小1道徳「ダメ!」よいと思うことを進んで行う指導アイデア

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執筆/北海道公立小学校・戸来友美

小1道徳「よいと おもう ことを すすんで」指導アイデアのイメージイラスト

使用教材

「ダメ!」(教育出版 一年)

教育出版の道徳の教科書「小学 どうとく」には「ダメ!」と言う教材文があります。絵本『ダメ!』(くすのきしげのり原作、いもとようこ文・絵、佼成出版社)が元になっていて、中心となる内容項目は「善悪の判断、自律、自由と責任」です。

登場人物の、りすくんの行動から、自分が正しいと思ったことを伝えることは難しく勇気が必要で、とても大切なことだと気付くことができる教材です。

内容項目

善悪の判断、自律、自由と責任

『小学校指導要領 特別の教科 道徳編』には本内容項目の低学年の指導について「よいことと悪いこととの区別をし、よいと思うことを進んで行うこと」とあり、指導の要点では「指導に当たっては、積極的に行うべきよいことと、人間としてしてはならないことを正しく区別できる判断力を養うことが大切である。

また、よいと思ったことができたときのすがすがしい気持ちを思い起こさせるなどして、小さなことでも遠慮しないで進んで行うことができる意欲と態度を育てる指導を充実していくことが大切である」とあります。

まさに、りすくんのような振る舞いとその心情を捉えることが、この内容項目で学ぶことだと言えるのです。学級には、くまくんのような振る舞いをしたり、りすくんのような思いを抱えている子どもがいるのではないでしょうか。

そのような体験をしたことがある子どもにとって、このお話は、とても共感できるものですし、りすくんの心情を考えることで、正しいと思ったことを勇気をもって伝えることの大切さをより考えていけることでしょう。

本時の展開

「なりきりインタビュー」を取り入れた授業

①まず板書から

今日学ぶことの「よいと おもう ことを すすんで」と、教材の題名「ダメ!」を板書します。「どんな時にみなさんは『ダメ!』と言いますか?」と聞きます。多くの子どもたちは「ダメ!」と注意されたり、断られたりした経験があるので、それぞれのエピソードを共有します。

②教材文を読む

登場人物がりすくんと、くまくんであることを確認してから音読します。確認することで、内容を振り返る時に戸惑わないようにします。また、挿絵を印刷し、黒板に貼りながら、どんなことが起こったのかを振り返ると、内容を想起しやすくなります。

  • くまくんがりすくんのプリンを食べてしまった。
  • ダメと言えなかったことが嫌だった、りすくん。
  • くまくんに頑張って伝え、くまくんの思いを聞いた、りすくん。
  • ダメと言うことができて、楽しくいちごを食べることができた二人。

③なりきりインタビュー

ペアをつくって、なりきりインタビューをします。一人がりすくんで、もう一人がインタビュアーになります。インタビュアーが聞くことについて、りすくん役の子はりすくんの気持ちになって答えてください。

と、活動を説明します。流れやインタビュアーが聞くことは、ワークシートに書いておくと、ペアで活動する時に、子どもの助けになります。先生がインタビュアー、子どもをりすくんとして、デモンストレーションをします。

一つ目の質問は、「りすくん、ベッドで悩んでいた時は、どんなことを考えていましたか?」と聞きます。

答えているりすくんに対して、インタビュアーは相づちを打つように伝えます。二つ目の質問は「最後に、くまくんといちごを食べていた時には、どんなことを考えていましたか?」と、最後の場面について聞きます。

聞き終えたら、インタビュアーは、りすくんに対し「頑張りましたね!」などのように一言ほめるように伝えます。デモンストレーションを2回くらいして、りすくん役の子が答えたことを板書しておきます。

これは、りすくん役になって、答えることに困った子がいた時に、黒板に書いてあることを言えるようにするためです。二つの質問が終わったら、役割を交代して、同じようにインタビューし合います。

ペアでの活動後に、代表のペアを決め、全体で発表してもらい、やり取りを板書します。

④正しいことをするために必要なこと

困っていたりすくんが、くまくんと仲良くするために大切だったことは何だったと思いますか?

と、挿絵のりすくんの表情の変化に注目させながら発問し、考えを発表させます。

▼板書例

板書例
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評価

りすくんの行動と自分とを比較し、今の自分を数値化して考え、その理由とともにワークシートに記入します。

りすくんは勇気をもって思いを伝えることで笑顔になりました。笑顔のりすくんが10点満点だとしたら、みんなは何点だと思いますか? 
その点数とどうしてかをワークシートに書いてください

と促します。悩んでいる子には「りすくんみたいに伝えられているかな?」と問いかけ、その理由を聞いてあげましょう。

イラスト/小泉直子 横井智美

『教育技術 小一小二』2019年11月号より

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