小6国語「聞いて考えを深めよう」指導アイデア

教材
「聞いて考えを深めよう」

指導事項
【知識及び技能】(2)イ
【思考力、判断力、表現力等】A(1)イ・エ 
言語活動例ア

執筆/神奈川県公立小学校教諭・横田和之、神奈川県公立小学校教諭・ 小水亮子
編集委員/文部科学省教科調査官・大塚健太郎、神奈川県公立小学校校長・丹羽正昇

単元で付けたい資質・能力

話の内容をとらえて、自分の考えをまとめよう

①身に付けたい資質・能力

本単元では、話の内容が明確になるように、事実と感想、意見とを区別するなど、話の構成を考えながら話す力と、話し手の目的や自分の意図に応じて聞き、自分の考えをまとめる力の育成を目指しています。自分の考えをまとめるには、話し手と自分の考えを比較して共通点や相違点を整理したり、共感した内容や納得した事例を取り上げたりして自分の考えをまとめることが大切です。

②言語活動とその特徴

本単元では、「賛成・反対の立場から自分の意見を話したり、違う意見を聞いたりすることで自分の考えや、よりよい聞き方をまとめる」という言語活動を位置付けます。そのためには、話題に対して、まずは自分の考えを整理することが大切です。そして、まとめるためには、意見を聞く際に質問したり、友達の意見と自分の意見を比較したりすることが大切です。

小6国語「聞いて考えを深めよう」指導アイデア

単元の展開(6時間扱い)

主な学習活動

第一次(1時)

①学習課題を設定し学習計画を立てる。

【学習課題】
賛成・反対の立場から自分の意見を伝え合い、自分の考えの伝え方や、よりよい聞き方をまとめよう。

第二次(2~5時)

②話題を確かめ自分の考えを整理し、聞きたいことを考える。
 →アイデア①

③意見と理由に気を付けて、グループで聞き合う。
 →アイデア②

④話題に対する自分の考えを深める。

第三次(6時)

⑤よりよい話の聞き方を他教科や他単元に生かせるようにまとめる。

アイデア1 話題を設定する

主体的な学び

この学習では、自分の立場や話の内容が伝わるように、事実と感想、意見を区別したり関係付けたりして、構成を工夫して話すことが大切です。そのために、賛成・反対の意見が出しやすい話題を設定し、立場や事例、結論を明確にして話せるようにします。その際、友達から聞きたいことも考えておくようにします。そうすれば、聞いて考えを深めることにつながります。

視点の例

  • お礼を伝えるなら手紙の方がよい。
  • 携帯電話(スマーフトフォンを含む)は小学生から使った方がよい。
  • 中学校の制服は無くした方がよい。
  • バスや電車は全席優先席にした方がよい。
流れ

アイデア2  感想を友達と交流する

対話的な学び

話合いを通して、よりよい話し方・聞き方が自覚できると、他教科等や他単元の話合いに生かすことができます。しかし、話し合っている時は、よい話し方・聞き方を自覚することは難しいです。そこで、話合いを客観的に確認する立場を設けて評価することで、よい話し方・聞き方をまとめられるようにします。

聞く立場の人がよりよい話し方・聞き方をまとめる

聞く立場の人がよりよい話し方・聞き方をまとめる
矢印

話合い後の振り返り

話合い後の振り返り

イラスト/佐藤雅枝

『教育技術 小五小六』2021年4/5月号より

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