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一人ひとりのよい点や可能性を生かし、よりよい学びを生み出す「協働的な学び」

子供それぞれのよいところを伸ばせる「協働的な学び」のポイントを解説します。

執筆/沖縄県公立小学校教諭・我那覇ゆり子

育むべき資質・能力

急激に変化する時代の中で育むべき資質・能力として求められるものには、次のようなものがあります。

  • 自分のよさや可能性を認識すること。
  • あらゆる他者を価値のある存在として尊重すること。
  • 多様な人々と協働しながらさまざまな社会的変化を乗り越えること。
  • 豊かな人生を切り拓き、持続可能な社会の創り手となること。

『「令和の日本型学校教育」の構築を目指して〜全ての子供たちの可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学びの実現〜』より(中央教育審議会答申、2021)

協働的な学びを目指して

このような資質・能力を育成するためには、子供一人ひとりのよい点や可能性を生かすことで、異なる考え方が組み合わさり、よりよい学びを生み出していくようにする「協働的な学び」が大切です。主体的に取り組む学びには、「話し合おうよ」「みんなで解決しよう」と協働する姿が生まれます。「協働的な学び」によって互いを尊重する関係が育まれ、よりよい学級経営につながっていきます。

日本には、「出る杭は打たれる」ということわざがあります。教育が目指す「人格の完成」を「個性の発展」と考える欧米人は、「そういう杭は決して打たれてはならない。むしろ丁寧に掘り出されるべきだ」と考えるそうです(※)。
学校で、「みんなで同じことを同じように」要求することが「同調圧力」となり、いじめや生きづらさをもたらすことにつながったり、また、独創的な考えや批判的な考え方を妨げる可能性があります。「協働」の意味を履き違え、連帯責任を負わせたり、同調圧力を助長したりしていないか気をつけましょう。
一人ひとりのよさを認め、生かし合い、協働できる学級を目指していきたいです。

※ルーシー・クレハン著『日本の15歳はなぜ学力が高いのか? 5つの教育大国に学ぶ成功の秘密』(早川書房)

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