小学一年「指導要録」記入文例
教員が児童に対して適切な指導を行うための基礎資料であるとともに、外部への証明となる公簿としても重要な役割をもつ「指導要録」。その小学一年の具体的な記入文例を 教科等観点別記入文例、「行動の記録」欄記入文例、「総合所見及び指導上参考となる諸事項」欄記入文例 の順にたっぷり紹介します。
教科等観点別記入文例
国語科

観点:知識・技能
- 言葉のまとまりや響きなどに気を付けて音読することができた。
- 平仮名や片仮名を読み書きすることができ、片仮名で書く言葉の種類を理解した上で、文章の中で適切に使うことができた。
- 昔話などの様々な話を聞き、独特の語り口調や言い回しの楽しさに気付いて学習した。
観点:思考・判断・表現
- 話を最後まで聞き、話す人の内容を捉え、自分なりの感想をもつことができた。
- 物語では、場面の様子や登場人物の行動など、大まかなあらすじをつかみ、楽しみながら読み進めることができた。
- 経験したことや想像したことなどから書くことを見付け、メモに書くことができた。
観点:主体的に学習に取り組む態度
- 姿勢や口形、発声や発音に気を付けながら、楽しんで音読しようとしていた。
- 教科書に出てきた乗り物以外のものにも興味をもち、意欲的に図鑑などで調べ、自分なりの乗り物パンフレットを作ろうとしていた。
- 登場人物の気持ちになり、想像を広げながら、物語の話の続きを考えようとしていた。
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算数科

観点:知識・技能
- 個数の大小を比べるときは、1対1の対応で考えることに気付くことができた。
- 問題場面を絵や図に表現したり、日常生活で見付けた様々な数量について、加法や減法の式に表したりすることができた。
- 「○人」や「○人目」など、集合数と順序数について理解することができた。
観点:思考・判断・表現
- 長針、短針が示すめもりに着目して時刻を判断し、その考えをわかりやすく説明していた。
- 計算の学習では、「合わせて」「飛んでいくと」などのキーワードに着目し、根拠をもって式に表し、答えを導き出していた。
- 加減計算の意味をもとに、たし算かひき算かを選び、その理由を図や言葉で説明していた。
観点:主体的に学習に取り組む態度
- 数に親しみ、おはじきなどを使って自分で考え、数の合成や分解をしようとしていた。
- どんぐりの数を数えるとき、数のまとまりをつくって考えるなど、算数で学習した方法を生活に生かし、工夫しながら数えようとしていた。
- 時刻の学習後、日常生活の中で時刻を意識して生活していこうとしていた。
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生活科

観点:知識・技能
- 植物の世話をする活動を通して、植物の生長や命のつながりに気付くことができた。
- 公園は、多くの人が使う場所であり、みんなが使うためのルールがあることに気付いた。
- 学校探検の活動を通して、学校には多くの教室があり、様々な人たちが働いていて、自分たちの学校生活と関わっていることに気付いた。
観点:思考・判断・表現
- 四季折々の自然と関わる活動を通して、身近な自然の特徴を見付けることができた。
- 家庭での生活について調べたり、尋ねたりするなかで、自分が取り組むことを見いだした。
- 秋の自然を生かして、集めた材料を選び、どのような飾りや遊びができるのかを考え、試しながら作品を作っていた。
観点:主体的に学習に取り組む態度
- 植物に声をかけながら、愛情をもって世話をしようとしていた。
- 家庭での手伝いの大切さを実感し、意欲をもって自分の役割を果たそうとしていた。
- 昆虫の世話をする活動を通じて、昆虫に応じて世話の仕方を変える必要性があることを実感し、生き物を大切にしようとしていた。
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音楽科

観点:知識・技能
- 音色や旋律などと曲想の関わりに気付き、音の高さの違いに気を付けながら、鍵盤ハーモニカを演奏できた。
- 歌詞の表す様子、旋律、リズムの関わりに気付き、声を合わせて歌うことができた。
- 旋律の呼びかけと応えとの関わりに気付き、歌声や発音に気を付けて歌ったり、簡単な旋律をつくったりすることができた。
観点:思考・判断・表現
- 旋律の呼びかけ合いが生み出すおもしろさをもとに、声の出し方について考えていた。
- 音楽に合わせて体を動かしながら、楽しく聴いたり、歌ったりしていた。
- 音色やリズムと曲想の関わりから、曲想に合った表現の仕方を考えたり、曲全体を味わって聴いたりしていた。
観点:主体的に学習に取り組む態度
- 身の回りの音に関心をもち、音探しや音遊びをする学習に楽しんで取り組んでいた。
- 歌ったり、体を動かしながら音楽を聴いたりする学習に進んで取り組もうとしていた。
- 鍵盤ハーモニカの音色を生かした演奏を聴いたり、互いの声や音を聴き合いながら、階名で歌ったり、鍵盤ハーモニカを演奏したりする学習に楽しみながら取り組んでいた。
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図画工作科

観点:知識・技能
- 自分の楽しかったことを粘土で表す学習で、粘土をのばしたり丸めたりしながら、水族館に行って楽しかった事柄のなかでカニを取り上げ、その特徴を工夫して表現していた。
- 表面に様々な形状のあるものに紙を当てて、クレヨンや色鉛筆でこすってできる模様のおもしろさに気付き、形の写し方や色などを工夫して表していた。
観点:思考・判断・表現
- 色画用紙を破ってできた形から、どのようなものに見えるかを考えて台紙の上に並べて虫の世界を想像して表していた。
- 白い厚紙を丸く切って、こまのように回転させる動きを活用して、様々な色や図形を描いたり、ひもなどで飾ったりして、回したらどのような模様になるかを考えて表していた。
観点:主体的に学習に取り組む態度
- 色セロハンを廃材に貼り付けてステンドグラス風に飾りとして仕上げる活動を通して、他の作品と合わせて教室を楽しく飾ろうとしていた。
- 秋の自然から収集した材料をもとに、自分なりのキャラクターを作り、友達の作品と一緒にして楽しい物語をつくるなど、造形遊びに意欲をもって取り組もうとしていた。
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体育科

観点:知識・技能
- 用具を操作する運動遊びでは、大きさの異なるボールを両手でつかんで持ち上げたり、回したり、下ろしたりすることができた。
- 跳び箱を使った運動遊びでは、数歩の助走から両足で踏み切り、跳び箱に両手をついてまたぎ乗ったり、またいだ姿勢で手を支点にまたぎ下りたりすることができた。
観点:思考・判断・表現
- やさしいボールゲームでは、ボールを捕ったり止めたりするときに行った工夫を、動作や言葉で友達に伝えることができた。
- 身近な題材の特徴を捉えて踊ったり、軽快なリズムに乗って踊ったりする簡単な踊り方を工夫し、自分なりに考えたことを友達に伝えることができた。
観点:主体的に学習に取り組む態度
- かけっこやリレー遊びを行う際に、順番やきまりを守るとともに、勝敗を受け入れて、誰とでも仲よく運動しようとしていた。
- ぶら下がったり、逆さまになったりするなどの多様な姿勢をして遊んだり、動物の真似をして移動したりするなど、器械・器具を使って運動遊びに進んで取り組もうとしていた。
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特別の教科 道徳

構成/浅原孝子 イラスト/terumi
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