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【指導計画】4年体育 走・跳の運動(小型ハードル走)リズムに乗って、ピューン!ランラン!

2019/10/19

執  筆/山口県岩国市立東小学校教諭・山本雅之
編集委員/国立教育政策研究所教育課程調査官・高田彬成、山口県岩国市立東小学校教頭・前川 孝

授業づくりのポイント

中学年の走・跳の運動(小型ハードル走)は、低学年の走・跳の運動遊びの経験を生かし、やや高くなった小型ハードルを調子よく(動きがとぎれず、なめらかに)走り越えることで、その楽しさや喜びに触れることができる運動です。ここでは、2 つの楽しみ方を用意しました。

① いろいろな場所に小型ハードルを置いて、いろいろなリズムで走り越えて楽しむ
② 30~40mの直走レーンに、一定のインターバルを決めて置いた小型ハードルを走り越えて楽しむ

これらのハードル走を通して、インターバルの距離やハードルの高さに応じて、いろいろなリズムや同じリズムで走り越える動きや技能を身に付けていき、高学年のハードル走の学習につなげていきます。

単元計画では、単元を通して体ほぐしの運動で小型ハードル走の動きにつながる運動を行います。

ここで身に付けた動きを使って、単元の前半はいろいろなリズムで小型ハードルを走り越える小型ハードル走を楽しみます。

単元の後半は、一定のインターバルに置かれた小型ハードルを同じリズムで走り越える小型ハードル走を行い、チーム対抗戦で競走を楽しみます。その際、チームの友達と互いに動きを見合い、教え合う活動を取り入れ、自分に合ったリズムやインターバルを見付けていくことができるようにします。 また、道具の準備や片付け、場の安全確認、測定などの様々な役割をチームの子と分担し、仲よく充実した学び合いができるようにしていきます。

単元計画(例)

単元計画
クリックすると別ウィンドウで開きます。

運動に意欲的でない子供には、こんな配慮を!
・ 1 つの場だけでなく、高さやインターバルの距離を変えるなど、易しい課題や複数の課題を設定しましょう。
・友達どうしでうまくかかわり合うことができない子供には、互いに見合い、教え合う学習のしかたを体験できるようにしましょう。また、振り返りの場面などで友達どうしの学習の成果を認め合うように声かけをしていきましょう。

運動を楽しもう

導入では、体ほぐしの運動を行い、小型ハードル走につながる動きを身に付けましょう。ここで身に付けたい動きは、脚を前後に開いて障害物を走り越えることと、インターバル間をリズムよく走ることです。単元の前半は、体ほぐしの運動で身に付けた動きを使って、同じ高さや高さの違う小型ハードルを不規則なインターバルの距離で並べたコースで小型ハードル走を行います。その際、友達どうしで動きを見合い、インターバルの距離やハードルの高さに応じたリズムを見付け、その変化を体感しながら小型ハードル走を楽しめるようにしていきましょう。

スキップリレー

スキップリレー

ジャンケンジャンプ

じゃんけんジャンプ

川跳びレース

川跳びレース

川跳びレースの障害物は、シートや段ボールを置いたり、ラインで描いたりして作りましょう。
回数や速さを競うなどして、楽しんで動きを身に付けることができるようにしましょう。
走る方向を決めたり、人数を制限したりして、けがにつながらないようにしましょう。

十字おにごっこ

十字鬼ごっこ

リズム走(例:3 歩のリズム)

リズム走_3歩のリズム

リズム走では、ひもでつながれた輪を走り越え(ピューン)、輪に足を入れていき(1、2、3…)、30m程度の距離をリズムよく走り抜ける感覚を身に付けていきます。慣れてきたら1 ~ 3歩の輪を外し、実際の小型ハードル走に近付けていきましょう。また、インターバルの距離が4.5~6mのコースを作り、自分に合ったコースを選べるようにしましょう。

インターバルの距離が違うコースを走り越えよう~ばらばらインターバルコースの例~

インターバルジャンプ

言葉がけの例
・スピードが急に落ちないように走り越えよう。
・友達のリズムを真似てみよう。
・小型ハードルの高さが変わるとリズムも変わるかな?

高さが違うコースを走り越えよう~山あり谷ありコースの例~

山あり谷あり

いろいろなリズムを感じることができるコースを作り、コースに応じたリズムで走り越える楽しさが味わえるようにしましょう。

苦手な子へは…
高さが気になって走り越せない場合は、ハードルの代わりにシートを敷くなど、さまざまな材質や高さの小型ハードルを使用したコースを作り、徐々に高さに慣れるようにしていきましょう。また、真っ直ぐ走ることが苦手な子供のために、スタートからゴールまで結んだライン上に小型ハードルを置いたコースを作るとよいでしょう。

もっと運動を楽しもう

単元後半では、一定の間隔に並べられた小型ハードルを一定のリズムで走り越えて競走を楽しみます。

授業の前半は、自分に合ったインターバルを見付け、小型ハードル走のタイムの短縮をめざします。その際、同じチームの友達と動きを教え合いながら、課題を解決していきます。授業の後半は、チーム対抗戦を行います。

