小4算数「大きい数」指導アイデア《3位数×3位数の筆算の仕方》
執筆/横浜市立師岡小学校教諭・横地健一郎
監修/文部科学省教科調査官・笠井健一、島根県立大学教授・齊藤一弥
目次
単元の展開
第1時 一億までの数の仕組みに着目し、億の単位を用いた数の構成や表し方を考える。
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第2時 十進位取り記数法や万進法に着目し、兆の単位を用いた数の構成や表し方を考える。
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第3時 大きい数を10倍や100倍した数や[MATH]\(\frac{1}{10}\)[/MATH]や[MATH]\(\frac{1}{100}\)[/MATH]にした数について考える。
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第4時 0から9までの数字を使って、どんな大きさの整数でも表せることを理解する。
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第5時(本時)既習の計算に着目し、3位数×3位数の筆算の仕方を考える。
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第6時 乗数に0を含む乗法や末尾に0のある数の簡単な計算の仕方を考える。
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第7時 学習内容の定着を確認する。
本時のねらい
3位数×3位数の筆算の仕方を理解し、その計算の答えを求めることができる。
評価規準
既習の計算の仕方に着目し、被乗数と乗数が3位数の整数の乗法計算をすることができる。 (知識・技能)
本時の展開
776×892を筆算でしましょう。
皆さんは、この776×892のどこまでなら計算できますか。
776×92なら、もうできます。
どうやって計算するか実際に一度解いて、隣の人と確認してみましょう。
確認できましたか。
掛ける数の92を、90と2に分けます。
90は10を基にして、9と見て計算します。だから、776×90だけど、776×9で計算します。
2はそのまま計算するので、776×2で計算して、2つの答えを足せばいいです。
位に分けることや10を基にして計算しましたね。
では、892のときはどうしますか。
まずは、位に分けます。800と90と2です。
そうなると、800は、どんな数と見たらいいのでしょうか。一度、考えてみましょう。
800は、100を基にして8と見ます。
同じです。800を100を基にして8と見れば、九九の計算でできるからです。
今度は100を基にして考えたのですね。8と見ることのよさも今話していました。では、800を8と見て、776×892を計算しましょう。
これまでの計算の仕方を生かして、大きい数の筆算をしよう。
見通し
位ごとに分けて計算すればいいね。(方法の見通し)
大きな数では、100を基にすればいいね。(方法の見通し)
位に分けたり、大きい数は100や10を基にしたりして計算すればいいです。(結果の見通し)
自力解決の様子
A つまずいている子
各位の位を揃えて計算できていない。
B 素朴に解いている子
位に分けたり、800を8として計算したりしている。
C ねらい通り解いている子
既習の計算の仕方に着目し、乗数を位で分けたり、九九を用いて計算できるように数の相対的な見方を生かしたりしている。また、積を自ら確かめている。
学び合いの計画
今回の学習では、既習の計算に仕方に着目することが重要になるため、既習の776×92の計算の仕方をふり返る場面で、2人1組の学び合いを計画します。
イラスト/横井智美