小6算数「拡大図と縮図」指導アイデア
執筆/お茶の水女子大学附属小学校教諭・久下谷明
編集委員/文部科学省教科調査官・笠井健一、東京都公立小学校校長・長谷豊
目次
本時のねらいと評価規準
本時の位置 6/8
ねらい
縮尺の意味を理解し、縮図から実際の長さを求めることができる。
評価規準
縮尺の意味を理解し、地図上の長さと縮尺から実際の長さを求めることができる。
上の地図は、学校とそのまわりの縮図です。縮図を使って実際の長さを求めたいと思います。(学校周辺の地図を提示)この地図は、実際の長さをどれぐらい縮めた図でしょうか。
これだけではどれぐらい小さくなっているのかわからない。
たしかにそうですね。実際の長さと地図上の長さがわかれば、どれぐらい縮めた地図かわかりますね。地図を見ると、多くの小学校にあって、長さの決まっているものがありませんか。
プールだ。
長さを測ると2.5㎝になっている。
そうですね。25mのプールを2.5㎝に縮めています。縮めた割合を、分数で表しましょう。また、比でも表しましょう。
分数で表すと、25m=25000㎜、2.5cm=25㎜で、実際の長さ25000㎜が地図では25㎜になっているから、25/25000で1/1000
比で表すと、25m=2500㎝だから、2.5:2500=1:1000
実際の長さを縮めた割合のことを、縮尺といいます。縮尺には、下のような表し方があります。
㋒は地図帳で見たことがある。地図上で1㎝分が10mということを表している。
そうですね。例えば、これは皆さんが使っている地図帳ですが、(地図帳のあるページを示しながら)ここに、100万分の1や50万分の1のように縮尺が書かれていますね。今日は、皆さんに渡したこの縮尺1000分の1の地図を使って、実際の長さを求めてもらいます。
本時の学習のねらい
縮図を使って、学校から駅までの実際の長さを求めましょう。
見通し
ちなみに、学校から駅までの道のりはどれぐらいあると思いますか。
500mぐらいかな。
1㎞はないと思う。
では、何を調べれば、学校から駅までの実際の長さを計算で求めることができますか。
縮尺はもうわかっているから、地図上での学校から駅までの長さがわかれば、縮尺を使って求められる。
地図上での学校から駅までの長さは何㎝ですか。
24㎝+18㎝=42㎝
それでは、学校から駅までの長さは42㎝と縮尺をもとに実際の長さを求めましょう。
自力解決の様子
Aの考え
学校から駅までの長さは42㎝で、この長さは実際の長さの1/1000になっているから、1000倍して、42×1000=42000
42000㎝=420m
答え 420m
Bの考え
学校から駅までの長さは42㎝だから、1:1000=1×42:1000×42=42000
42000㎝= 420m
答え 420m
Cの考え
学校から駅までの長さは42㎝で、1㎝の長さが10mだから、10×42=420
答え 420m
学び合いの計画
イラスト/横井智美
『教育技術 小五小六』 2020年9月号より