【2023年版】1年生の「心と体」データ集

コロナ禍における規制がようやく緩和されつつある中、晴れて小学校に入学した子供たち。2023年度入学の新1年生をよりよく理解するための最新資料を集めました。記事内容を1枚のプリントとしてダウンロードできます。保護者会などでの配付資料にご活用ください。

身長・体重

令和3年度の文部科学省「学校保健統計調査」によると、身長の平均値は平成6年度から13年度あたりをピークに、その後は横ばい傾向にあります。体重の平均値は平成18年度あたりからほぼ横ばいとなっています。

※令和3年度については、令和2年度に引き続き新型コロナウイルス感染症の影響により、例年4月1日から6月30日に実施される健康診断について当該年度末までに実施することとなったため、学校保健統計調査においても調査期間を年度末まで延長することとした。このため、本集計結果は、成長の著しい時期において測定時期を異にしたデータを集計したものとなっており、過去の数値と単純比較することはできない。(文部科学省・令和3年度 学校保健統計調査より)

起床時間・睡眠時間

学研教育総合研究所が2022年9月に発表した「小学生白書Web版」小学生の日常生活・学習に関する調査によると、1年生の平均起床時間は6時34分であり、この起床時間は学年が上がってもほとんど変化がありません。一方就寝時間に関しての1年生の平均は21時17分で、学年が上がるにつれて顕著に遅くなる傾向も例年通りとなります。

学研教育総合研究所 小学生白書(2022)

家庭での過ごし方

公文教育研究会が2022年12月、小学校1~3年生の子供がいる世帯の母親1,000人、父親800人を対象に実施した「家庭学習についての調査」によると、子供の家庭での過ごし方について『テレビを見る』『外で遊ぶ』『友達の家で過ごす』時間は減少している一方で、動画配信視聴に関しては、時間・機会ともにますます増加傾向であることが分かりました。ゲームをする時間は横ばい、学習時間については2019年より年々徐々に減少しており、1日の平均学習時間は「31.8分」という結果となりました。

■テレビを見る時間(毎日平均)

公文教育研究会「家庭学習調査2022」

■友達の家で過ごす時間(毎日平均)

公文教育研究会「家庭学習調査2022」

■外(公園や広場など)で遊ぶ時間(毎日平均)

公文教育研究会「家庭学習調査2022」

■ゲームをする時間(毎日平均)

公文教育研究会「家庭学習調査2022」

■家庭学習の週平均学習日数(日)

公文教育研究会「家庭学習調査2022」

■家庭学習の週平均学習時間(分)

公文教育研究会「家庭学習調査2022」

インターネット

小学校でもICT教育が進み、子供が学習や家庭でインターネットを活用する機会が増えています。どのような目的で利用していることが多いのでしょうか。

■インターネットを利用している子供の割合(%)

内閣府「令和4年度 青少年のインターネット利用環境実態調査」

低学年が「利用しているインターネット機器」は多い順にテレビ、パソコン、タブレット、ゲーム機で(複数回答)、「インターネット利用内容」は動画視聴とゲームがかなりの割合を占めています。

■子供のインターネットの利用内容 6歳

内閣府「令和4年度 青少年のインターネット利用環境実態調査」

就きたい職業

株式会社クラレが 2022年7月~2023年1月にかけ、2023年4月に小学校に入学する子供4,000名(男女各2,000名)とその親4,000名を対象に実施したアンケート『将来就きたい職業』の結果によると、男女総合の将来就きたい職業1位は、「ケーキ屋・パン屋」で(女の子の1位も同じ)、男の子は1999年の調査開始以来ずっと1位だった「スポーツ選手」は2年連続で2位となり、前年度に引き続き「警察官」が1位となりました。

男の子が「将来就きたい職業」 (n=2,000)

株式会社クラレ調べ 2023年版「新小学1年生が将来就きたい職業、親が就かせたい職業」トップ20

女の子が「将来就きたい職業」 (n=2,000)

株式会社クラレ調べ 2023年版「新小学1年生が将来就きたい職業、親が就かせたい職業」トップ20

全体では20年前(2003年)の調査と比較すると、「警察官」は約4倍、「消防・レスキュー隊」も2倍に増え、人や街を守る仕事への関心が高まっていることがうかがえます。

一方で、男の子で圧倒的人気だった「スポーツ選手」は半減し、2016年に登場してから毎年順位を上げている「ユーチューバー」は、今年は5位に入りました。

女の子に関しては調査開始以来25年連続で「ケーキ屋・パン屋」が1位となったほか、22位の「芸能人・歌手・モデル」は2年連続で比率が増加。アイドルに憧れる女の子が増えているようです。

保護者が入学前に身に付けさせたかったこと(生活面)

学研教育総合研究所「小学生白書Web版 保護者が入学前に身に付けさせたかったこと」によると、1位は「挨拶」。コロナ禍でのコミュニケーションに心配があるようです。次いで「毎日決まった時間に起き、寝ることができる」「交通ルールを守れる」「1人で着替えができる」は小学1年生で高い割合が見られ、特に男子を持つ保護者のポイントが高くなっています。

学研教育総合研究所 小学生白書(2022)

楽しい時

1年生は何をしている時が一番楽しいと感じているでしょうか? 学研教育総合研究所「小学生白書Web版」によると、男子は「ゲーム」に続き「外遊び」、女子は「外遊び」がダントツで、「友達とおしゃべり」「テレビ」と続きます。

学研教育総合研究所 小学生白書(2022)

好きな教科・嫌いな教科

好きな教科・嫌いな教科を見てみましょう。学研教育総合研究所「小学生白書Web版」によると、男女で割合に差はあるものの、1年生全体では算数が「好き」「嫌い」両方で1位となっています。この傾向は10年連続で変わっていません。女の子に関しては一番好きな教科に算数・国語を挙げている割合はあまり変わりませんが、嫌いな教科では算数がダントツのトップとなっています。男の子は好きな教科は算数、嫌いな教科は国語である割合が高く、国語に対する苦手意識がうかがえます。

■好きな教科

学研教育総合研究所 小学生白書(2022)

■嫌いな教科

学研教育総合研究所 小学生白書(2022)

●この記事に限り、文章や画像を保護者会資料等の作成にご利用いただけます。

文/ルル 構成/浅原孝子 イラスト/藤井昌子、畠山きょうこ

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