小6国語「自然に学ぶ暮らし」指導アイデア
教材名:「自然に学ぶ暮らし」 光村図書
指導事項:C読むこと ウ、オ
言語活動:イ
執筆/千葉県公立小学校教諭・石井桃子
編集委員/文部科学省教科調査官・菊池英慈 千葉大学教育学部附属小学校副校長・大木圭
目次
単元で付けたい資質・能力
①身に付けたい資質・能力
子供はこれまでに、説明的文章を読む学習を通して、筆者の考えを読み取る力や、自分の考えを表現する力を付けてきています。本単元では、自分の考えと筆者の考えを比べながら読む力を発揮させることをねらいます。
そこで、本単元では「未来の家の設計図をつくる」という活動を設定します。まず、子供は自分が考える「未来の家の設計図」を、その後、教材文を読んで筆者が考える「未来の家の設計図」をつくります。自分の設計図と筆者の設計図を比較することを通して、考え方の違いを明確にしていきます。
②言語活動とその特徴
本単元では、未来の技術の向上による便利さと環境やエネルギーに関する問題を踏まえ、未来の家を想像して設計図をつくるという活動を行います。
この活動を通して子供は、教材文を読む前に自分の考えを明確にすることができると考えます。また、設計図という形で考えを可視化することで、筆者の考えと比較しやすくなるでしょう。
単元の展開(6時間扱い)
主な学習活動
第一次(1・2時)
①これからの時代の便利さや問題を確認し、自分が考える「未来の家の設計図」とテーマをつくる。
→アイデア1 主体的な学び
②教材文を読んで学習課題を設定し、学習計画を立てる。
【学習課題】自分と筆者の『未来の家の設計図』を比較し、考えの違いを明確にしよう。
第二次(3~6時)
③教材文を読み、筆者が考える「未来の家の設計図」をつくる。
→アイデア2 対話的な学び
④教材文を読み、筆者が考える「未来の家の設計図」のテーマを考える。
⑤自分がつくった「未来の家の設計図」のテーマを筆者のそれと比較し、違いを明確にした上で、自分が考える未来の理想の暮らしを文章で書く。
→アイデア3 深い学び
⑥友達と書いた文章を読み合う。
アイデア1 教材文を読む前に自分の考えをもつ
教材文を読む前に、題材となっている「未来の暮らし方」についての子供一人ひとりの考えを明確にさせます。そうすることで、学習活動に対する主体性をもたせていきます。
イラスト/畠山きょうこ 横井智美
『教育技術 小五小六』2020年1月号より