「高大接続改革」とは?【知っておきたい教育用語】
学力の三要素を軸に、高校教育・大学教育・入学者選抜を一体として見直す「高大接続改革」が進められています。その背景や具体的な方策、今後に向けての課題などを解説します。
執筆/創価大学大学院教職研究科教授・宮崎猛

目次
高大接続改革とは
【高大接続改革】
「高等学校教育改革」「大学教育改革」「大学入学者選抜改革」の三つを柱として、社会の急激な変化に対応できる資質・能力の育成をめざし、高校から大学への学びのあり方を一体的に捉え直そうとする教育改革のこと。
時代の急速な変化に伴い、多様な人々と協力しながら主体性を持って人生を切り開いていく力が重要となっています。そのため、知識量のみならず、複雑で先行き不透明な状況の中で課題を発見し、解決策を創出し、新たな価値を生み出す資質・能力が求められるようになりました。
そこで重視される学力として、①十分な知識・技能、②それらを基盤に答えが一つに定まらない課題に取り組む思考力・判断力・表現力等、③主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度の三つが示されました。これらは「学力の三要素」と呼ばれています。
高校教育・大学教育の課題
学力の三要素の育成が喫緊の課題とされる中、高等学校教育、大学入学者選抜、大学教育には次のような課題が指摘されています。
1.高等学校教育:授業改善の取組は進みつつあるものの、学力の三要素を踏まえた指導が十分に浸透していない。
2.大学入学者選抜:知識の暗記や解法パターンの適用に偏った評価になりがちであり、一部のAO(総合型選抜)・推薦入試は「学力不問」との批判がある。
3.大学教育:授業改善の取組は見られるが、依然として知識伝達型の授業も多く、学生の成長の可視化に対する社会的評価が厳しい。
