小5体育「陸上運動(短距離走・リレー)」指導のポイント

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執筆/北海道公立小学校教諭・村上雅之
編集委員/国立教育政策研究所教育課程調査官・塩見英樹、北海道公立小学校校長・大牧眞一

小5体育「陸上運動(短距離走・リレー)」指導のポイント

授業づくりのポイント

「リレー」は、仲間と速さを競い合ったり、記録に挑戦したり、自分の課題を解決しようと工夫したりするなどの楽しさや喜びを味わうことができる運動です。リレーは勝敗を伴うことから、勝敗を受け入れることができるようにするとともに、どの子供にも勝つ機会があるようにルール等を工夫することが大切です。

この単元では、リレーに重点を置きながらも短距離走と組み合わせて取り扱うことで、効果的に資質・能力を育成していくことを目指します。リレーでは、ペアの仲間との合計タイム(課題タイム)を、協力して縮めていくことを目標にします。まず、子供一人一人の40m走のタイムを測定します。そして、ペアの仲間と40m走のタイムを合計します。その後、80mを走り、2人の合計タイムをどれだけ縮められたかを競います。また単元の後半では、ペアの仲間を変えて、新しいペアの課題タイムを縮めることを目標にして取り組みます。

テークオーバーゾーン内で減速の少ない滑らかなバトンの受渡しを行うために、考えたことを仲間に伝えながら課題を解決していく姿を目指します。

単元計画

単元計画

楽しもう「タイムを縮められるかな?」

単元の前半では、どのペアも合計タイムが同じになるように、教師が決めたペアでリレーを行います。ペアの仲間を変えずに取り組むことで、練習したことを積み重ねることができます。さらに、1グループ4人で構成し、グループ内に2つのペアができるようにします。ペア同士でタイム測定の役割を分担したり、互いのペアの課題を見付け、解決に向けて協力したりすることができるようにします。

準備運動でやってみよう!

ねことねずみ

ねことねずみ

ねことねずみチームに分かれ、呼ばれたチームが相手を追いかけます。ラインにつく前にタグを取ることを目指します。

バトンの受渡しの例

バトンの受渡しの例

交差しないように、バトンを渡す人は左手(もしくは右手)で渡し、受け取る人は右手(もしくは左手)で受け取ります。バトンを渡す人が「はい!」と合図したら、手を後ろへ伸ばします。

走るコースの設定例

走るコースの設定例

1 人40~60mが走れるようにします。テークオーバーゾーン(10~15m程度)は直線にします。テークオーバーゾーンの入り口には、スタートのタイミングを取りやすくするためのマークを置きます。

自己やペアの課題を見付け、練習方法を選ぼう

課題の見付け方の例

課題の見付け方の例

自己や仲間の走りの様子をタブレット等の ICT 機器を活用して確認し、動きのポイントと照らし合わせて自己やペアの課題を見付けます。

課題と練習方法の例

渡し手が追いつかない
渡し手が追いつかない

マークを近くに置いて練習し、適切な走り出すタイミングを見付ける。

渡し手がすぐに追いつく
渡し手がすぐに追いつく

マークを遠くに置いて練習し、適切な走り出すタイミングを見付ける。

バトンをうまく渡せない

バトンをもらう手の高さや手の向きを決めて練習する。

もっと楽しもう「ペアを変えてもタイムを縮められるかな?」

単元の後半は、グループ内でペアを変えて、新しく設定した課題タイムを縮めることを目指していきます。ペアが変わっても、単元の前半で学習した減速の少ないバトンの受渡し方を活用して、課題を解決していくことを目指します。単元の最後には、他のグループと競走することで、競い合う楽しさや喜びを味わうとともに、学習の成果を確かめることができるようにします。

いろいろな競走の仕方の例

縮まったタイムを点数化し、他のチームと競走する

縮まったタイムを点数化し、他のチームと競走する
課題タイムからどれだけ縮まったのかを点数化し、得点が高いペアが勝ちです。

協働的に解決するために

リレー

解決に向けて練習する際には、同じグループの仲間に自己やペアの課題を伝えるようにすることで、見る視点がはっきりし、互いにアドバイスしやすくなります。

課題を解決する過程が見える学習カードの例

課題を解決する過程が見える学習カードの例

学習カードには、自己やペアの課題をどのように捉えているのか、また、選んだ練習方法についてどのように考えているのか等を書けるようにします。そうすることで、子供の課題を解決する過程を教師も把握することができ、評価や次の学習指導へ生かすことができます。

イラスト/栗原清

『教育技術 小五小六』2021年4/5月号より

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