小5らくらくUnit 8「Who is your hero?」⑤【モトヨシ先生のNEWスライドde外国語】

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モトヨシ先生のスライドde外国語(活動)~パワポで楽しくらくらくICT授業
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モトヨシ先生のNEWスライドde外国語

パワーポイント教材を映すだけで授業を進められる「モトヨシ先生のNEWスライドde外国語」。2024年度の教科書改訂に合わせて、パワーポイント教材をリニューアル。

今回は、NEW HORIZON Elementary English Course 5 Unit 8「Who is your hero? ~あこがれの人について紹介し合おう」第5時(自分のヒーロー、あこがれの人について英語で表現してみよう)の授業案です。本好利彰先生が作成したパワーポイント(スライド)教材1つで、外国語の授業をらくらくクオリティアップ!

執筆/福島県公立小学校教諭・本好利彰
監修/拓殖大学教授・居村啓子

スライドは学級の実態に合わせて修正して使いましょう

小学5年生の「NEW HORIZON Elementary English Course 5」のUnit 8「Who is your hero? ~あこがれの人について紹介し合おう」全8時の5時目の授業の流れです。本時も、私が作成したパワーポイント(スライド)を使った授業を紹介します。学級の実態に合わせて修正し、活用してください。

パワーポイント(スライド)を使った授業の進め方

この記事の最後で、パワーポイントのファイルをダウンロードできるようになっています。必要な教師の発話やイラスト、音源などを挿入してあり、この資料を使うことで1時間の授業を行うことができるように作成してあります。このスライドを活用して、クリックしながら授業を進めてみてください。
パワポダウンロードへボタン

  • クリックでスライドを進めるだけで、スムーズに授業を行えます。
  • デジタル教科書を使用する場合は、パワーポイントから切り替えてください。

目標と授業の流れ

◎単元目標
自分のことを話したり、友達のことをよく知るために、憧れの人の職業や得意なことなどについて、聞き取ったり紹介したりすることができる。また、単語の終わりの音を聞き取ったり、複数の文字の名前を聞いて小文字を書き取ったりすることができる。

○単元のゴール
あこがれの人について紹介し合おう。
○本時の目標
自分のヒーロー、あこがれの人について英語で表現してみよう。

単元の評価規準(クリックすると各領域の評価規準が表示されます)

【聞くこと】
●知識・技能
〈知識〉
・Who is your hero? My hero is 〜. He [She] is good at 〜. およびその関連語句について、理解している。
〈技能〉
・憧れの人の職業や得意なことなどについてのやり取りや短い話を聞いて、話の内容を聞き取ることができる。
●思考・判断・表現
・友達のことをよく知るために、憧れの人の職業や得意なことなどについてのやり取りから話の内容を聞き取っている。
●主体的に学習に取り組む態度
・友達のことをよく知るために、憧れの人の職業や得意なことなどについてのやり取りから話の内容を聞き取ろうとしている。

【読むこと】
●知識
・アルファベットの活字体の大文字・小文字について理解している。
●技能
・アルファベットの活字体の大文字・小文字を識別することができる。

【話すこと】(やり取り)
●知識・技能
〈知識〉
・Who is your hero? My hero is 〜. He [She] is good at 〜. およびその関連語句について、理解している。
〈技能〉
・憧れの人の職業や得意なことなどについて、Who is your hero? My hero is 〜. He [She] is good at 〜. およびその関連語句を用いて、考えや気持ちなどを伝え合うことができる。

【話すこと】(発表)
●知識・技能
〈知識〉
・Who is your hero? My hero is 〜. He [She] is good at 〜. およびその関連語句について、理解している。
〈技能〉
・憧れの人の職業や得意なことなどについて、Who is your hero? My hero is 〜. He [She] is good at 〜. およびその関連語句を用いて、考えや気持ちなどを伝え合うことができる。
●思考・判断・表現
自分のことを伝えるために、憧れの人の職業や得意なことなどについて簡単な語句や学習した表現を用いて、考えや気持ちなどを話している。
●主体的に学習に取り組む態度
自分のことを伝えるために、憧れの人の職業や得意なことなどについて簡単な語句や学習した表現を用いて、考えや気持ちなどを話そうとしている。

