小1生活「がっこうたんけんたい」指導アイデア

執者/神奈川県公立小学校指導教諭・荒木昭人
編集委員/文部科学省教科調査官・渋谷一典、神奈川県公立小学校校長・二宮昭夫

期待する子どもの姿

【知識及び技能の基礎】

学校での生活はさまざまな人や施設と関わっていることに気付く。

【思考力、判断力、表現力等の基礎】

学校の施設の様子や学校生活を支えている人々や友達、通学路の様子やその安全を守っている人々などについて、自分との関わりを考える。

【学びに向かう力・人間性等】

学校の施設の様子や学校生活を支えている人々や友達、通学路の様子やその安全を守っている人々などに関心をもち、楽しく安心して遊びや生活をしたり、安全な登下校をしたりしよ うとする。

小1生活「がっこうたんけんたい」指導アイデア
写真AC

子どもの意識と指導の流れ  

こんな声や姿を学習につなげたいですね。

男の子「登校班の班長の6年生はどこで勉強をしているのかな」「休み時間が終わって戻る時、教室の場所がわからなくなることがあるんだ」
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先生「お友達が困っているね。こんな時はどうしたらいいと思う?」

○がっこうには だれが いるかな? なにが あるかな?

●学校探検に行くという目的意識をもつ。

男の子「○○さんが校長先生のお部屋を見付けたって言っていたよ。みんなも何か見付けたかな。」
女の子「学校は園より大きいね。どんな部屋があるのかな。」
男の子「給食がとてもおいしいよ。」「不思議なものを見付けたよ。あれは何だろう。」

目指したい子どもの姿・気付き

男の子「学校のことをもっと知りたいな』「学校を探検して、もっと仲よくなりたいな。」

○がっこうたんけんを して、がっこうと なかよくなろう。

●学校探検に行く。

男の子1「ぼくたちも校庭で遊んでみたいな。」「いいにおいがするね。何の部屋かな。」男の子2お兄ちゃんの先生と会ってうれしかったよ。挨拶したよ。」

目指したい子供の姿・気付き

男子「職員室には、1年1組〇〇です。入ってもいいですか、と言って入るんだよ。行程で遊ぶときのきまりを教えてもらったよ。」

○たんけんたい さくせんかいぎを しよう。

●次に探検したいところや会いたい人について話し合う

女の子「給食室はいいにおいがするよ。誰がつくってくれているのかな。」「図書室にはたくさんの本があったよ。司書さんは本の博士なのかな。お話したいな。」男の子「作業員さんがおお花の水やりをしていたよ。他にはどんなお仕事をしているのかな。」

目指したい子供の姿・気付き

女子「たった10人で全部の給食をつくっているんだって。作業員さんは〇〇さんっていう名前だよ。今度、お仕事を教えてもらおう。」

○がっこうの そとも たんけんしてみよう。

●通学路探検に行く。

交通安全ボランティア「横断歩道があるよ。気を付けて渡らないと危ないね。」子供1「こんなところに公園があったんだ。みんなで遊びたいな。」子供2「朝、いつもおはようって言ってくれる人がここに立っているんだ。」

目指したい子供の姿・気付き

女の子「狭い道を登校班で合歩くときは、しっかり並んで歩くよ。」「通学路で挨拶してくれる人ともっと仲よくなりたいな。」

○たんけんほうこくかいを ひらこう。

●学校探検で見付けたことを  友達に伝える。

女の子「学校には、私たちのためにお仕事をしてくれている人がたくさんいるんだよ。」男の子「通学路にも、私たちのために頑張ってくれている人がいるんだ。何だか嬉しいな。」

目指したい子供の姿・気付き

男の子「学校では、たくさんの人がみんなのたえにお仕事そしています。」「通学路に立ってくれている人に、ちゃんと挨拶しなくちゃね。」

活動のポイント1 
人との関わりを通して、学校生活に対する安心感をもたせる

スタートカリキュラムの中で、少しずつ学校に慣れてきた子どもたちですが、学校生活への不安がまだ残っている子どももいるでしょう。学校探検で多くの人たちと関わることを通して、安心感をもたせましょう。

○ 全教職員間で学校探検についての目的の共通理解を図り、活動のねらいを達成できるようにする

先生1「学校探検を通して、学校生活への安心感につなげたいと考えています。」先生2「子供たちには、考えることを促すような言葉がけをお願いします。」

○ 多様な関わり方を通して、安心できる関係を創り出す

司書の先生の読み聞かせ

司書の先生が子供たちに読み聞かせをしているイラスト

保健室の先生へのインタビュー

子供たちが保健室の先生にインタビューしているイラスト

作業員さんや事務の先生と握手

子供と作業員さんが握手をしているイラスト

活動のポイント2  気付きの質を高める  

イラスト/熊アート

『教育技術 小一小二』2019年5月号より

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