感染対策も考慮!子供の安全・安心を守る教室環境づくり
1日の大半を過ごす教室。これまでの安全・安心に加え、新型コロナウイルス感染拡大防止にも配慮しながら、環境を整えていきましょう。
執筆/福岡県公立小学校教諭・宮原佳太
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目次
教室の出入り口
教室の出入り口には、検温、マスクの着用、手洗いの注意喚起をする掲示物を貼りましょう。新しい生活様式を子供に身につけさせるためには、環境面からのアプローチも大切です。
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教師用の棚
はさみ、カッター、接着剤など、事故や事件につながりそうな文房具は、日ごろから教師用の棚に収納しましょう。使用したままにしない、扉を開けたまま教室を離れないといった配慮が必要です。
児童机の配置
子供同士が、1m以上の距離をとって座れる間隔を確保します。床にマークをつけ、子供が自分で机の間隔を守れるようにしましょう。
机の横のフック
必要最低限の物だけをかけさせましょう。物が多いと引っかかって、転倒する恐れがあります。手提げなどは通路側を避けてかけさせましょう。
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窓の周辺
光を十分に採り入れられるように、窓に直接掲示物を貼ったり、掲示物が窓にかかったりするうな状況は避けましょう。採光の妨げになる上、掲示物自体も逆光で読みづらくなります。
また、踏み台になりえるような棚などを窓の周辺に設置してはいけません。万一、子供が上った場合に窓から転落しやすくなり、危険性が非常に高くなります。
コンセント周辺
たこ足配線や、コンセント周辺の埃は火災につながります。テーブルタップは使わないようにし、掃除が行き届いているか日ごろから気にかけておきましょう。
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教室後方の棚の周辺
水筒は窓際を避けて置きましょう。重く固いため、ぶつけた際に窓が割れる、落下時に重大な怪我につながる、といった可能性があります。
また、水筒や絵の具セットなどを収納する場合、班ごとにかごを用意すると、休み時間の密を避けることができます。
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放課後の消毒について
机上、椅子の背もたれ、窓やドア、蛇口の取っ手など、多くの子供が手を触れる場所を忘れずに消毒しましょう。
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廊下周辺
棚や配膳台、教材などで避難経路の動線に支障をきたしていないか確認しましょう。
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教室や廊下全体
木の部分やドアのレールの破損、壁面から釘が出ている箇所など、けがにつながりそうなところがないか確認しましょう。修繕が必要な場合、すぐに担当者や管理職に報告しましょう。
イラスト/高橋正輝
『教育技術 小五小六』2020年11月号より