小2算数「1000より大きい数」指導アイデア(1/5時)《1000より大きい数の表し方》
執筆/福岡県公立小学校教諭・佐藤洋平
編集委員/文部科学省教科調査官・笠井健一、福岡教育大学教授・清水紀宏
目次
本時のねらいと評価規準
[本時 1/5]
ねらい
数のまとまりに着目し、1000より大きい数の表し方を調べるという課題をつかむ。
評価規準
1000より大きい数の表し方を理解している。[知識・理解]

問題場面

(イワシの絵を見て気付いたことを発表させた後) イワシは何匹いると思いますか。
1000匹を超えると思います。
この写真だと数えることができません。

10のまとまりや100のまとまりで数えていけばよいと思います。
1000のまとまりもできそうです。
数のまとまりに目を付ければ、正しく数えられそうですね。今日はそれをめあてにしてよいですか。
導入の工夫
まず、写真を見てイワシがたくさんいて、このままでは数えられないことに気付かせます。次に、ドット図に置き換えて提示します。これまでの学習で子どもが働かせてきた「数のまとまりに着目する」という数学的な見方を引き出し、めあての設定につなげていきます。
本時の学習のねらい
数のまとまりに目を付けて、魚の数を正しく数えよう。
見通し
10、100、1000のまとまりをつくって数える。
自力解決の様子
A つまずいている子
数のまとまりに着目せず、数えようとしている。100のまとまり10個を1000のまとまりにしていない。
B 素朴に解いている子
数のまとまりに着目し、ドットの総数が1000が2個、100が4個、10が2個、ばらが3個を合わせた数であることに気付いている。
C ねらい通りに解いている子
1000までの数の表し方から類推するなどして、ドットの総数を2423と表すことができている。
学び合いの計画
Aの子どもには、これまでの学習で大きな数を10や100のまとまりに着目して数えてきたことを想起させるとともに、100のまとまり10個が1000であることを確認します。Bの子どもには、100が4個、10が2個、ばらが3個で何個になるか確認し、さらに1000のまとまりが2個あるので、この数をどのように表すか予想するよう促しましょう。これらの反応を観察しておき、後の全体発表で意図的に取り上げていきます。
ノート例
全体発表とそれぞれの考えの関連付け
数えたまとまりの個数を発表してもらいましょう。
100のまとまりを数えると24個ありました。
100のまとまりが10個で1000です。1000のまとまりが2個できました。

100のまとまり10個を線で囲ませる。
1000が2個で2000になります。
1000が2個のことを何と言うか、教科書で確認しましょう(教師が教えてもよい)。
「千を2こあつめた数を二千といいます」と書いてあります。
そうすると、残りは何個ですか。
残りは423個です。
そうですね。2000と423を合わせた数を2423と書き、「にせんよんひゃくにじゅうさん」と読みます。
今日の学習で大切なことは何でしたか。
100のまとまり10個で1000のまとまりをつくることです。
本時のまとめ
1000のまとまりをつくって数えればよい。
評価問題
別の水槽の魚を図に表すと次のようになりました。
(3264個のドット図を示す)
1000、100、10、1のまとまりをつくって、魚の数を求めましょう。
期待する解答例
1000 のまとまり3こ
100 のまとまり2こ
10のまとまり6こ
1のまとまり4こ 答え 3264ひき
感想例
1000より大きい数のことをいっぱい調べていきたいです。
イラスト/コダシマアコ、横井智美
『教育技術 小一小二』 2019年12月号より