6月に<声かけと接し方>7つの確認を! ~教師の指導力はココに表れます~

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1学期も折り返しの6月。先生は子供たちの性格や特徴を把握し、充実した学級経営・授業づくりをすることができているでしょうか。

6月は、4月からの疲れが知らないうちに蓄積する時期でもあります。いつもなら笑顔で受け答えしてきたことや、子供たちの様子を見ながら待つことができたことも、疲れから余裕のない対応になってしまったり、子供への言動に気の緩みが出てしまったりすることもあるかもしれません。6月の今こそ、子供への声かけ・接し方についてふり返り、自らの指導力を上げましょう。

執筆/大阪府公立小学校教諭・川村幸久

声かけで4つの確認! こんな時どうする? 子供に「〇〇」と言う前に…

声かけの確認 1

1人の子供が発表した後に、「〇〇さんの考え方、みなさんはわかりましたか?」と聞くと、子供たちは「はーい。わかりました」と答えました。さて、どうしますか?

例えば、算数で子供が正しい考え方を発表したとします。その発表を聞いた周りの子供たちも、その問題の解き方を分かっているような様子でうなずいているように見えます。先生が「〇〇さんの考え方、みなさんはわかりましたか?」と聞くと「はーい。わかりました」と子供たちは、手を挙げて答えました…。

このような場合、 教師はその様子を見て「子供たちは、〇〇さんの考えを理解している」と思い込んで安心してはいけません。「〇〇さんの今言った考え方をもう一度説明してみましょう」とか「〇〇さんの発表を聞いて、どのようなことがわかりましたか」「〇〇さんの発表(考え)と自分の考えを比べて、同じところや違いを発表してみましょう」というように、1人の発表(考え)を聞いて終わりではなく、他の子供たちにも、その考えや解き方を丁寧に確認する発問をするようにしましょう。

声かけの確認 2

授業の開始時間になっても、なかなか子供たちが教室に戻ってきません。
さて、どうしますか?

ある日、授業の開始時間になっても、学級の子供たちが教室に戻ってきません。そのような時は、どうしますか? 子供たちに「時間を守りなさい!」と言う前に、ひと息ついて考えてみましょう。

仮に子供が、休み時間終了のチャイムが鳴ってすぐに教室に戻ってきたとしても、教室と運動場まで距離がある場合は、戻ってくるまでに時間がかかってしまいます。子供は、休み時間を目一杯遊びたいと思っているはずですし、それも大切な時間です。


「授業の開始時間には、教室に帰ってきなさい! 時間を守りなさい!」と言う前に、一度、子供たちと一緒に運動場から教室まで歩いて、かかる時間を測ってみましょう。そして例えば、運動場から教室に戻るまでに3分かかるとわかったら、「休み時間終了のチャイムが鳴ってから、3分後には授業を開始しますね」「3分間だけは待つから、チャイムが鳴ったらすぐに遊びをやめて、教室に戻ってくるようにしましょうね」と確認をする機会をもつようにしましょう。

声かけの確認3

今日は授業が思うように進みませんでした。そんな時、どうする?
授業の開始時間と終了時間を守ることができているでしょうか

そもそも子供に「時間をきちんと守りましょう」と言う前に、最も大切なことは、「教師自身が授業の開始時間と終了時間を守る」ということです。学習する内容が予定しているところまで進まなかったからと言って、授業終了のチャイムが鳴っても授業を続ける先生になっていませんか? 予定していたところまで授業を進めることができなかったのは、先生自身の問題です。

仮に休み時間まで授業を延長させたところで、子供たちの思考は停止し、休み時間モードになってしまいます。そのような状態で、いくら「ここは大切です!」「話をしっかり聞きましょう!」と言ったところで、子供の心には響かず、授業内容を定着させることは難しいでしょう。

子供に時間を守ることを約束させるためには、先生自身が率先して時間を守る態度を示さないと、子供からの信頼を得ることはできないでしょう。

声かけの確認 4

教師が発問をしたら、子供が予想もしていなかった考えや、間違った解答を発表しました。
さて、そんな時、どうしますか?

子供は、いつも教師が期待しているような考えや答えを発表するとは限りません。発表が思わぬ方向に進み、授業が予定通りに進まないこともあります。しかし、そのような時こそ、子供の発表に「それは違いますね」と否定したり、その発表に対して何も反応せずにすぐに他の子供を当てたりしていませんか? 

それでは、子供たちは安心して発言できません。

そのような場合は、クラスみんなで考えるよい機会であると捉え、まずは、「問いに対し、自分の考えを持つことができたこと」「考えをクラスのみんなの前で伝えることができたこと」を称賛・承認し、自分の考えを安心して表現できるクラスの雰囲気を醸成するようにしましょう。

みんなが気付かなかったことを発表してくれたね。

なるほど、そんな考えもあるね。


子供が安心できる先生になる! 接し方での3つの確認

子供への接し方を3つまとめて確認!

 いつも笑顔で明るい返事をすることができていますか?
 話すときは、体を子供に向け、目を合わせて最後まで話を聞くことができていますか?
 常にポジティブな言葉をかけることができているでしょうか?

 いつも話しかけやすい先生でいるでしょうか? 子どもたちが先生に声をかけてきたということは、何かを伝えたいからです。それは、「困っていることがあるから解決してほしい(聞いてほしい)」とか、「頑張ったことを褒めてほしい(認めてほしい)」とか、「家での話を聞いてほしい」とか、様々なことが想定されます。先生の笑顔や明るい返事は、子供たちが安心して話しかけられる第一条件であり、話しやすい関係づくりのための第一歩です。

 子供が話をしている時には、子供に体ごと向けて、目を合わせて最後まで聞くことを心がけましょう。非言語のボディランゲージも重要です。子供たちは、うまく自分の考えを表現できないこともあるかもしれません。でも、体と目線を合わせることで「先生は、自分の話をきちんと聞いてくれている」という安心感を与え、子供の本音を引き出すことができるかもしれません。

 話をきちんと聞いた後など含め、子供にはいつも物事を前向きに捉えることができるよう
に「話してくれて、ありがとう」など、ポジティブな言葉をかけるようにしましょう。どの子供にも、いつも明るく、優しい言葉をかけてあげることで、教室の空気が明るく安心できるものになります。

日常的な子供との関わりの中での先生の立ち居振る舞いは、とても大きな影響力があります。日々の何気ないひと言や接し方に、先生の指導力が表れます。声かけと接し方、合わせて7つの確認をして、毎日実行していきましょう。

イラスト/中林まどか(@chu rin mdk)

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