保護者がよろこぶ懇談会の実施アイデア

新型コロナウイルス感染予防にのっとった、懇談会のアイデアを紹介します。

執筆/福岡県公立小学校教諭・下川美佳

保護者が参加したくなる懇談会アイデア

3密回避で安全安心な懇談会を!

当然のことながら、子供たちに指導している内容を保護者にも徹底してもらいます。学校に来ていただく際には、次の4点を保護者に事前にお願いしておきましょう。

  1. 保護者の来校前の検温、体調確認
  2. 玄関や教室入室前の手指の消毒
  3. マスクの着用
  4. 座るのはお子さんの椅子
アルコール消毒

また、学校側としての万全の感染予防対策についても管理職と相談の上、事前にお知らせしておきましょう。

  1. 換気の徹底
  2. 開催前後の消毒
  3. 懇談会の開催の形式の工夫
    (学級、個人、分散など)
換気

明るく和やかな雰囲気づくりのために

コロナ禍の今、保護者が学校を訪れる機会が少なくなっています。子供たちの学校生活の様子を少しでも多く伝えることで、安心していただき、一緒に子供たちを支えてもらえるようにしていきましょう。

アイスブレイクは「サイコロトーク」で♪

保護者の中には、緊張して参加している方もおられます。まずは、教師が明るく和やかな雰囲気をつくりつつ、保護者の方にも自己紹介を兼ねて一言お話ししていただくとよいです(初回の懇談会では、特にお勧めです)。

「サイコロトーク」の例

  1. 得意料理は?
  2. 子供のころしていたスポーツや習い事は?
  3. 我が子のいいところは?
  4. 今はまっていることは?

    など。思いつかないときには、他のお題を選べるようにするなどの工夫をしましょう。
サイコロトーク

子供たちの作品の掲示と個人ファイル

図工や家庭科の作品など、子供たちの作品を懇談会の際に保護者が見ることができるようにしましょう。

作品例(個人ファイル等にまとめておくと便利)

  • 国語の作文
  • 学期のめあて
  • 図工の作品の写真
  • スナップ写真など
ファイル

動画や写真の活用

子供たちの学校生活を知っていただくには、動画や写真の活用がよいでしょう。

  • 朝の会や帰りの会
  • 給食時間(感染予防の理解も深まります)
  • 休み時間
  • 授業中の様子
動画や写真の活用

普段の生活や授業など、何気ない様子でも、ぐるりと教室を1周して撮影すれば雰囲気は伝わります。

アンケートの活用

事前に子供たちに、「学校生活アンケート」をとっておきます。そのアンケートを保護者に見ていただきましょう。

子供のことをわかっているつもりでも、意外な一面に気づいたり、知らないうちに子供たちが成長していたりと、子供たちへのかかわり方を見直していただくきっかけにもなります。アンケートには、親子の理解を深める内容のものや、学校生活を振り返る内容のものなどがあります。子供たちの実態に合わせて内容を検討しましょう。

アンケートを書く子

「学校生活アンケート」

  • 休み時間によく遊んだ友達は?
  • やさしかった友達とその理由は?
  • そうじをがんばっていた友達は?
  • がんばった勉強や苦手だった勉強は?
  • 委員会活動は何点? 理由は?
  • 思い出ベスト3は?
  • 家の人にほめられてうれしかったことは?
  • 先生にほめられてうれしかったことは?
  • 冬休みにチャレンジしたいことは?

懇談会までに子供たちに記入させておきます。

その他、各教科での単元ごとの感想なども記入させると所見の参考にもなり、一石二鳥です。内容は「ドキドキアンケート」と重なるものもあります。

「ドキドキアンケート」
(お子さんの答えを予想して書いてください)

  • 好きな食べ物は?
  • 頑張っている勉強は?
  • 苦手な勉強は?
  • 仲良しの友達は?
  • 今、はまっていることは?
  • 家の人のご飯で好きなものは?
  • 家の人に褒められてうれしかったことは?
  • 冬休みにチャレンジしたいことは?

懇談会の中で少し時間をとって保護者に記入していただきます。

アンケートを書く親

子供に事前に書かせておき、懇談会で保護者には子供の答えを予想して書いてもらいます。その後、子供が書いたものを配付して答え合わせをします。意外だと思った回答を保護者にお話ししていただくと盛り上がります。

事前、事後のお知らせ

懇談会のお知らせで、事前に内容を紹介しておくと興味を持ってくださる保護者も増えるでしょう。また、懇談会の様子を学級だよりなどでお知らせすることで、次回は参加しようと思っていただけるかもしれません。

事後のお知らせ

個別の対応

保護者の中には、感染症を懸念され、学校に行くことを躊躇される方も少なからずおられるはずです。

個別対応も含め、学校としての方針を確認しておくことや、学級だよりなどで子供の頑張りを日ごろから発信しておくことも重要です。

お礼を言う教師

イラスト/種田瑞子

『教育技術 小五小六』2020年12月号より

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