社会見学で「ジグソー法」取り入れた授業案
「本物に触れる」それが社会見学の醍醐味です。しかし、情報量が多いと、結局何を学んだのかわからなくなることがあります。見学の視点を明確にして、学んだ内容をきちんと共有できるように、「ジグソー法」を取り入れた学習法をご紹介します。
監修/大阪市立公立小学校校長・中山大嘉俊・首席、川村幸久
執筆/大阪市立公立小学校教諭・塩根航平
目次
ジグソー法(知識構成型ジグソー法)とは
見学前:調べる視点を分担
クラスの人数に応じて3.4人の班を作ります。班の中で調べる視点を分担します。
しゅうまい工場であれば、「作り方」「しゅうまいについて」「働く人」などです。(ジグソー班)
次に同じ視点同士の班(エキスパート班とする)を構成し、エキスパート班の中で自分たちが調べたいことについて話し合います。
見学:エキスパート班で見学
見学する際は、エキスパート班で集まって見学するようにします。そうすると、見つけたことを共有しながら、見学することができます。
各班で1台タブレットPCを持って行き、見つけたことを写真に撮っておくと、調べたことを共有する際に役立ちます。
見学後:学びの共有
教室に帰ってきたら、まずエキスパート班で集まり、他の視点で見学している人たちに何を伝えるのかを話し合い、明確にします。
次に元のジグソー班に戻り、それぞれの視点で調べた内容を共有し、共通点を話し合います。このように社会見学で「ジグソー法」を活用すると、見学の視点が定まりやすくなります。さらに、それぞれの視点から分かったことを共有し、共通点を見つけることで、その店や工場のよさについての理解を深めることができます。
イラスト/伊神彰宏
『小三教育技術』2018年10月号より