小6算数「場合の数」指導アイデア

執筆/埼玉県公立小学校教諭・山田空
編集委員/文部科学省教科調査官・笠井健一、浦和大学教授・矢部一夫

本時のねらいと評価規準

(本時3/6時)

ねらい

事象の特徴に着目し、組み合わせ方について、落ちや重なりがないように、図や表を用いて順序よく筋道を立てて考え、調べる。

評価規準

試合の数を求める場面について、落ちや重なりがないように図や表を用いて、組み合わせ方を順序よく筋道を立てて考え、求めることができる。

問題場面
東小学校、西小学校、南小学校、北小学校、各校1チームずつが出場するバスケットボール大会を開きます。どのチームもちがったチームと1回ずつ試合をします。
全部で何試合になるか調べましょう。

どんな組み合わせがありそうですか?

東小対西小、東小対南小、東小対北小、西小対東小などとリレーの並び方を調べた時みたいに、1チームを決めて順々に調べれば簡単だよ。

ちょっと待って、同じ試合があるのはいいのかな。

同じ試合ってどういうこと?

たとえば、「東小学校対西小学校」と、「西小学校対東小学校」は同じ試合だよ。

同じ試合が重ならないように組み合わせを考えないといけないね。今日も落ちや重なりがないように調べたいな。

では、どうすれば落ちや重なりなく試合数を調べられるか考えましょう。

本時の学習課題

落ちや重なりがないように、試合の組み合わせを調べよう。

見通し

まず1チームを決めて、同じ組み合わせがないように重なりに気を付けながら書き出せばいいね。

並べ方を考えた時のように、図を使って調べられそうだ。

球技クラブで使っていた対戦表みたいに、表にまとめられないかな。

自力解決の様子

A つまずいている子
・A―B、C―D、B―C、A―D、A―C、B―D…など、1チームを固定するのではなく、思いつくままに対戦を書き出している。
・A―BとB―Aを別な2通りの事象として捉えている。

B ねらいどおりに解決している子
1チームを固定させながら図や表を用いて順序よく書き出し、重なったものを消している。

B ねらいどおりに解決している子

C 進んでいる子
図や表にまとめることにより、落ちや重なりがより分かりやすくなることや、同じ対戦は対角線を挟んで並んでいることに触れながら調べている。

C 進んでいる子

学び合いの計画

並べ方を調べた学習を想起させながら、場面には、順序が必要な場合と、組み合わせ方に着目する場合があることを確かめます。そして、どちらの場合でも1つずつ固定しながら順序よく書き出すことにより、落ちや重なりなく調べられるよさに気付かせるようにします。さらに、図や表にまとめることで、手際よく落ちや重なりがなく調べられるよさを味わわせると次の学習につながります。

また、チーム同士を線で結んだ図をもとに計算で求めようとする子(3+2+1=6)などの考えも全体の場でふれ、評価していくと多様な考え方ができるようになってきます。

ノート例

全体発表とそれぞれの関連付け

B児はどのような考え方ですか。

(1)は、まず、東小(A)の試合から固定して全部書き出しました。その後、A対BとB対Aは同じ試合だから消しました。6試合でした。

B児(2)の図(樹形図)に表している調べ方は、Aの試合から全部書き出して、後から重なりを消しているので同じ考え方だね。

ぼくも同じように図で考えたけれど、先に書き出したチームは、後から出てきた時に書かないようにしました。例えば、Bの試合を書き出す時に、その前にAの試合を全部書き出したわけだから、Aと対戦する試合はもう書かないようにしました。

式で表すと、3+2+1=6で求められそうだね。

C児は表でまとめているけれど、どのように見るのかな。

対戦表にしました。同じ試合は、×をつけて重ならないようにしました。

表にまとめるよさは何だろう。

対角線を挟んでちょうど反対にあるマスの試合は、同じ試合ということが一目でわかる。

これも式で表せそうだよ。

このように考えた人もいるよ。どんな考えか分かりますか?

BのA―Bの線は、A対Bということ、B-AはB対Aということだけれど、このA-Bを結ぶ線は、A対BとB対Aの両方の意味を一つにまとめています。

線の数が、試合の数になっているよ。線の数を数えればいいんだね。図にもいろいろあるんだ。

並べ方と組み合わせ方の調べ方を比べて同じことやちがうことがありましたか。

並べ方と同じように、1つを決めて調べていくことで、落ちや重なりがなく調べられた。

図や表を使うと一目で分かり、調べやすい。

組み合わせは、重なるものがあるから図や表を使うと間違えにくい。

まとめ

  • 組み合わせ方を調べる時も、並べ方の時と同じように、図や表に表して順序よく調べるとよい。
  • 図や表に表すことで、重なりが分かりやすくなる。

評価問題

同じ大会に東小学校、西小学校、南小学校、北小学校、中央小学校それぞれ1チームが参加します。全部で何試合になるか調べましょう。

子どもに期待する解答の具体例

図や表を使って、重なりを捉えながら組み合わせを調べました。A-B A-C A-D A-E B-C B-D B-E C-D C-E D-Eの10試合です。

子どもに期待する解答の具体例

感想例

  • 図や表で整理しながら調べれば、落ちや重なりがなく、組み合わせも調べられることが分かりました。
  • 球技クラブで試合の数を調べる時に使えそうです。

『教育技術 小五小六』2021年10/11月号より

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