters】(p.91)

メインの絵と、始まりの音が同じ絵に○を付けて、その始まりの文字を書く練習をします。

Circle the pictures of the words that start with x. 
Did you circle 1? (2,3,・・・)

3.Small Talk

Summer vacation is coming soon. I want to go to Senzaki. Why?  I want to see my father and mother.
How about you? Where do you want to go? Today’s topic is “Where do you want to go in summer?”

Where do you want to go?

I want to go to Youme town.

Why?

I want to eat ice cream of the famous shop.

Oh, I see.

How about you?

4.紹介する国を決めて、発表スライドづくり*評価活動「話すこと(やり取り)」(知・技)(思・判・表)(態度)*1人1台端末活用

行きたい国が決まったら、タブレットにその国をお勧めする写真や図などを取り込み、発表スライドを作ります。スライド作りと並行して、行きたい国についてのペアでのやり取りを行い、教師が確認します。 

見取るポイント
①Where do you want to go?と行きたい国や地域をたずねたり、I want to go to ~. と答えたりすることができる。
②さらに、理由をたずねたり、答えたりする表現を使うことができる。
③相手の理解度や反応を確かめながら、会話を続けている(続けようとしている)。

5.【Let’s Read and Write】*ワークシート活用

ワークシート「わたしのセリフ」に伝える内容を整理します。

ワークシート例

6. 振り返り

Now it’s reflection time. Write today’s reflection. 

7.挨拶


第6時

1.挨拶

全体で挨拶した後、ペアで挨拶をします。

Let’s get started! Good morning.(この後、ペアでHow are you? の会話)

2.【Sounds and Letters】(p.91)

メインの絵と、始まりの音が同じ絵に○を付けて、その始まりの文字を書く練習をします。

Circle the pictures of the words that start with Y. 
Did you circle 1? (2,3,・・・)

3.Small Talk(サイコロトーク)

ペアに1つずつサイコロを用意し、交互にサイコロをふります。出た目に応じた番号の質問をします(①~⑥の質問は電子黒板に示します)。

①What is this country?(p.22、23の写真を指差しながら)
②Where do you want to go?
③What food do you like?
④Do you like ~?
⑤What do you want to eat?
⑥フリー

4.「社員研修1」*ワークシート活用

Today you are a tour guide. Let’s practice speaking.
You will get a “Mezase Speech Meijin” paper. (振り返りシート「めざせ、スピーチ名人!」を配付)
Let’s read out about the A speech. (児童はA評価との記述とチェック項目を全員で読む)
Do you have any questions?”
First please practice by yourselves.(3 minutes)
Now stand up and practice with your friends.(第4時-7「インタビュー:友だちと行きたい国を伝え合おう」と同様に)

5.発表スライド完成。*1人1台端末活用

タブレットに写真等の挿入が終わった児童は、写真を表す単語を入力します。
(例:国旗の画像に「国名」、食べたい料理の写真に「料理名」、など)
前時のやり取りで、行きたい国についてのやり取りに不安が残る児童ともう一度やり取りの確認をします。

6.【ことば探検】

語の役割(ものの名前を表す語、動作を表す語、ものの性質を表す語)に注目して、9つの単語を3グループに分類します。
7で各自任意で文を加えるので、その際の参考となるような例を示します。

7.【Let’s Read and Write】

「わたしのセリフ」の「その他」にさらに伝えたい内容を加えます。

8.【Let’s Chant】

Now it’s reflection time. Write today’s reflection.

いつもの振り返りに加え、振り返りシート「めざせスピーチ名人」のチェック項目について振り返りをします。
チェックが入っていない項目については家で練習してくるように伝えます。担任にお願いし、スピーチの練習を宿題に入れてもらいます。

9.挨拶


第7時

1.挨拶

全体で挨拶した後、ペアで挨拶をします。

Let’s get started! Good morning.(この後、ペアでHow are you?の会話)

2.【Sounds and Letters】(p.91)

メインの絵と、始まりの音が同じ絵に○を付けて、その始まりの文字を書く練習をします。

Circle the pictures that start with Z. 
Did you circle 1? (2,3,・・・)

3.復習BINGO *ワークシート活用

Now let’s play review BINGO!
Look at the words below.
You can see 16 words of国名, 動作, 様子・味, 食べ物.
Can you read all of them?
Let’s try to read in pairs.
Let’s practice together. Now write 16 words on the chart in 4 minutes.
(After 4 minutes) Today I will choose 12 words. Let’s start!

