小3理科「太陽のうごきと地面のようすをしらべよう」指導アイデア
執筆/福岡県公立小学校教諭・簑田大翼
編集委員/文部科学省教科調査官・鳴川哲也、福岡県公立小学校校長・古澤律子
目次
単元のねらい
日なたと日陰の様子に着目して、それらを比較しながら、太陽の位置と地面の様子を調べる活動を通して、それらについての理解を図り、観察、実験などに関する技能を身に付けるとともに、主に差異点や共通点を基に、問題を見いだす力や主体的に問題解決をしようとする態度を育成します。
単元の流れ(総時数10時間)
一次 影のでき方と太陽の動きを調べる(5時間)
① 影ふみ遊びをして、影について気付いたことを話し合う。
② 影の向きと太陽の見える方向を調べる。
③ 時刻を変えて、影の向きを調べる。
④⑤ 太陽の動きを調べる。
・方位磁針の使い方
問題を見いだすことができるように
導入の影ふみ遊びを通して、影のでき方に関心をもたせます。影の向きと太陽の見える方向を比べたり、日なたと日陰の地面の様子の違いなどを比べたりしながら、差異点や共通点を基に主体的に問題が解決できるようにしましょう。
観察する技能を身に付けよう
温度計や遮光板、方位磁針など、問題解決の過程で必要感をもって繰り返し使いながら、技能を身に付ける単元構成になっています。これらの器具を適切に使いながら、安全で正確に観察する技能を高めましょう。
二次 日なたと日陰の地面のようすを調べる(5時間)
① 日なたと日陰の地面の様子の違いを調べる。
②③④ 日なたと日陰の地面の温度を、時刻を変えて調べる。
・温度計の使い方
⑤ 「たしかめよう」「学んだことを生かそう」
単元デザインのポイント
「時間的・空間的」というメガネで見てみよう!
見方 主として「時間的・空間的」
時間的・空間的
太陽と影の位置関係及び時間の経過に伴うその位置変化。各時刻における日なたと日陰の地面の温度変化。
考え方
太陽と影の位置変化や、日なたと日陰の地面の温度変化を「比較して」考える。
太陽と影の位置を「関係付けて」考える。
これでばっちり! 単元の導入はこうしよう!
影ふみ遊びで影のでき方や太陽との関係に意識を向ける
・コートの設定
校舎や木などの日陰を含むコートを、教師が準備しておく。影ふみ遊びをした後で、気付いたことを発表し合い、太陽と影の関係について問題を見いだすようにする。
コートの端っこに立つとふまれなかったよ。
木のそばに立つとふまれなかった。
本当?太陽と影は関係があるの?
調べてみよう! なぜそうなるのかな?
影が同じ方向を向いてコートの外にあったからだ。
太陽が反対側にあるからだよ。
影ができているとき、太陽はどこに見えているだろうか。
授業の展開例(一次 第3時)
太陽の見える方向と影の向きを関係付け、時間をおいて太陽と影の位置を観察し、それぞれの時刻における観察結果を比較して考える活動を通して、差異点や共通点を基に、問題を見いだす力や主体的に問題を解決しようとする態度を育成しましょう。
指導のポイント
イラスト/たなかあさこ、横井智美
『教育技術 小三小四』2019年10月号より