発表名人爆誕!角椅子ステージ|子供たちが前のめりになる学級経営&授業アイデア #11

学級経営と授業改善について、アナログとデジタル、それぞれのよさを融合しながら唯一無二の実践を続ける鈴木優太先生の連載です。子供たちが熱量高く、前のめりに学習したり活動したりする学級づくりや授業のアイデアを、毎月1本紹介します。今回は、発表が楽しくなる角椅子ステージを取り上げます。
執筆/宮城県公立小学校教諭・鈴木優太
目次
角椅子が生み出すステージ効果
発表をいきいきと行う子供たちになる、魔法の道具があります。
角椅子(かくいす)
図工室などで使われている、あの丈夫な木製スツールです。

35人学級が2025年度までに完全実施されたことに伴い、実は、全国の学校で角椅子の余剰が生まれています。使われなくなった角椅子が、図工室や倉庫の片隅にそっと眠っている学校も少なくありません。こんなに便利な物が活用されないのは、本当にもったいないこと。そこで、余剰備品を適切に再活用し、教室用に1台整備してみました。
持ち運びできる小さなステージが生み出す教育的効果は、想像以上です。教室のあらゆる場所が、発表ステージに早変わりします。まず変わるのは、子供たちの発表への姿勢です。
高さが自立を生む!
角椅子の魅力は、側面が板状になっていることです。角椅子を寝かせて、「板状の側面の上に立つ」、これだけです。安定感抜群の1人用ステージに早変わりです。

「高さ」が、日常の教室に非日常感をもたらします。
子供は少し高い場所が大好きです。目線がほんの数十cm上がるだけですが、見える世界はガラリと変わります。試しに先生も、角椅子の上に立ってみてください。いつもよりちょっぴり高いだけで、不思議と高揚感に包まれます。自然と背筋が伸び、胸が開きます。すると、声が遠くに飛びます。
「自分の話をみんながちゃんと聞いてくれている」
そんな実感が、身体の内側から湧いてきます。
「立ち位置」が一目で分かる利点も大きいです。発表に慣れていない子ほど、後ずさりをするように机や壁などにもたれかかりがちです。発表でまず大切なのは、自分の足で立つことです。文字通りの「自立」で、やらされる発表から、自分が伝える発表に変わるのです。
角椅子を置くのは、黒板の前だけに限りません。持ち運びが容易なので、側面掲示板の前、ロッカーの前、窓の前、教室のあらゆる場所が発表ステージになります。つまり、話す人の場所を自由にデザインできるのです。
明日すぐ試せる入り口は、朝の挨拶です。日直当番が、角椅子の上に立って「おはようございます!」と言うところから始めてみてください。教室の空気が引き締まるのを感じるはずです。
「角椅子の上に立ちたい!」だから「発表したい!」という子もいます。子供が高い場所に上がりたがるのは自然なことです。だからこそ、最初に約束を1つだけ確認しておきます。
角椅子に上がるのは、先生の合図があったときだけです。
安全に使い続けられることが、熱量を保つために重要です。
