小６国語科「伝えよう、感謝の気持ち」全時間の板書＆指導アイデア

2025.12.17

プリント

1. 単元で身に付けたい資質・能力

本単元では、目的や意図に応じて話す内容を選び、思いが明確に伝わるように話の構成や話し方を工夫する力を育てることをめざします。

本単元の目的は、感謝の気持ちをもつ相手に対して、その思いを自分の言葉で伝える力を育てることです。活動の場面(意図)としては、卒業を間近に控えた時期に、ビデオメッセージを通して思いを伝えることを想定しています。

思いを明確に伝えるためには、具体的な出来事を取り上げたり、話の構成を工夫したりすることが大切です。その他にも、問いかけを交えたり、表情や動作を加えたりするといった話し方の工夫も取り入れられるようにしましょう。

2. 単元の評価規準

3. 言語活動とその特徴

本単元では、感謝の気持ちを伝えるビデオメッセージを作成することを主たる言語活動として設定しました。

小学校生活を振り返り、これまでお世話になった人々への感謝の気持ちを具体的な言葉で伝えることを通して、話すこと・聞くことの力を高めることをめざします。

ビデオメッセージには、聞き手の反応を直接見ながら話し方や内容を調整することができないという特徴があります。そのため、相手の反応を具体的に想定し、内容や構成をより丁寧に工夫することが求められます。

〇言語活動と指導事項の関連

本単元の言語活動では、伝えたい相手や場面を想定しながら、話題を選び、内容や構成を工夫して伝えることに重点を置きます。

話題を選ぶ際には、感謝の気持ちを伝えたい相手との関係性が伝わるような、具体的な出来事を想起してみましょう。
どのような行動や言葉が嬉しかったのか、その出来事が自分にどんな影響を与えたのかなど、感謝の理由を明確にすることが大切です。
この活動では、伝える相手を明確に設定することが重要です。誰にでも通じるような一般的な話題ではなく、その相手ならではの話題を設定できるようにしましょう。

内容や構成の工夫としては、導入で問いかけを用いたり、印象的な言葉から始めたりして聞き手の関心を引くことが挙げられます。また、時系列に沿って話を展開したり、原因と結果の関係で構成したりすることで、話の流れを整理することが考えられます。

本単元の言語活動に取り組むことを通して、目的や意図に応じて話す力を育成するとともに、言葉によって思いを伝えることの大切さを実感できるようにしましょう。

4. 指導のアイデア

〈伝えたいことインタビュー〉

本単元のような言語活動に取り組む場合、伝えたい話題や内容を具体的にすることが難しく、抽象的な言葉や一般的な表現にとどまってしまう子供の姿が想定されます。
そこで、感謝の気持ちを伝えたい相手や出来事について、子供同士でインタビューし合う活動を取り入れます。
ペアになって、以下のような問いかけを通して、話題や内容を具体的にしていきます。

どうしてその人に感謝の気持ちを伝えたいの？
どんな場面で感謝したの？
その人はどんな言葉をかけてくれたの？
その時、どんな気持ちになった？
その出来事が、今のあなたにどんな影響を与えていると思う？

このようなやりとりを通して、子供たちは自分の思いを具体的な言葉で表現できるようになるでしょう。

5. 単元の展開（５時間扱い）

　単元名：伝えよう、感謝の気持ち

【主な学習活動】
・第一次
１時　既習事項を確かめ、単元の学習の見通しをもつ。
２時　相手を決めて、話すことを書き出す。

・第二次
３時　原稿を書いて、話す練習をする。
４時　ビデオメッセージを撮影する。

・第三次
５時　聞き手に思いが伝わるように、どのようなことを意識して話したかを振り返り、身に付けた「言葉の力」を確かめ、これからの学習に生かそうという意識を高める。