【書くこと】
●知識・技能
〈知識〉
・アルファベットの活字体の大文字・小文字について理解している。
〈技能〉
・アルファベットの活字体の大文字・小文字の名前が発音されるのを聞いて、そのアルファベットを書くことができる。

本時の流れ(例)

  1. 挨拶
  2. 単元のゴール、本時のめあての確認
  3. 教科書 Let’s Sing
  4. 教科書 Enjoy Communication Step ①
  5. 教科書 Enjoy Communication Step ②
  6. 教科書 Sounds and Letters
  7. ふり返り

各活動の流れ

①挨拶

元気に明るく挨拶をして、How are you? How’s the weather? などの質問をしてみましょう。

②単元のゴール、本時のめあての確認

単元のゴール、本時のめあてを確認しましょう。

単元の流れ5年Unit8-5
本時のめあて5年Unit8-5
パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

③教科書 Let’s Sing (p.84)

教科書 p.84に載っている Let’s Sing です。本単元で学習する表現に少しずつ慣れることができるようにしていきましょう。チャンツや歌は、朝の時間や帰りの会など授業以外の時間に行うと効果的です。

④教科書 Enjoy Communication Step ① (p.88)

先生のヒーローはだれか、まず教師の自己開示を行いましょう。私の場合は、「先生はバスケットが好きだ」と何度か児童に伝えているので、同じバスケットに関する内容にしました。自己開示後は、パワーポイントのスライドに挿入してある日本語をヒントに、教師が話した内容を児童とやり取りしながら確認していきましょう。

Enjoy Communication Step①のスライド
パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

教師の自己開示だけでなく、ALTや他の先生でも例示することで、様々なヒーローの例を児童に伝えましょう。その1例として、親や身近な人を「先生のヒーロー」として紹介するのもよいと思います。児童の中には「誰を紹介すればいいのか」イメージをもてないケースがあります。具体例を複数紹介することで、児童の選択肢を広げることができます。学習の進まない児童にとっては有効な手だてだと思います。

『先生のヒーローは誰かな?』で紹介した英文を、次の ⑤教科書 Enjoy Communication Step ② の学習で再度提示します。繰り返し同じ内容を提示することで、児童の理解を深めることができます。

⑤教科書 Enjoy Communication Step ② (p.88)

まず、本時のめあてをもう一度、全体で共有します。そして教師が ④教科書 Enjoy Communication Step ① で紹介した『先生のヒーローは誰かな?』で伝えた内容を、児童に再度見せます。そこでどんな内容を書いていくのか、児童とやり取りしながら進めていきましょう。

なお、教科書では『あこがれの人カード(My Hero Card)』を作成する流れになっていますが、こちらの実践紹介ではワークシートを準備してありますのでご活用ください。

ワークシートの記入例
↑教師が例文として紹介したスライド。パワーポイント、ワークシートは記事の最後でダウンロードできます

私がよく行う方法は、他クラスの友達が英語で書いた内容を紹介することです。もしくは、去年の児童のものでも大丈夫です。同じ学年の友達が書いた内容を見ることで、児童がより具体的にイメージすることができます。教師の準備する例示よりも、児童の作品のほうが、小学生らしさが表現できていていいなと思うことが多いです。次年度や今後のために、よく書けている児童のワークシートは記録しておくとよいと思います。

