雨の日は、教室に「走っていいゾーン」をつくる

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大阪府公立小学校教諭

松下隼司

劇団俳優を経て、公立小学校の教壇へ。得意のダンス指導で日本一になったり、絵本作家にチャレンジしたりと、精力的な毎日を過ごす松下隼司先生。その教育観の底には、子どもも指導者も毎日楽しく、笑顔でありたいという願いがあるそうです。そんな松下先生から、笑顔のおすそわけをしたい本コーナー。

雨の日など、運動場で遊ぶことのできない子どもはエネルギーを持て余してしまいがち。そこで今回は、子どもの”走りたい”という欲求を上手く満たしてあげられる、楽しいアイデアを紹介します!

指導:大阪府公立小学校教諭/松下隼司

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子どもの「走りたい!」を満たしてあげる

「教室や廊下で走ったらだめ!」

と言っても、なかなか我慢できない子どもがいます。

「だって子どもだもん」「それが子どもだもん」と思うところですが、教師としては、子どもたちの安全・安心を守るために指導しなくてはなりません。

特に雨の日、運動場で遊べない日は、子どもたちの欲求不満が溜まります。トランプやけん玉などの遊びでは満足できない子どもがいます。

しかし、ただ走るのを禁止しただけでは、「走りたい!」という衝動を抑えるのが難しい場合があります。理由を説明しても、つい走ってしまう子どもがいるのです。

そこで私は、雨の日は、教室の床に一辺30~50cmほどの正方形をビニールテープを貼って作っています。

「この中でなら走り回ってもいいよ♪」

と言うと、子どもたちは床に設けられた正方形の中で走り回っています。

満足したら、正方形の中から出て、落ち着いて教室で過ごすことができるようになりました。

走るのを禁止するのでなく、代わりにどうやって子どもの欲求を満たすことができるかを考えるのは、とても楽しいものです。

松下隼司先生

松下隼司(まつした じゅんじ)
大阪府公立小学校教諭。第4回全日本ダンス教育指導者指導技術コンクールで文部科学大臣賞、第69回(2020年度)読売教育賞 健康・体力づくり部門で優秀賞を受賞。さらに、日本最古の神社である大神神社短歌祭で額田王賞、プレゼンアワード2020で優秀賞を受賞するなど、様々なジャンルでの受賞歴がある。小劇場を中心に10年間の演劇活動をしていた経験も。著書に、『むずかしい学級の空気をかえる 楽級経営』(東洋館出版社)絵本『ぼく、わたしのトリセツ』(アメージング出版)絵本『せんせいって』(みらいパブリッシング)がある。

松下隼司の笑って!!エヴリディは、木曜に更新します

イラスト/したらみ

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