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【指導計画】1年算数 「たしざん」(1)

2019/10/13

執筆/福岡県那珂川市立岩戸小学校教諭・赤松達也

編集委員/国立教育政策研究所教育課程調査官・笠井健一、福岡教育大学教授・清水紀宏

本時のねらいと評価規準

(本時の位置 3/ 10)

本時のねらい
数のまとまりに着目し、具体物の操作や図に表して考える活動を通して、加法の計算の仕方の理解を考えることができる。

評価規準
10 のまとまりを簡単につくるために、加数と被加数の小さい方を分解した計算を考えることができる。(数学的な考え方)

問題場面

問題

昨日の学習と似ているところはありますか。

どんぐりをひろう場面だ。

あわせているところが、同じだ。

たし算で、できそう。

式は、どのようになりますか。

3+9。

昨日の学習と、違うところはありますか。

昨日と違って、あとの数の方が大きい。

9が、あとにある。

このような時は、どうしたらいいのかな。

の学習のねらい

あとのかずのほうが、大きいたしざんのしかたを、10 のまとまりに気を付けてしらべよう。

見通し

・10 のまとまりをつくる。
・ブロックを使う。
(問題文や挿絵と対応させ、3個と9個のブロックを10 のレールで示す)
・図を描く。

今日の学習で、使えそうな考え方は何ですか。

10 のまとまりを、つくればいい。

あといくつで、10 になるかを考えればいい。

昨日の勉強では、何を使って考えましたか?

ブロックを、使いました。

○の図を、描きました。

自力解決の様子

A:つまずいている子
ブロックを用いて、場面を正しく表して操作できず、加数を分解する方法でも、和を求めることができない。

B:素朴に解いている子
10 のまとまりに着目し、前時の考え方を生かして、加数を分解して和を求めることができている。

C:ねらい通りに解いている子
10 のまとまりに着目し、小さい被加数を分ける方が簡単に操作できることに気付き、和を求めることができる。

自力解決と学び合いのポイント

Aの子供に対しては、前の時間で「10 のまとまりをつくること」に目をつけたことを確認し、9(または3)について、「あといくつで、10 になるか」を考えさせ、3(または9)の分解をブロックで操作させましょう。

Bの子供に対しては、前の時間の学習を正しく使えていることを評価した上で、「3の方を分けても、同じようにできるかな?」等と投げかけ、本時のねらいに迫る数学的活動を促しましょう。

Cの子供に対しては、ブロック操作の結果を振り返らせ、「なぜ、このような操作(被加数を分けた)をしたのか?」と尋ね、前時のように加数を分けるのでなく、「10 のまとまりをつくるためには、3を1と2に分ける方が簡単であること」をより明確に意識させましょう。

学び合いでは、B の子供の方法を確かめながら、被加数を分けるCの子供の方法の方が、ブロック操作も、10 のまとまりのつくることも容易であることを共有していきましょう。

ノート例

ノート例

昨日と同じように、あとの数を分けると、合わせていくつになるかがわかりましたね。でも、別の方法で考えた友達もいるから、聞いてみましょう。

わたしは、3を1と2に分けました。

どうして、3を1と2に分けたのですか?

9はあと1で10 なので、3を分ける方が簡単に10ができます。

加数を分ける方法も、被加数を分ける方法も、「10 のまとまりをつくる」という考え方の共通点があり、どちらも正しいことを確認した上で、小さい数を分ける方が10 のまとまりが簡単につくれ、答えも簡単に求めることができることに気付かせていきましょう。

本時のまとめ

小さいほうのかずをわけて10 をつくると、たしざんがかんたんにできる。

評価問題

とりが4わ、とまっていました。
そこへ、9わ、とんできました。
ぜんぶで、なんわになりましたか。
①しきをかきましょう。
②ブロックやずで、けいさんのしかたをせつめいしましょう。

期待する子供の姿

①4+9

②ブロックや図で、4を3と1に分け、1と9で10 をつくることを表現し、和が13 であることを導いている。

子供の感想例

きょうのもんだいも、10 をつくればできました。

小さいかずをわけると、かんたんにできました。

ワンポイントアドバイス

福岡教育大学教授 清水 紀宏

第一学年では、和が10 より大きい数になる加法(以下「繰り上がりのある加法」と略記します)を扱います。それまでに学習した和が、10 までの加法と10 までの数の合成・分解を活用して、計算の仕方を筋道立てて考えていきます。

繰り上がりのある加法の学習では、最初は被加数が10 に近く、加数があまり大きくない計算(例えば、9+4など)を扱います。この授業例は、そうした学習のあと、被加数より加数が大きい計算の仕方を考えさせるものです。

3+9の場合、既習の加数を分ける方法でも計算できますが、被加数を分けても計算できることをまずは理解させます。この時、それらの考えがともに「10 のまとまり」に着目しているという共通点を確実に押さえることが大切です。

その上で、加数と被加数のどちらを分けてもよいのなら、小さい数を分けた方が10 をつくりやすいことに意識を向けていきます。

イラスト/佐藤雅枝 横井智美

『小一教育技術』2018年11月号より

【指導計画】1年算数 「たしざん」(2)


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