あこがれの人の紹介例
↑児童のあこがれの人の紹介例 表 
あこがれの人の紹介例 裏の絵
↑裏の絵

他に2名の児童の作品を非表示でスライドに挿入してあります。参考にしてください。

教師は机間指導をしながら児童の困り感を見取り、全体で共有できること、全体で考えさせることができることがないかを常に考えて指導しましょう。例えば、児童が「お父さんは野球が得意だから」と書きたいんですと発言したら、全体で考えさせることが大切です。既習事項から考えさせると、He is good at playing baseball. と他の児童から答えを引き出すことができます。
また、最後の発表の段階まで考えると、全体で共有したら全員で発話し、質問した児童にも個別で発話させると効果的です。
職業名で My Picture Dictionary にも記載されていない、児童がその単語を聞いても分からない場合はどうするかも全体で考えさせるとよいでしょう。教師が問うことで「絵を描くときに得意なことが分かるように描いたらいいのではないかな」など、児童からよい意見が出ることが多いです。

私が教師になったばかりのときにベテランの先生から、教師は「目をかけ、声をかけ、手は出さない」と教えてもらいました。児童とやり取りをしながら児童に考えさせることを大切にしましょう。
また、書くときのルールを確認することも大切です。この場合も、「文のはじめは大文字でね!」と教師が伝えるのではなく、児童から答えを引き出すようにしましょう。「文の書きはじめのルールは何だろう? ペアで確認してごらん」と問うと、児童から答えを引き出せます。そこで、「自分のワークシートを見てごらん」と児童自身に気付かせる手だてを講じることが重要です。お手本と自分の英語のどこが違うのか、考えさせましょう。

「書く活動」は個人差が大きいです。早く終わった児童には、次の適切な課題が必要になります。具体的に指示をしないと、終わった児童は時間をもてあましてしまいます。6時目に「児童のヒーローやあこがれの人」を紹介するので、そこに向けて練習させるとよいでしょう。そのときに、評価する項目を具体的に提示すると、児童は何を頑張ればよいかを把握できます。事前によい例などをビデオで撮っておき、視聴させることもできると思います。また、宿題として次の発表に向けて毎日練習させるのもよいでしょう。その期間だけ国語の音読をなしにするなど、宿題の量を調整するのもよいと思います。

Who is your heroワークシート

【ダウンロード】
Who is your Heroプリントワークシート

(記事の最後でダウンロードできます。)

※「◯◯ is good at…」に続く表現の参考ワークシート付き(2枚目)

⑥教科書 Sounds and Letters (p.93)

教科書 p.93の Sounds and Letters の問題です。Unit 8 の Sounds and Letters では、終わりの音に慣れ親しむ学習が設定されています。音声を聞いて、終わりの音が異なる単語の絵の□に✓を児童に入れさせます。デジタルブックの音声で児童が難しいと感じているようであれば、教師やALTが再度ゆっくり繰り返し発話しましょう。

⑦ふり返り

本時の学習をふり返り、全体で共有しましょう。

5時間目にライティングを終わらせて、6時間目に発表までもっていけるとよいと思います。したがって、6時間目および7時間目以降(Over the Horizon)の記事とパワーポイントはありません。


居村啓子

居村啓子(いむらけいこ)
拓殖大学外国語学部英米語学科教授。言語学博士。児童図書出版社、児童英語教育機関勤務、立教大学異文化コミュニケーション学部助教、上智大学言語教育研究センター嘱託講師を経て現職。2020年よりNHKラジオ「小学生の基礎英語」講師を務める。研究テーマは「子どもの第二言語習得」、「フレーゾロジー」。

本好利彰

本好利彰(もとよしとしあき)
福島県公立小学校教諭。福島県小学校・中学校・千葉県小学校教諭を歴任。また地区外国語教育推進リーダーを務める。2018年より拓殖大学外国語学部で「小学校英語教育入門」を担当。2021年東京書籍アドバイザー。 2023年より東京書籍の会員制教育情報サイト「東書Eネット」にて実践事例、指導技術などを連載中。

パワーポイント(スライド)ダウンロード

5年Unit8-5 パワーポイント(29スライド)、ワークシート(1点)

※ダウンロードデータのサンプルをご覧になりたい場合は、こちらの記事にある無料ダウンロードを参考にしてください。

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構成/本田有紀子 イラスト/畠山きょうこ・やひろきよみ・横井智美・本田有紀子  アニメーション/鶴岡信治 歌・チャンツ/本田有紀子

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