小4国語「白いぼうし」京女式板書の技術

今回の教材は、「白いぼうし」です。この単元の学習活動は、「ふしぎな出来事をとらえて読み、考えたことを話そう」になります。そのため、本時では登場人物にとっての「白いぼうし」がどのようなものかについて、話全体を板書全体に表すことによって、その変化を読み深めていきます。登場人物にとっての「白いぼうし」やその変化などを考えやすい板書の工夫を紹介します。
監修/元京都女子大学教授
元同附属小学校校長・吉永幸司
執筆/京都女子大学附属小学校教頭・砂崎美由紀
単元名 ふしぎな出来事をとらえて読み、考えたことを話そう
教材名 「白いぼうし」(光村図書出版)
目次
単元の計画(全7時間)
- 全文を読み、物語の大体をつかみ、初発の感想をもつ。題名について話し合う。
- 場面と登場人物を整理し、不思議なところを探しながら「白いぼうし」を音読する。
- 不思議だと思ったことが書かれている場面について、言葉に着目しながら会話や行動を整理する。
- 登場人物にとっての「白いぼうし」とはどのようなものかを考える。
- 不思議だと思ったことについて考えを書いてまとめる。
- 不思議だと思ったことについてまとめたことを伝え合う。
- 物語の不思議さと題名について考え、学習の振り返りをする。
板書の基本
〇授業が始まる前に考えること
教科書では「ノートの書き方」について、「言葉や文と、考えたことなどとを、くべつして、整理する。」と示しています(20ページ参照)。ノートに表を作って、本文の「言葉や文」を見付け、そこから考えたことなどを書くように、ノートの書き方を挙げています。この学習では、本文を順に読み進めながら、言葉を見付けてノートに書き、考えを書くという手順になります。
本時では、この学習の後、「白いぼうし」をめぐる登場人物が、どんなふうに描かれているかを物語全体から言葉を見付けて読み深めたいと思いました。時には教科書の叙述を、ページをめくりながら見付け出し、ノートの見開き(2ページ)を使って書き込んでいきます。
〇板書計画で考えておくこと
物語の題名にもなっている「ぼうし」の絵を板書の真ん中にかき、話題の中心は「ぼうし」であることを印象付けたいと思いました。そして、「ぼうし」に出合った登場人物(松井さん、男の子、女の子)を、「ぼうし」の周りに書きます。
子供たちのノートも板書と同様にかくことを指示します。ノートの見開き2ページを使って、真ん中に「ぼうし」の絵をかくことを伝えました。