小4国語「新聞を作ろう」指導アイデア

教材名:「新聞を作ろう」(光村図書 四年上)

指導事項:〔知識・技能〕(2)イ 〔思考力、判断力、表現力等〕B(1)ア、イ
言語活動:ア

執筆/神奈川県公立小学校指導教諭・荒木昭人
編集委員/文部科学省教科調査官・大塚健太郎、前・大妻女子大学准教授・樺山敏郎

単元で付けたい資質・能力

①身に付けたい資質・能力

本単元では、書くことを通して伝える際に、集めた情報を比較したり分類したりして、伝えたいことの中心を明確にする力を付けます。その際、「誰に対して」という相手、「なんのために」という目的を意識し、経験したことなどから書くことを選ぶことができるようにすることが重要です。

また、相手や目的を意識した表現になっているか確かめて、文や文章を整えることも大切です。

②言語活動とその特徴

新聞は、日常生活で目にする機会が多いこともあり、情報伝達の手段として身近なものと言えます。本単元での新聞作りの学習経験は、社会科や総合的な学習の時間などにおいて活用されることになります。

新聞は、複数の情報を組み合わせて編集するという特徴があります。そのため、必要な情報を集めるだけでなく、集めた情報を目的に応じて比較したり分類したり、関連付けたりすることが重要になってきます。

新聞を作るためには、見出しやリード文を書く必要もあります。ここでは、それまでの学習で身に付けた「要約する力」を発揮することが重要になってきます。

単元の展開(12時間扱い)

主な学習活動

第一次(1・2時)

①教師が提示した2種類の新聞を比較することで、新聞作りの特徴をつかむとともに、学習の見通しをもつ。
→アイデア1 主体的な学び

【学習課題】伝えたいことの中心を明らかにし、分かりやすい新聞を作ろう。

②新聞を作成するグループを決め、テーマについて話し合う。時間の見通しをもち、学習計画を立てる。

第二次(3~9時)

③教材文を読み、新聞の作り方の手順・取材の方法などについて確かめる。

④⑤⑥取材を行い、取材して集めた情報を比較したり分類したりして記事を書くときに使うものを選ぶ。

⑦新聞の題名やトップ記事を決め、割付けについて話し合う。
→アイデア2 深い学び

⑧⑨割付けに基づいて記事の下書きを書き、伝えたい内容が分かりやすく示されているか、グループで話し合う。

第三次(10~12時)

⑩グループで下書きを読み合い、推敲して見出しを決める。
→アイデア3 対話的な学び

⑪清書をし、新聞を仕上げる。

⑫完成した新聞を交流し、感想を伝えるなどして学習をふり返る。

アイデア1 学習のゴールイメージの共有と学習の見通し

主体的な学び

単元の導入では、さまざまな新聞を読み、新聞の特徴について検討します。この活動を通して一般的な新聞の特徴をつかむことはできるものの、自分たちが作る新聞のイメージをもつことが難しい子供もいます。

そこで、教師が作成した新聞を提示することで、活動のゴールイメージをもつことにつながり、意欲も高まります。

教師自身が新聞を作成することは、新聞作りの過程における指導のポイントをつかむことにつながります。教師が身に付けさせたい資質・能力を自覚しながら、新聞作りに取り組むことができるようにすることが重要です。

アイデア2 「比較」「分類」などの思考を発揮させる場面の設定

深い学び

本単元において中心となるのが「比較」と「分類」です。「比較」とは、複数の情報を比べることです。「分類」とは、複数の情報を共通の性質に基づいて分けることです。このように思考を具体的に記述した言葉を「考えるための技法」や「思考スキル」と呼ぶこともあります。

ここでは、【例1】ベン図と【例2】Yチャートを用いたワークシートなどを準備することが考えられます。観点に即して見方・考え方を出し合いながら検討し、比較したり分類したりしながら、記事の内容を決定していく過程が深い学びにつながります。

▼集めた情報を比較する

【例1】
テーマ:学校行事
記事:運動会について
※ベン図を使って、情報を比較し、記事の内容を検討する場面

ベン図を使って、情報を比較し、記事の内容を検討する

みんなの感想とお家の人からの感想を比べてみると、ダンスについて満足していることが分かったよ。ダンスのことを記事にするのはどうかな。

うん、それがいいね。「◯◯ダンス、大成功!」という見出しにしたら、みんなの感想とお家の人の感想の両方を生かした見出しになると思う。

▼集めた情報を分類する

【例2】
テーマ:地域の行事について
記事:◯◯祭り実行委員のお話を聞いて
※実行委員さんにインタビューをして感じたことをYチャートを使って分類し、記事の内容を検討する場面

実行委員さんにインタビューをして感じたことをYチャートを使って分類し、記事の内容を検討する

◯◯祭りの実行委員さんたちが、◯◯祭りのためにがんばっていることが分かった。そのことを学校のみんなに伝えたいと思ったよ。

それもいいと思うんだけど、心配なことも伝えたいな。「大人になったら◯◯ 祭りの実行委員になろう」と思う人が増えたら、心配なことが減っていくかもしれないからね。

アイデア3 視点を明確にした下書きの交流と見直し

対話的な学び

記事の下書きをした後、同じグループの友達と書いた記事を読み合い、それぞれの記事について検討する場面を設定します。読み合う際の視点を明確にし、必要に応じて下書きを見直すことが大切です。

記事の下書きをした後、同じグループの友達と書いた記事を読み合い、交流する

視点の例として、「最初にいちばん言いたいことを書く」「事実が正しく伝わるように書く」「内容を知らない人が読んでも分かるように、必要なところには説明を加える」「写真や図、表を使って分かりやすく示す」などが考えられます。

特に、新聞で情報を分かりやすく伝えるには、絵や図、グラフなどを入れることが大切です。グラフなどを作成する際は、算数で学習したことを活用して分かりやすくまとめるよう指導しましょう。

一番伝えたいことを最初に書くようにすると、もっと分かりやすい文になると思うよ。

ここが事実で、ここが感想だね。とても分かりやすく書けていていいね。

ここに写真を入れると、伝えたいことがもっと伝わる記事になるよ。

ここの文章は、初めて読む人のためにもう少し詳しく説明したほうがいいんじゃないかな。

イラスト/やひろきよみ 横井智美

『教育技術 小三小四』2021年6/7月号より

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