小4算数「折れ線グラフと表」指導アイデア
執筆/福岡教育大学附属福岡小学校教諭・西島大祐
編集委員/文部科学省教科調査官・笠井健一、福岡教育大学教授・清水紀宏
目次
本時のねらいと評価規準
(本時13 / 14時)
本時のねらい
データの特徴や傾向に着目し、問題を解決するために適切なグラフを作成し、変化の傾向について考えることができる。
評価規準
折れ線グラフの縦軸の目盛りの幅を適切に設定し、変化の傾向を読み取ったり、変化を比較したりすることができる。(思考力、判断力、表現力等)
問題
6月と10月の気温の変化の違いは?
6月1日の気温の変化
10 月1日の気温の変化
6月と10月の気温の変化について、 折れ線グラフに表しました。気付いたことを言いましょう。
6月の気温が高く見えます。
10月の気温の変化が大きいです。
2つのグラフを比べると傾きが違っています。
目盛りが違っていて比べにくいです。
問題場面で2つのグラフを提示したときの子供たちの気付きを大切にしましょう。2つのグラフの印象が違うことから本時のめあてを考えていけるようにしたいですね。
学習のねらい
6月と10月の気温の変化を比べるには、どのような工夫をすればよいか考えよう。
見通し
2つのグラフの違い
・10月のほうが変化が大きく見える。
・6月のほうが気温が高く見える。
・縦軸の目盛りが違っている。→縦軸を揃えたらよさそう。
いろいろな意見が出ましたね。どのようにしたら、6月と10月の気温の変化を比べやすくできそうですか。
縦軸の目盛りをそろえたらよさそうです。
見通しの段階では、それまでに発表された気付きを確認しながら、縦軸の目盛りの幅をどのようにしたら比べやすくなるのかという思考へと方向付けていきます。
自力解決の様子
A つまずいている子
縦軸をそろえるということの意味が理解できず、グラフを作りかえることができない。
B 素朴に解いている子
10月のグラフについて、縦軸の幅を0度から30 度にしたグラフを作って、変化を比べている。
C ねらい通り解いている子
6月と10月の最低気温と最高気温に着目し、変化の様子をより捉えやすいグラフを作って、変化を比べている。
自力解決時における教師の役割
イラスト/小沢ヨマ、横井智美
『教育技術 小三小四』2021年4/5月号より