最少の準備で、最恐の「おばけ屋敷」をつくる方法|子供たちが前のめりになる学級経営&授業アイデア #4


学級経営と授業改善について、アナログとデジタル、それぞれのよさを融合しながら唯一無二の実践を続ける鈴木優太先生の連載です。子供たちが熱量高く、前のめりに学習したり活動したりする学級づくりや授業のアイデアを、毎月1本紹介します。今回は、子供が大好きなおばけ屋敷の実践を取り上げます。
執筆/宮城県公立小学校教諭・鈴木優太
目次
子供たち自身で簡単につくれる「おばけ屋敷」で豊かな体験を!
もし、あなたのクラスでおばけ屋敷を行うとしたら、どのように進めますか?
「おばけ屋敷って準備が大変そう……」――そんなイメージを払拭し、あっという間に非日常を演出できる方法があります。
それが、「ブルーシートおばけ屋敷」です。
最少の準備で、最恐のおばけ屋敷を自分たちでつくることができます。子供時代にしか味わえないような豊かな体験に、子供たちは本気になります。学級のお楽しみ会や児童会のお祭り、地域のイベントなどで、ぜひご活用ください。
「ブルーシートおばけ屋敷」のつくり方
準備は驚くほど簡単です。必要なものは、たった2つ。
①すずらんテープ
②ブルーシート
すずらんテープを方立(窓と窓の間の柱)にピンと張ります。連載第2回「ガーランド掲示」と同じ方法なので、詳しくはそちらをご覧ください。

すずらんテープの上にブルーシートをかぶせます。すずらんテープを2本1組で使うと強度が増し、トンネルのようにすることもできます。ブルーシートの内側に潜んで「わっ!」とおどかす仕掛けが簡単に完成します。

「M字コース」で簡単に迷宮化
おばけ屋敷で最も大変なのが、コースづくりです。教室を迷路のようにできる最も簡単な方法を紹介します。
教室の入口から出口までをアルファベットの「M」のように進むコースです。

学校にあるブルーシートでは数が足りなかったとき、「家からレジャーシートを持ち寄ろう!」と、当時実践した2年生の子供たちは話し合いました。低学年でも実践可能です。

さらに、教室を暗くしたい場合は、黒ゴミ袋で窓を覆います。

新聞紙を使ったおばけ屋敷は定番ではありますが、実は、あまりおすすめできません。準備が大変なうえ、途中で壊れやすく、ゴミも多く出るためです。
一方、「ブルーシートおばけ屋敷」は、使用するすずらんテープも、ブルーシートも、黒ゴミ袋も、全て再利用が可能。「ブルーシートおばけ屋敷」を強くおすすめするのは、準備が簡単で、壊れず、ゴミが出ないためです。
おばけ屋敷で最も苦労しがちなハード面は、ブルーシートを使うことによって、ごくわずかな準備で実現可能です。だからこそ、このあと紹介するおばけ屋敷のソフト面(中身)に、限りある時間も労力も全振りすることができるのです。教師も、子供たちと一緒になって非日常の体験をおもしろがりましょう。アイデアの種まきを惜しむことはありません。
「おばけ屋敷って準備が大変そう……」――そんなイメージが、少し変わってきたのではないでしょうか?