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大きな数や数の単位への抵抗をなくす!算数指導のアイディア

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神奈川県公立学校 教頭

鈴木夏來

算数の授業スタート1時間目は、大きな数の単位を替え歌で覚えたり計算プリントを使った手法で楽しく数を学習させることで、大きな数への抵抗をなくしましょう。はじめの授業で数を覚える成功体験をすれば、算数への苦手意識を払しょくし、自信をもって授業に挑めるでしょう。

【小三・小四共通】替え歌で覚えよう!

~数の単位~

算数の授業開きには、替え歌がおすすめ。数の学習を歌のリズムに合わせて覚えることができるのです。例えば、「数の単位」を見ながら、「うさぎとかめ」のリズムに合わせて、教員が手拍子やカスタネットなどで拍子を取り、みんなで歌いましょう。子どもであれば、何回か歌えば、すぐに覚えてしまいます。

楽しい替え歌で覚えよう!

「うさぎとかめ」に乗せて。

~「1÷」の段~

三・四年生では、分数に苦手意識をもつ子どもも少なくありません。まずは、分数とはどういう数なのかということを覚えさせましょう。ここでは、分数1/1から1/16までを「山の音楽家」に合わせて覚えるアイディアを紹介します。

「分数=小数」と考えることができれば、分数は分母が大きくなればなるほど、値が小さくなっていくということが理解できます。この「山の音楽家」を使った替え歌では、分数と小数を一度で覚えることができます。

覚えてしまえば、計算問題でも分数どうしを比べたときに、どちらの数のほうが大きいかなど、考えるヒントになります。たとえ子どもたちが分数を完全に理解できていない場合でも、一緒に歌って分数に親しみをもってもらいましょう。

分数と小数に苦手意識をもっている子どもでも、歌に合わせれば簡単に覚えられるという成功体験を通して、自信をもたせることができます。

1÷の段

プリントを使って九九より大きな数の計算にトライ

九九は、クラスや学校によって差が出やすい単元です。三・四年生になっても全部を覚えきれていなかったり、苦手な段があったりなど、課題をもつ子どもは多くいます。先生にとっても、教室の壁に九九の表を貼る、九九の診断テストをするなど、工夫をして授業を進めていく必要があります。

さらに、たとえ九九が得意な子どもでも、大きな数のわり算やかけ算は苦手意識をもつことがあります。大きな数がどんな数で割り切れるかがわかりやすい「約数一覧表」を使って、大きい数のかけ算と、大きい数の約数の感覚をつかみとってもらいましょう。

約数一覧表

「約数一覧表」のルール
・各マスの列に1つずつ、問題となる数字を書く
・書き入れる数字は、下のマスになるにつれて大きくする

「約数一覧表」は、どの数をかければ上にある数字になるかを考えて、穴を埋めていくものです。例えば24という数は、2×12、3×8、4×6が約数になります。上から2、3、4、下から12、8、6というように、上下の外側から書き込みます。

中央の点線を軸にして、かける数どうしが対称に位置するよう、組にして記入します。中央の点線に向かうにつれて、かける数字どうしの値が近くなります。この「約数一覧表」は、慣れれば10分ほどで全て解けるようになります。最初は初級編の50までの数で取り組みます。

九九の復習になるうえ、九九には出てこない大きな数の計算の練習にもなります。初級編に慣れてきたら、100までの数にも挑戦してみましょう。

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