小6算数「比例と反比例(2)―反比例―」指導アイデア

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執筆/埼玉県さいたま市立上落合小学校教諭・西村 良平
編集委員/国立教育政策研究所教育課程調査官・笠井健一、浦和大学教授・矢部一夫

6年算数 比例と反比例(2)―反比例―
イラストAC

本時のねらいと評価規準

(本時の位置 11 / 16)

ねらい
反比例の意味について理解する。

評価規準
2つの量の変わり方に興味を持ち、表を使ってその関係を調べようとしている。(関心・意欲・態度)

問題

面積が24㎠の長方形があります。
縦の長さを1 ㎝、2 ㎝、3 ㎝、……と変えていく時、それにともなって横の長さはどのように変わるでしょうか。

縦の長さが1㎝、2㎝、3㎝の時、横の長さはいくつになりますか。

24㎝、12㎝、8㎝です。

何か、変わり方にきまりがありそう。

変わり方のきまりを探してみましょう。

本時の学習のねらい

縦の長さと横の長さの変わり方のきまりを見つけよう。

見通し

きまりを見付けるためには、数値を整理することが大切です。それを子供と確認し、まず、縦と横の長さを表にまとめるとよいことに気付かせます。自力解決では、見付けたきまりが本当に正しいのかを確認するために、自分でいくつか縦の数値を設定し、本当に横の数値を正しく求めることができるかを確認させることが大切です。

自力解決の様子

A つまずいている子
縦の長さが大きくなると、横の長さが小さくなっていることには気付くが、きまりには気付かない

B 素朴に解いている子
縦の長さが、2倍、3倍となると、横の長さは[MATH]\(\frac{1}{2}\)[/MATH]、[MATH]\(\frac{1}{3}\)[/MATH]になっているということに気付き、きまりを説明している。

C ねらい通りに解いている子
縦の長さが、2倍、3倍……となると、横の長さは[MATH]\(\frac{1}{2}\)[/MATH] 、[MATH]\(\frac{1}{3}\)[/MATH]……になっていることに気付き、他の数値でもそのきまりが成り立つかを調べ、説明している。

学び合いのポイント

学び合いでは表を基に、まず縦の長さが2倍、3倍となると、横の長さが[MATH]\(\frac{1}{2}\)[/MATH]、[MATH]\(\frac{1}{3}\)[/MATH]となるきまりがあることを確認していきます。その後、どんな数値でも成り立つか(一般化)を学び合いの論点にし、縦や横の長さがどんな数であっても成り立つことを確認していきます。

その際に、縦の長さが整数だけでなく、小数や分数でも試してみようとする子供を称賛して、自力解決時のCの子供のような考えができる子供を増やしていきます。

全体発表とそれぞれの考えの関連付け

縦の長さと横の長さの変わり方には、どのようなきまりがありましたか。

縦の長さが2倍、3倍となると、横の長さは、[MATH]\(\frac{1}{2}\)[/MATH]倍、[MATH]\(\frac{1}{3}\)[/MATH]倍となります

縦の長さが、2㎝や3㎝でない時にも、そのきまりは成り立ちますか。

例えば、縦の長さが5㎝だと、24 ÷5= 4.8より、横の長さは4.8㎝となります。 表で見ると、縦の長さを5倍すると、それに対応する横の長さは になるといえるので、縦の長さが5㎝の場合でもきまりが成り立ちます。

この場面では、縦の長さを2倍、3倍、……とすると、横の長さは、[MATH]\(\frac{1}{2}\)[/MATH]倍、[MATH]\(\frac{1}{3}\)[/MATH]倍、……と変わっていくことが分かりましたね。このような2量の関係を、反比例の関係と言い、「縦の長さと横の長さは反比例している」と言います。

ノート例

ノート例
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学習のねらいに正対したまとめ

・長方形の面積が一定の時は、縦の長さが2倍、3倍、……と変わると、横の長さは、[MATH]\(\frac{1}{2}\)[/MATH]倍、[MATH]\(\frac{1}{3}\)[/MATH]倍、……と変わっていく。

・このような時、「縦の長さと横の長さは反比例している」と言う。

評価問題

10km の長さのコースがあります。そこを自転車で走りました。
走った道のりは、残りの道のりに反比例していますか。

子供に期待する解答の具体例

子供に期待する解答の具体例

走った道のりを2倍しても、残りの道のりは 倍ではないから、反比例していない。

ワンポイントアドバイス

浦和大学教授 矢部一夫

第6学年では、これまでに学習してきた数量関係についての見方をまとめるために、伴って変わる2つの数量の中から特に比例の関係にあるものを中心に考察し、関数の考えを伸ばすことをねらいとしています。

第11時では、面積が24㎠の長方形の面積の縦と横の長さの変わり方を学習します。ここでは、比例の場合の対応や変化の仕方をもとに、一方が2倍、3倍になると他方が [MATH]\(\frac{1}{2}\)[/MATH]、[MATH]\(\frac{1}{3}\)[/MATH]になるというきまり(反比例)に気付かせるような学習展開が大切です。

この単元では、比例についての理解を深めるために反比例や和が一定の場面を学ぶというねらいであるので、様々な場面を比例と比較しながら事象を考察することが大切です。また、事例にもあるように、表にまとめた後、対応(縦に並ぶ2量のきまり)や変化の仕方(横に並ぶ2量の変わり方)で考察するなど、表を柔軟に見ることについても丁寧に指導してください。

小6算数 比例と反比例(1)―比例―

イラスト/横井智美

『小六教育技術』2018年10月号より

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