小6算数「比」指導アイデア

執筆/埼玉県公立小学校教諭・平松卓也
編集委員/文部科学省教科調査官・笠井健一、浦和大学教授・矢部一夫

本時のねらいと評価規準

(本時7/8時)

ねらい

部分と部分の比をもとに、全体と部分の関係を正しく捉え、部分を求める方法を理解する。

評価規準

全体の量を比例配分する方法を、比の性質や図を用いて考え、説明することができる。

問題場面
花の苗が120本あります。学校の東門と西門に3:5の割合で分けて植えるとき、東門に植える花の苗の数は何本になりますか。

前時では、比と一方の量から、もう一方の値を求める学習をしました。今回の問題と似ているところや違うところはどこですか。

部分と部分の比で表されているところが似ています。

前回は部分の量が分かっていたけど、今回は全体の量が分かっているところが違います。

今回は、比を利用して全体の量をもとに東門に植える花の苗の数を求める方法を考えましょう。

本時の学習のねらい

全体の花の苗を部分と部分の比で分ける方法を考えよう。

自力解決の様子

A つまずいている子
B 線分図を用いて、単位量あたりの本数から求める子
C ねらい通り解いている子

学び合いの計画

全体と部分の関係を的確に捉えることが難しい児童が少なくない。そこで、線分図を用いて割合と量について全体と部分の関係を視覚的に捉えさせる。

まず、線分図で全体を3:5(部分と部分)に分けていることから全体は3と5を合わせた8であることを共有する。

そして、単位量当たりの考えを取り上げ、東門の花の苗の数は全体を8等分したうちの3つ分であることを押さえる。C児①は「8等分したうちの3つ分」を、全体を1とみたときの東門の苗の数の割合で表していることを共有し、計算の能率性にも気付かせたい。(C児①は1つの式で求められる)また、3が東門に植える苗の数、8が全体の苗の数と対応していることを線分図で確認し、部分と全体の等しい比を用いても求められることを共有していくことで、図に表すよさに気付かせていく。

子どものノート例

子どものノート例1
子どものノート例2
子どものノート例3

全体発表とそれぞれの関連付け

B児の120÷8の8はどんな数でしょうか。

線分図に表すと、全体を3:5に分けているので、全体では8になります。120本を8個に分けたうちの1つ分のことです。

それでは、120÷8=15の15は何を表していますか。

1めもりあたり15本ということです。

8等分したうちの3つ分なので、15×3=45。東門に45本です。

では、C児①の120×[MATH]\(\frac{3}{8}\)[/MATH]の[MATH]\(\frac{3}{8}\)[/MATH]はどんな数ですか。

東門に植える花の割合を考えました。全体を1と見ると、東門は8等分したうちの3個分なので、割合で表すと、[MATH]\(\frac{3}{8}\)[/MATH]です。だから、東門の苗の数は120×[MATH]\(\frac{3}{8}\)[/MATH]=45になります。

全体を1とみて東門の植える苗の数の割合を求めたのですね。
C児②はどのように考えていますか。

全体の量が分かっているので、東門と全体の苗の比と苗の数を用いて、等しい比を使って求めています。3:8=x:120となり、x=3×15=45 東門は45本です。

まとめ

  • 比の全体の量を1と見たり、部分と全体の等しい比をつくったりすれば、全体の量を部分と部分の量に分けることができる。
  • 線分図など、図に表すと関係が分かりやすい。
  • 全体の量が分かっているので、全体の量に当たる割合を見つけることが大切。

評価問題

A小学校の6年生の人数は96人です。男女の比が7:5のとき、女子の人数は何人ですか。線分図をもとに、説明しましょう。

評価問題

子どもに期待する解答例

子どもに期待する解答例

感想例

  • 線分図をかいて全体と部分を表すと、関係がよく分かって答えが求めやすかった。
  • 家庭科の調理などに生かすことができそうだと思った。

『教育技術 小五小六』2021年6/7月号より

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