カウントではなくイメージで!運動会ダンスの楽しい指導法【動画】
劇団俳優を経て、公立小学校の教壇へ。得意のダンス指導で日本一になったり、絵本作家にチャレンジしたりと、精力的な毎日を過ごす松下隼司先生。その教育観の底には、子どもも指導者も毎日楽しく、笑顔でありたいという願いがあるそうです。そんな松下先生から、笑顔のおすそわけをしてもらう本コーナー。
小学校の運動会で、全員参加の楽しい種目と言えばダンス。ダンスでは「8カウント」を使った指導法がとられることが多いのですが、実はこれはダンスが苦手な子にとっては、かなり難易度が高いのです。そこで、ダンスが苦手な子でも夢中になって取り組める、振り付けの楽しい覚え方を動画でお届けします。
指導:大阪府公立小学校教諭/松下隼司
運動会ダンスはカウントではなく、イメージで!
ダンスが得意な子は、8カウントの繰り返しで上手に踊れます。
でも、ダンスが苦手な子は、8カウントを重ねれば重ねるほど、頭がこんがらがってきてしまいます。
それは、同じ8カウントなのに、動きは違うからなのです。
私自身、ダンスが苦手だったから分かるんです。
そこでひと工夫!
動きをイメージにして言葉で表すのです。
例えば、腕を回す振りつけがあったとします。
「この動き、何の動きに似てる?」と子どもたちに訊いてみます。
「スイカ割りに似てる!」
子どもたちは目をキラキラにして、楽しそうに踊ります。
「めっちゃ割れてるわ~! こんな大きなスイカ割れてるわ~!」
ほめればほめるほど、子どもたちは勢いよく動くようになって、上下に弾んだりジャンプしたりする子も出てきますよ。
下のような振り付けも、カウントで教えるのではなく、イメージで。
子どもたちは、言われなくてもピーンっと指先まで伸ばしますよ。
「おやつの時間は、3時~~!」と楽しく口ずさみながら、楽しく踊ることができます♪
運動会ダンスは、カウントではなく、振りつけのイメージを子供たちとつくりあげていく。ぜひ、試してみてくださいね。
松下隼司(まつした じゅんじ)
大阪府公立小学校教諭。第4回全日本ダンス教育指導者指導技術コンクールで文部科学大臣賞、第69回(2020年度)読売教育賞 健康・体力づくり部門で優秀賞を受賞。さらに、日本最古の神社である大神神社短歌祭で額田王賞、プレゼンアワード2020で優秀賞を受賞するなど、様々なジャンルでの受賞歴がある。小劇場を中心に10年間の演劇活動をしていた経験も。著書に、『むずかしい学級の空気をかえる 楽級経営』(東洋館出版社)、絵本『ぼく、わたしのトリセツ』(アメージング出版)、絵本『せんせいって』(みらいパブリッシング)がある。
イラスト/したらみ