自分に合ったインターバル見付け

インターバル見付け
クリックすると別ウィンドウで開きます。

言葉がけの例
・ 同じリズムで、無理なく走り切ることができるコースはどこかな?
・ スタートから1 台目までのスピードを上げると、リズミカルに走れるよ。
・着地した後の足を素早く出そう。

小型ハードル走のポイントは、
①自分のリズムに合ったインターバルであること。
②着地した後の次の足を大きく速く出すこと。
③小型ハードルを低く素早く走り越えること(ピョンではなくピューン)です。
この3点を動きのポイントとして、互いに見合ってアドバイスできるようにしましょう。ICT 機器の利用が可能であれば、タブレットなどで撮影し、動画などで動きの確認ができるので、課題を見付けるのに効果的です。

苦手な子へは…
・ 複数のインターバルのコースを設定し選べるようにしましょう。
・ ゴムや段ボールを使った様々な材質の小型ハードルを使用しましょう。

チーム対抗戦の例

チーム対抗戦

相手チームと1 対1 の競走を行い、勝つと1 点獲得。チームの合計点で勝敗を決めます。また、インターバルは、対戦ごとに、走者に合った間隔にします。

チーム編成の例

1 チームの人数は5 ~ 6 人程度で構成します。メンバーの走力がどのチームもほぼ同じになるようにして、勝敗の未確定性を保障しましょう。

チーム編成

競走に意欲的ではない子供のために…
・相手チームとの競走の前は、チームごとに走る順番を考え、勝敗が固定化されないようにしましょう。
・勝敗のルールを工夫して、走力に自信がない子供が活躍できる機会を増やしましょう。

わくわく学習アイディア

小型ハードル走を行うには、さまざまな道具が必要となります。ここでは、「①準備時間を短縮する」「 ②小型ハードルの不足数を補う」「③恐怖心をなくすための道具の工夫」を紹介します。また、チーム対抗戦の例や高学年とのつながりを考えた言葉がけや活動の例を紹介します。

道具の工夫

インターバルまるわかりロープ

インターバルまるわかりロー

インターバルごとに、ビニルテープ(例/赤…4.5m、青…5m、黄…5.5m、黒…6m)を30mロープに巻き付けて作ります。各チームに1本あれば、子供たちで準備するのに役立ちます。

様々な材質のハードル

段ボール箱・段ボール箱を開いたものや2 つに切ったもの・ゴム・シート・ミニハードル・ペットボトル・コーンなどを使いましょう。段ボールを開いた小型ハードルを使うと、「遠くから踏み切って近くに着地する」というハードル走の動きが自然と身に付きます。また、高さは通常の半分程度(20~30cm程度)の高さにするとよいでしょう。

チーム対抗戦の例

勝ち抜き対決

1 回戦目で負けたチームのゴールを1m短くして2回戦目を行い、最後まで対抗戦を楽しめるようにしましょう。また、ゴールを短くしたチームが勝ったときは、ゴール側へ1m戻すなどして、ルールを工夫して楽しみましょう。

折り返しリレー対決(2 対2)

折り返しリレー対決

前の走者がゴールして輪を踏んだら、向かい合った次の走者がスタートします。このような2 対2 の対決を3 回程度行い、獲得した点で勝敗を決めます。1対1の対決と同じように、対戦ごとに走者に合ったインターバルにして行います。

競走に意欲的ではない子供のために…
走る距離を調整したり、複数での対決にしたりして、勝敗のルールを工夫しましょう。

言葉がけの例

(リズム走やインターバル見付けのときに)
・同じ足で跳び越えてみよう。
・ ハードルを走り越えるときに、ゴールのほうに足の裏が見えるように真っ直ぐ出そう。

活動例

3歩または5歩で走るために

3歩または5歩で走るために

1歩ハードル

1歩ハードル

※1歩ハードルは、着地した後の次の足を速く出す動きを身に付けることのできる運動です。真っ直ぐ3歩で走り越えるために効果的です。子供の実態に合わせて取り組みましょう。

調査官からのワンポイントアドバイス

国立教育政策研究所教育課程調査官 高田彬成

本単元では、小型ハードル走をいろいろなリズムでくり返し行いながら、自分に合ったリズムを見付け、楽しく心地よく走り越すことをめざします。

まずは、段ボールなどの安全な障害物を用いて、いろいろなリズムで、くり返し走ったり友達と競走したりして、小型ハードル走を楽しむことができるようにしましょう。

一定のリズムで走る心地よさに気付いたら、より速く走り越えるための課題の解決を友達と一緒にめざしながら、よりスピード感のある小型ハードル走をして楽しめるようにしましょう。

友達と1対1の競走をくり返すだけでなく、本稿で紹介されているようにグループによるリレー形式にすることで、楽しさや意欲がさらに高まるとともに、教え合いや励まし合いが活発になることも期待できます。

場や活動の安全には十分留意し、易しく楽しい活動を心がけましょう。

イラスト/栗原 清

『小四教育技術』2018年10月号より

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