小6体育「ボール運動~ベースボール型~」指導アイデア
執筆/福岡教育大学附属小倉小学校教諭・清水悠也
編集委員/国立教育政策研究所教育課程調査官・塩見英樹、福岡県公立小学校校長・中村章、福岡県公立小学校教頭・高瀬哲義
目次
授業づくりのポイント
高学年のベースボール型では、中学年のベースボール型ゲームの学習を踏まえ、味方からゆっくりとした速さで投げたボールを自分に合った用具で打ったり、塁間を全力で走ったりする動きを身に付けることをねらいとしています。また、打球方向に移動し、捕球したり送球したりするなど、チームとして隊形をとって守る「ボールを持たないときの動き」を身に付けることもねらいとしています。勝敗を受け入れたり、場の設定や用具の片付けなどで分担された役割を果たしたりする態度を身に付けることも大切です。
一般的な「野球」のルールでそのまま行うと、技能差が出やすかったり、ルールが難しすぎたりして、楽しさを味わいにくくなります。そのため、どの子供もゲームを楽しむことができるように、プレイヤーの人数や得点の方法などのルールを工夫し、簡易化したゲームとします。バットでのけが防止のため、チームの待機場所や話し合う場所をホームベースのサークルから離れた所に設定し、安全に注意しましょう。
また、仲間のよい動きを見付けて、仲間の考え方や取組を認める声かけを行いましょう。新型コロナウイルス感染症対策として、子供に授業前後の手洗いを徹底するように指導しましょう。そして、活動中は地域の感染レベルに応じて、適切な身体的距離を確保するようにしましょう。
単元計画(例)
楽しむ①「ソフトベースボール」を楽しもう
【学習1】では、まずベースボール型の特性を伝えると共に、「ソフトベースボール」のルールや行い方を知ることができるようにします。ゲームに取り組む中で、相手がいないところに打つことや、素早くアウトにするために打球方向に移動したり、近いアウトサークルへ送球したりすることがゲームのポイントになると気付くことが大切です。
子供たち全員が得点を取る楽しさと得点されないように仲間と協力することの楽しさを感じることができるゲームを目指しましょう。
イラスト/たなかあさこ
『教育技術 小五小六』2021年8/9月号より