ユニバーサルデザインに基づく授業づくり

「ユニバーサルデザイン(UD)」という言葉に、様々な場面で触れることが多くなってきました。UDという言葉からイメージされるものはそれぞれだと思いますが、今回はユニバーサルデザインに基づく授業づくりを紹介します。

ユニバーサルデザインに基づく授業づくり

執筆/福岡県公立小学校教諭・後藤和歌子

ユニバーサルデザインに基づく授業づくり

  • ないと困る支援
  • 様々な子に有効な支援
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教室環境を整える

余分な刺激をなくします。様々な刺激が入ってくると、学習に集中できない上、そこに気をとられることが原因で教師や友達に注意されることが続くと、その子に対する周囲の捉えがマイナスになってしまう恐れがあります。

視覚支援をする

教師の指示を聞いたり友達の発表を聞いたりする場面は、授業の中でたくさんあります。しかし、教師はしっかり聞いていればわかると安易に考えてしまっていないでしょうか。

耳で聞いて理解することが苦手な子、目で見て理解することが得意な子など、様々な子がいる中で、視覚情報や具体物を上手に使いながら授業づくりをすることで、より理解を促すことができます。

これは、特別支援教育の中で大事にされてきたことですが、視覚支援を授業に取り入れることで、支援を要する子だけでなく、周囲の子にとっても学習に集中できる環境を整えることができます。

視覚支援
教室前面は、刺激量を調整することを心がけます。また、学習内容に合わせて、視覚支援資料をモニターに映していくなども有効です。

本時のねらいや発問を絞る

学校生活の中でほとんどの時間を占める授業時間。そこに、「わかった」「できた」という子供の学びがなければ、学校が楽しいとは言えません。学ぶ楽しみ、わかる楽しみを授業の中で感じさせたいものです。

<例 5年生国語科>

本時のねらい
「情景」や「会話」を手がかりに、大造じいさんの気持ちの変化を読み取ることができる。

主眼
ハヤブサから必死で仲間を救おうとし上に、最期の時を感じても頭領らしく振る舞おうとする残雪と向き合い、大造じいさんの残雪への見方が「たかが鳥」から「ガンの英雄」と認めえるよきライバルのような存在に変化したことを読み取ることができる。

大造じいさんは、なぜ、ただの鳥に対しているような気がしなくなったのだろう。

自分の考えや意見をグループや学級で発言したり、友達の思いを知ったりする上で、安心してできる雰囲気が学級に醸成されているかは担任として常に意識しておきたいことです。反対に、授業を通じて、その部分を創り出すことも可能です。そのためには個々の考えを共有する機会を保障します。

学級集団づくり

まずは、教師自身が日ごろの授業の中で、次のことができているかを確認しましょう。

  • 説明は複雑化せず、1つの事項を1つの文で話す。
  • 活動の手順を明確に示す。
  • 始めと終わりを明確に示す。
  • 授業の時間を守る。
  • 説明の際は、具体物(写真や図等)を用いている。
  • 話合いのポイントや手順を示し、友達との学びを共有しやすくする。

イラスト/高橋正輝

『教育技術 小五小六』2020年12月号より

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