ふり返りを生かして成長を実感する係活動
二学期の係活動は、一学期の経験を生かして内容が豊かになったり、自発的、自治的な活動になったりしたことでしょう。教師がそれを見付け、価値付けることももちろん大切ですが、活動のふり返りを生かして、子供自身が自らの成長を実感できるようにするとより効果的です。
執筆/神奈川県公立小学校教諭・源 憲一
目次
具体的に活動をふり返る
まずは自分で二学期の係活動をふり返ります。どんな活動をしてきたか、自分の役割はどんなことをしたかなどを具体的にふり返り、カードに記録します。このとき、活動時の写真や動画、成果物(新聞係なら新聞、飾り係なら教室の飾りなど)を見ながら行うと、そのときがんばったことや工夫したことをくわしく思い出すことができます。
ふり返りの視点を工夫する
活動をふり返るときの視点も大切です。どんな活動をしたかという「何を」はもちろん、どのような工夫をしたかという「どのように」という視点でふり返るようにすると、同じ係でも質が高まっていることを実感することができます。
係活動は工夫をすることも大切ですが、継続的に活動することや、友達と協力して活動することも大切です。
二年生では、特に、ふり返りの視点のなかに、「計画的に続けて」や「友達と協力」という視点を入れるのもよいでしょう。
活動を通して自分がどれだけ成長したかに気付くことが重要です。「係活動でできるようになったこと」という視点を設け、自分が成長したことに子供が気付くようにしましょう。「読み聞かせができるようになった」といった技能面と、「友達と協力できるようになった」といった態度面の両面を価値付けることで、今後の係活動にも生かすことができます。
三学期の見通しをもつ
今回のふり返りを冬休み後につなげるためにも、冬休み前に見通しをもつようにします。どんな行事があるか、1〜3月は活動期間が短いことなど、冬休み後にスムーズに活動に入れるようにしましょう。
活動の様子や実態によっては、この時期に新しい係を決めてもよいでしょう。
イラスト/佐藤雅枝
『教育技術 小一小二』2020年12月号より