小6理科「植物の成長と日光・水の関わり」指導アイデア

執筆/福岡県公立小学校教諭・中富太一朗
編集委員/文部科学省教科調査官・鳴川哲也、福岡県公立小学校校長・福田修二

単元のねらい

植物について、その体のつくり、体内の水などの行方および葉で養分をつくる働きに着目して、生命を維持する働きを多面的に調べる活動を通して、それらについての理解を図り、観察、実験などに関する技能を身に付けるとともに、より妥当な考えをつくりだす力や生命を尊重する態度、主体的に問題解決しようとする態度を育成する。

小6理科「植物の成長と日光・水の関わり」指導アイデア

単元の流れ(二次 総時数 10時間)

第一次 植物の成長と日光の関わり(5時間)

① 植物の成長と日光の関わりについて話し合う。(1時間)
② 植物の成長と日光の関わりを調べる。 (3時間)
※2日かけて実験を行うことになるので、天気予報を確認して晴れが続く日に行いましょう。
③ 植物の成長と日光との関わりについてまとめる。(1時間)

●「日光・水が必要なことはなぜか」その理由を考える
生物が生きていくために水や養分を摂取する必要があるという共通性と、自由に動けない植物が生きていくために独自の仕組みを備えているという多様性に気付かせることで、自然の素晴らしさに目を向けやすくなります。

第二次 植物の成長と水の関わり(5時間)

① 植物の成長と水の関わりについて話し合う。 (1時間)
② 植物の成長と水の関わりを調べる。 (3時間)
※フラスコの中の色水(植物染色液)につけておき、植物が着色し、水も減っていくことから、水の通り道を確認しよう。
③ 植物の成長と体内の水の行方についてまとめる。(1時間)

植物の成長に日光や水がどのように関わっているかを生活経験や5年生までの学習、本単元の学習をもとに多面的に調べることを通して、「より妥当な考え」をつくりだせるようにしよう。

単元の導入

① 植物の成長と日光の関わりを想起させよう

植物の成長には、日光が関係していたよ。

日光が当たると植物にどのような影響があるのだろう。

② 植物の成長と水の関わりを想起させよう

植物の成長には、水が必要だったね。

植物に水をあげるけれど、植物はその水をどうしているのだろう。

活動アイデア

植物の蒸散を促すため実験は晴れた日に行いましょう。植物の葉で養分をつくる働きや植物の体内の水の行方について日向と日陰の植物を比較したり、染色液で染められた植物の写真などを提示したりしましょう。それらで興味・関心をもたせ、子供の問いを大切にした追究活動を行うことで、主体的に問題を解決しようとする資質・能力の育成につながります。

授業の展開例


イラスト/横井智美

『教育技術 小五小六』2020年6月号より

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