12の単語が読まれた時点で、できたビンゴが多い児童がWinner。

4.「社員研修2」*評価活動「話すこと(発表)」(知・技)(思・判・表)(態度)*1人1台端末活用

Today let’s practice to make the speech better in groups.
S1 and S2, please come here.
Look at their performance.

「社員研修1」の取り組みから、モデルとなる児童を2人選び、その児童同士のやり取りを最初に見せます。

Thank you, S1 and S2. You did a wonderful job. You can be real tour guides.
Everyone, what did you think of them? Tell us the good points.

Eye contact.

Clear voice.

Smile.

Reaction.

Yeah, you are right. Remember 4 rules.
Be careful about speed, voice volume and ma(pause) for clear voice. 

OK!

さまざまな言語活動において、4 rulesについて頻繁にふれているので、このように児童から自然と出てきます。特に、reactionについては、スモールトークの際に常に意識させます。

Anything else?

Real tour guides! 

Cool!

I want to go to the countries.  

Yeah, me, too. I can imagine the countries by listening to the speeches.
Thank you again, S1 and S2.
Now it’s your turn, you all. Let’s practice with your partners.

 ペアでの練習を3分行います。

Stop practicing. Make groups of four.

4人1組でになって各自ALTに伝え、評価を受けます(順番を待つ間は、スピーチ練習やスライドの工夫や看板づくりをします)。

5.振り返り *ワークシート活用

振り返りシート「めざせスピーチ名人」に書きます。

Now it’s reflection time. Write today’s reflection.

6.よりよいスピーチのための練習

振り返りで改善したいと記入しているところを中心に練習します。

小6外国語Unit3「旅行代理店でおすすめの国を紹介しよう」指導アイデア イラスト

7.挨拶


第8時

1.挨拶

全体で挨拶した後、ペアで挨拶をします。

Let’s get started! Good morning.(この後、ペアでHow are you?の会話)

2.最終練習

Remember you are not a student, but a tour guide today.
You have 2 minutes to practice by yourselves before we start.
(After 2 minutes) Are you ready?

3.トラベルフェスタ *評価活動「話すこと(発表)」(態度)*1人1台端末活用

①ルールの確認

Today you have 4 rules.
Rule①: You can only use English.
Rule②: Remember 4 rules.Eye contact, smile, clear voice and reaction.
Rule③:You can visit 8 companies. You can move to the next company every 2 minutes.
Rule④:After each speech, you can ask your friends questions. 

②会場準備

Look at the screen. Now Let’s move your desks like this.

パワーポイント等で会場図を作っておき、モニターでそれを見せて机を動かすよう指示し、会場を作ります。

③前半

Guests, go outside the classroom with your worksheet and a pencil.
Prepare your tables and your sign board.
Are you ready?  When the guests come in, and let’s say, “Welcome” with smile.

「1人1台端末」活用風景
スライドの準備と並行して作ったサインボード(看板)
ツアーガイドになって、タブレットを見せながら行きたい国を紹介します。

④後半

社員役と客役を交替して、前半と同じように行います。

4.振り返り(単元末の振り返り)

Now it’s reflection time. Write Unit 3’s reflection on the left side of your booklet. 

個人で振り返った後、全体の講評を教師が伝えます。

5.【世界のすてき】

Now let’s watch the video about Australia and take notes.

6.挨拶

教材ダウンロード

・CAN-DOワークシート
・ワークシート「国紹介を聞きとろう」
・振り返りシート「めざせ、スピーチ名人!」
・BINGOカード

第1時~第4時は、小6外国語 Unit 3「「旅行代理店でおすすめの国を紹介しよう」指導アイデア①をご覧ください。


イラスト/荻野琴美(オーデザインチャンネルズ)、横井智美

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