全学年で運用可能!子供の基礎学力をアップさせる実践例|沼田晶弘の「教えて、ぬまっち!」

子供たちの自ら成長する力を引き出し、チャレンジする力を育てるカリスマ教師・沼田晶弘先生。 今回は「学年末に近づいたのに、クラスの学力差が縮まらず、学力の遅れが目立つ子供がいます。限られた時数の中で基礎学力を伸ばす実践方法がありますか?」という質問に答えてもらいました。

目次
問題は「学力差」ではなく、身に付けるべき力が身に付かないこと
まず同じ学級でも、学力差があることは「あたり前」だということを知っておこう。
もしそこに不安を感じているのであれば、「全員に同じ学力をつけることが本当によいことなのか?」と自分自身に問いかけてみよう。
問題なのは学力差があることではない。運動能力は差があってもしかたがないけれど、学力には差がでるのはよくないと思いがちだけど、どちらも同じ。大人でも、文章力のある人とない人の差は大きいよね。
だから、できる子とそうでない子の間に大きな差があっても別に問題はない。
問題なのは、差があることではなく、できるべきことができてないことだ。
たとえ学力差は縮まらなくても、その学年で身に付けるべき基礎学力はちゃんと全員に身に付けさせて進級させることは必要だ。
基礎学力のベースである「計算力」「漢字」「作文力」を伸ばすには?
「学力」と言ってすべてを一括りにしてしまいがちだけれど、やはり基礎学力のベースとなる「計算力」と「漢字」、そして「作文力=書く力」はとくに重要だ。
そしてこの3つの力を身につけるには、 たくさんの勉強法、工夫はあるけれど、結局はある程度何度も取り組ませるしかない。逆の言い方をすれば、数をこなせば誰でも伸びる。
これは運動も同じだよね。足の速い子はやっぱりたくさん外で遊んで走っているし、足の遅い子は圧倒的に走る回数が少ない。
だから、どうやって計算や漢字、作文に取り組む回数を増やすのかがカギになる。つまり、そこに教師の創意工夫が求められるわけだよね。