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苦手な子もぐんと上達!楽しく安全な水泳指導のポイント

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水泳の指導は、安全にそして楽しく水泳が上達できるよう心がけたいたいものですね。クラス全員が25メートルを泳ぎ切ることを目標に、苦手な子どももぐんと上達できる指導のポイントや声かけ例などを紹介します。指導をしてくれたのは、元100m平泳ぎ日本記録保持者 不破 央(ふわ ひさし)さん です。

中央が不破 央(ふわ ひさし)さん
中央が、不破 央(ふわ ひさし)さん

け伸びを確認しよう

け伸びはあらゆる泳ぎで必要になる基本の形です。クロールや背泳ぎ、平泳ぎなど、どの泳法でもけ伸びの姿勢をベースとした練習があるので、正しい姿勢をしっかり確認しておきましょう。

STEP1 け伸びの正しい姿勢を確認

1.姿勢を正し、まっすぐなものを想像させる

け伸び1

頭の上に両手を伸ばし、重ねます。両腕で頭をはさみ、上から腕を引っ張られるように背筋を伸ばします。まっすぐなものをイメージしやすいように「槍のように」「刀のように」「ピーンと」などと声かけをしましょう。

2.あごの下に「おまんじゅう」

け伸び2

け伸びの姿勢では、あごを引くこともポイントです。あごの下におまんじゅうをはさんで、つぶすようにイメージさせると正しい形になりやすいでしょう。子どものあごの下に手を置いて、はさませてみましょう。

NG例 体の反りすぎや顔の入れすぎに注意
背筋を伸ばそうとするあまり全身に力が入りすぎると、体が反り、頭が腕の中に入りすぎてしまいます。こういう場合は、子どもの手を持って上に引っ張ると、まっすぐな姿勢になります。

NG例
NG例 体の反りすぎ

STEP2 け伸びで進む

1.壁を蹴って進む

け伸び3

片足が壁に付いている状態から、もう片方の足も壁に付けて強く蹴って進みます。STEP1で練習した姿勢ができているかを確認しましょう。

2.腕を水面に平行に付ける

け伸び4

スタート前は、腕を伸ばして手を重ね、壁に片足を付けます。あごを引いて顔を水面に付けてから壁を蹴ります。

NG例 体が曲がると沈んでしまう
ひじが曲がったり腕が開いたりすると、頭が浮いて体が沈んでしまいます。足も、まっすぐそろえて伸ばすように指導しましょう。

NG例 足が開いている

け伸び姿勢のチェックリスト
□ひじを曲げない
□あごを上げない
□手をしっかり重ねる
□足をまっすぐ伸ばす

水の抵抗を少なくすることができれば、効率よく泳ぐことができます。子どもたちにも分かりやすく声かけをすることを心がけ、正しいけ伸びの姿勢で進むことができるようになるまで反復練習をしましょう。

ストロークを練習しよう

手で水をかく、ストロークの練習をします。手だけ回すのではなく、肩を回す感覚で大きく腕を回すように指導しましょう。ストロークの形は身に付くまで、何度も練習しましょう。

STEP1 手の動きを練習

1.手をまっすぐ伸ばして体の中心線に沿って下ろす

ストローク1

両手をまっすぐ前に伸ばして、手が重なった状態からストロークを始めます。腕を伸ばしたまま、片手をまっすぐ下に下ろします。軸腕は前に伸ばしたままでキープ。体の中心のラインを意識させましょう。

2.お尻の横を触るように腕を回す

ストローク2

腕をそのまま下ろし続け、太ももからお尻の横を通します。水をかくほうの腕が軸腕と真逆の位置にくるとき、腕は伸ばし、手のひらは上を向くように意識させましょう。補助を入れるときは、後ろから子どもの両腕を持って伸ばしましょう。

3.腕を戻すときはひじの伸びが大事!

ストローク3

ひじは曲げずに、天井に向かって伸ばして大きく回すように指導しましょう。腕を回して元の位置に戻すとき、手から小さく回して戻してしまう子どもがいます。「ひじは伸びているかな?」と声をかけましょう。

STEP2 泳ぎながらストローク

先生の補助付きで泳ぎながらストローク

1.け伸びでスタートしてストロークする。

ストローク4

2.腕を回す。

ストローク5

3.腕を戻す。

ストローク6

4.前を向いて、息を吸う。

ストローク7

ストロークのポイント
水をとらえて強くかく感覚を身に付けます。ひじを伸ばしてしっかり水がかけているかを、声かけしながら確認しましょう。腕を戻すときは「遠くにある物を取る」イメージで、前に前に進むように意識させましょう。

補助を入れるときは、息を吸うタイミングで、子どものひじを下から支えましょう。子どもが前を向きやすくなります。手を持って支えると、ひじが曲がりやすくなってしまうので注意しましょう。

呼吸の練習をしよう

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