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短なわ跳びの学習、何から始めればいいの? 【使える知恵満載! ブラッシュアップ 体育授業 #10】

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使える知恵満載! ブラッシュアップ体育授業
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小学校教諭

平川 譲
使える知恵満載! ブラッシュアップ 体育授業

短なわ跳びは、小学校6年間を通して学び続けられる奥が深い運動です。この奥深さを十分に子どもたちが味わうために、低学年の頃から、何をどのように学ぶかを意識して学習を進める必要があります。ここでは、短なわ跳びの学習の最初の一歩を紹介します。

執筆/東京都公立小学校教諭・箕浦秀一
監修/筑波大学附属小学校教諭
 体育授業研鑽会代表
 筑波学校体育研究会理事・平川 譲

Ⅰ.短なわ、道具の準備

短なわ跳びの学習の話に入る前に、道具選びから紹介します。今では100円ショップでも簡単に手に入るようになった短なわですが、その選び方にはいくつかのポイントがあります。いろいろな技を習得するという奥深さを味わうためには、回しやすく跳びやすいものを選びましょう。

1 なわの中身が詰まったもの

適度な重さがあって回しやすいものを選びます。なわの中身が空洞でかざりの入ったなわは軽すぎます。また、ロープを使ったものは重すぎて速く回すのには適しません。ビニル製で中身の詰まったものをお勧めします。

2 グリップは長めのものを

グリップに十分な長さがあると、手首を使ったなわ回しの習得の手助けになります。

3 長さの調節

短なわを両足で踏んでグリップを握って脇を締めてぴんと張った時に、グリップが胸の高さになるのが跳びやすい長さです。ここで気を付けたいのが、以下の2点です。

①なわの調節具を使って適切に調節し、決して結びこぶは作りません。
②余ったなわは、グリップからはみ出した分を切ります。

①・②とも、スムーズななわ回しのための大事なポイントです。

ここまでのことを、短なわ跳びの学習が始まる前に、お便りや保護者会などで家庭に協力をお願いしておくと、スムーズに学習を進めることができます。

Ⅱ.なわ回しから始めよう

短なわ跳びでいろいろな技を習得するのに大切になるのが、手首を使ったなわ回しです。短なわ跳びの学習のはじめに、なわ回しを十分に経験しておくことが、その後の技の習得を助けます。

1 基本的な行い方

左右のグリップを片方の手に持って、手首を使ってなわを回します。この時、前回しだけでなく、後ろ回しも同じように行うようにします。また、利き手だけでなく、必ず反対の手でも取り組みましょう。

2 バリエーションをつけてみよう

おへその前、頭の上とバリエーションをつけます。やってみると分かりますが、おへその前や頭の上で回そうとすると、自然と手首を使うようになります。ここでも、前回しと後ろ回し、両手とも、どちらもバランスよく行います。

3 なわ回しでたくさんの「できた」を

短なわ跳びは、〈跳べた・引っかかった〉で、〈成功・失敗〉がはっきりと見える運動ですが、このなわ回しは、跳ばない、引っかからない運動なので、子どもに数多くの「できた」を経験させることができます。短なわ跳びの学習のはじめにたくさんの「できた」を、その後の学習の「きっとできるようになる」という意欲につなげましょう。

Ⅲ.30秒跳びに挑戦

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