小6社会「政治の働き・地域の活性化」指導アイデア
執筆/埼玉県公立小学校主幹教諭・渡部健
編集委員/文部科学省教科調査官・小倉勝登
目次
目標
政策の内容や計画から実施までの過程、法令や予算との関わりなどに着目して、国や地方公共団体の政治の取組を捉え、国民生活における政治の働きを考え、表現することを通して、国や地方公共団体の政治は、国民主権の考え方の下、国民生活の安定と向上を図る大切な働きをしていることを理解できるようにする。
学習の流れ (9時間扱い)
問題をつくる(2時間)
○資料から日本の人口が減少していることに気付き、それらがどんな問題を引き起こすか考える。
○人口の減少をとめるために、どんな対応策があるかについて調べるために学習問題をつくり、予想を基に学習計画を立てる。
〈学習問題〉
人口の減少などの問題の解決のために、だれがどのように取り組んでいるのだろう。
追究する(5時間)
○国の働きについて調べる。
○県の働きについて調べる。
○市の働きについて調べる。
○租税の役割について調べる。
○市民ワークショップなど市民の政治参加について調べる。
まとめる(2時間)
○調べたことを、住民・市区町村、県・国の相関図にまとめる。
○学習問題の結論について考え、話し合う。
導入の工夫
グラフや写真資料などから人口の減少やそれに伴う産業の衰退などに気づくように促し、地域の対応策を予想できるようにします。
1時間目
上のグラフは、未来の日本の人口を予測したものです。どんなことが分かりますか?
日本の人口はどんどん減っていってるね。
15~59歳の部分が、一番減りが大きいよ。
この市は、人口が減少してきています。この市ではどんな問題が起きると思いますか。写真をもとに考えてみましょう。
人がいないから、お客さんがいなくて、物が売れないんじゃないかな?
人がいないと、そもそも物も作れないんじゃないかな?
どんどん人が減って、住めなくなっていく場所も出てくるのではないかしら?
※2時間目には、人口が減っている地域では問題にどのように取り組んでいるのかを考え、学習問題をつくり、予想を立て、学習計画を立てます。
学習問題
人口の減少などの問題の解決のために、だれがどのように取り組んでいるのだろう。
問題をつくる(1 ・2/9時間)
地域の人口の減少やそれに伴う産業の衰退、雇用の減少などの問題に気付き、それらの問題に対する地域の人々の取組や地方公共団体の政治について、学習問題をつくり、予想をもとに学習計画を立てます。