小5算数「割合」指導アイデア

執筆/新潟県公立小学校教諭・新保健介
編集委員/文部科学省教科調査官・笠井健一、新潟県公立小学校校長・間嶋哲

本時のねらいと評価規準(本時の位置 1/12時)

ねらい
シュートのうまさの比べ方について、分かりやすい比べ方を考えることを通して、全体と部分の関係同士で比べる場合があることを理解する。

評価規準
基準量と比較量の関係を式や図・言葉を用いて表し、2つの量を比べることができる。

問題場面
バスケットボールの試合で、シュートが一番うまい選手と交代します。どの選手に交代したらいいでしょう。

データを用いてシュートのうまさを比べる方法について問いかけ、発言させながら、差で比べられない場面に気付かせます。

シュートのデータ

シュートの回数が同じ選手は、すぐに比べられるね。

けい選手とるい選手なら6回入ってるから、るい選手だね。

けい選手とゆうた選手だと、入った回数が同じだから、ゆうた選手だね。

るい選手とゆうた選手は?

シュートの回数も入った回数も違うね。

るい選手の方が失敗が多いね。でも本当にゆうた選手の方がうまいっていえるかな?

るい選手とゆうた選手を比べるとき、どうしたらいいんだろう。

本時の学習のねらい

るい選手とゆうた選手では、シュートがうまいのはどちらだろうか。

自力解決の様子

A つまずいている子
シュート数も入った回数も違うので、失敗数の差で比べている。

B 素朴に解いている子
単位量あたりの大きさの学習を用いて立式し、答えをもとに比べている。

C ねらい通り解いている子
シュートの回数を基準量として1とみて考え、割合を求めて比べている。

学び合いの計画

割合は、差や和で比べられない場面において、2量の関係で比べるために求めます。

差で比べられないことを捉えても、Aのように比べ方が分からない児童には、友達との対話によって、見通しをもてるように支援することが大切です。またBやCの説明の違いを通して、言葉や図から答えの意味を捉えさせながら、全体と部分の関係を捉える良さに気付かせていきましょう。

ノート例

全体発表とそれぞれの考えの関連付け

(ア)
A(つまずいている子)の考え
るいは失敗が14回。ゆうたは12回。
14−12=2
るいは失敗が2回多いからゆうたの方がうまい。

(イ)
B(素朴に解いている子)の考え
6回入÷20回中=0.3
4回入÷16 回中=0.25
るいは投げた1回あたり0.3点入る。ゆうたは0.25点入る。
だから、るいの方がうまい。

(ウ)
C(ねらい通り解いている子)の考え①
るい 20回を1本のテープ図だとしたら、

C(ねらい通り解いている子)の考え②
ゆうた 16回を1本のテープ図だとしたら、るいの方がうまい。

式や答えの意味を捉えて、どのやり方が比べやすいか考えましょう。

(ア)は失敗の回数の差で比べたんだね。ゆうたが20回なら簡単だったんだけどね。

るいは成功した回数が2回多いんだけど、それは考えなくていいのかな? 成功と失敗の両方を考えると、差で比べられないね。

(イ)は、単位量あたりの大きさで比べたんだね。1回ボールを投げると0.3点とか0.25点というのが分かりにくいと思うよ。

20回を1本のテープだとして、6回は0.3本分っていう方が分かりやすいね。

0.3と0.25を比べればいいから、比べやすい。

2つの量の関係を「割合」といいます。

基準量を「1とみる」ことをイメージできない子には、「16回を1本のテープ図だとしたら」と話しながら、図を描いて見せるようにしましょう。

学習のねらいに正対した学習のまとめ

るい選手の方がうまいです。シュート回数を1とみて、割合で比べると、分かりやすいです。

評価問題
ゆうたとたくまでは、シュートがうまいのはどちらでしょう。

評価問題

子供に期待する解答の具体例

子供に期待する解答の具体例

感想例

シュートの回数を1とみて比べると、分かりやすかったです。図にかくともっと分かりやすかったので、いつも図にかけるようになりたいです。

『教育技術 小五小六』 2021年12/1月号より

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