授業時間不足でも、より深く、より広がる授業はできる!

コロナ禍での長期休校の影響による決定的な授業時間の不足をどのようにして乗り切るか? 少ない時数の中で、より深く、より広がる授業をつくるためにはどうすれば? ビジネス界のマインドや手法を教師の仕事に落としこむエッジの効いた発信で多くの若手教師に支持される、さる先生こと坂本良晶先生の連載記事。今こそ必読です!
執筆/京都府公立小学校教諭・坂本良晶

目次
綺麗ごとは言っていられない
コロナの影響で授業時数や授業形態に制限がかかる中で、さまざまな苦労や工夫を重ねながら教育活動を進められていることと思います。
最近よく危惧されていることの一つとして、学習内容を詰め込んでどんどんと時数を消化していくがために、子どもたちが主体的に学ぶチャンスが奪われてしまっていないかということです。
とは言え、現場の肌感覚として、「綺麗ごとは言っていられない」という声にも共感できます。時間が決定的に足りない中、子どもが主体的に学ぶ授業の在り方について、効果的なカリキュラムマネジメントを通してより少ない時数でより深く、より広がる授業の在り方について提案をさせていただきます。
併せて、最終的なアウトプットにおいて相手意識を持たせることの大切さについても考えていきたいと思います。
重なりをつくる
結論から述べると、「教科・領域間で、できるだけ重なる部分をつくって、カリキュラムマネジメントを進め、時数の最適化を進めることが可能」です。
単純に合計時数を減らすというだけではなく、教科や領域におけるそれぞれの学びのゴールとしてのアウトプットを設定するよりも、学びに必然性を帯びさせるという効果も期待できます。