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準備時間は減り、質は向上! 教科別「授業の型」のつくりかた

2020/3/1

「授業の型」をつくって楽々授業準備!
写真AC

教師の一番の仕事は何よりも授業をすること。そうは分かっていても、授業準備にかける時間を充分とれないのが現実…。そこで、「授業の型をつくっておく」という授業プランの提案です。教材研究の時間はグッと減るのに、質は向上するという「授業の型」を用いた授業とは、どんなものでしょうか?

執筆/大阪府公立小学校教諭・浅野学

授業の型があれば準備の時間は減るのに質向上

学校の先生の一番の仕事はもちろん授業です。授業によって子どもたちを伸ばし、授業によって学級経営をする。授業に同じものは2つとありません。理科専科をしていた頃、2クラスを担当していたので同じ授業を2回するのですが、流れは同じでも子どもたちの反応は異なります。毎回が1回きりの真剣勝負。これが授業の最大の魅力と言えるでしょう。

しかし、学校の先生は忙しい。授業準備や教材研究をする時間はほとんどありません。本当は授業準備をしっかりとして子どもたちに楽しい授業を提供することこそ最大の仕事のはずが、日本の先生の教材研究にかける時間は少ないという結果が、国際調査でも出ていました。この事実はなかなか変えられません。

それならば、できることをしていきましょう。それが「授業の型」をつくることです。僕はこれを意識してから教材研究の時間がグッと減りました。しかし、授業の質はグッと上がったとさえ思っています。

授業の型があればグダグダ授業にはなり得ない!

授業の型をつくる最大のメリットは、「型があること」にほかなりません。

型が何も無い状態で授業を考えるということは、「授業の始まりから終わりまでの45分間の流れをすべて考えないといけない」ということです。これを1日6時間授業するとして、6時間分も考えるなんてとても難しいですよね。結果的に授業の流れを何も考えられないまま時間がやってきてしまい、行き当たりばったりで授業をしてグダグダになってしまうなんてことは忙しい先生方にはよくある話かもしれません。

しかし、「型」があればどうでしょうか。綿密な授業プランは無いにしても、型があることで流れはあるのでグダグダにはならないはずです。

では、授業の型について、いくつかの教科の型を具体的に説明しましょう。

国語科の授業の型

漢字→音読→読解

国語科は基本的に「音読」を学習の中心に据えます。音読を繰り返すことで子どもたちは教材文に慣れ親しむことができ、読解指導もスムーズに進みます。音読ができていない場合は読解指導も進みにくいので、単元の始めの頃は特に、音読に時間を割きましょう。

基本的な型は「漢字→音読→読解」です。

新出漢字を漢字ドリルで学習します。10分以内に終わらせましょう。漢字は短期集中が効果的です。

次に音読指導です。全文音読を基本として、かける時間は20分以上でもいいです。

最後に読解です。10分程度で重要なポイントに絞って考えていきましょう。音読で教材文に慣れ親しんでいるからこその10分です。こちらからの質問や発問にも子どもたちはすらすらと答えられるくらいに、音読をさせましょう。

算数科の授業の型

問題提示→解き方を考える→解き方解説→練習問題

算数科は「児童が自らの力で練習問題を解くことができるのか」を目標にします。いくら「素晴らしく見える授業」をしたとしても、授業後に自力で練習問題が解けない児童がいるのならば、それは「物足りない授業」です。そしてその目標を達成するために型をつくります。

「練習問題」の時間を十分に取るようにしましょう。よくある光景が「解き方を考える」や「解き方解説」の部分に時間をかけ過ぎて、「練習問題」の時間が十分に取れていないパターンです。児童が自力で問題を解けるかどうかを見定めるためには、十分な時間の確保が絶対です。ここに10分は時間をかけたいところです。「問題提示」と「解き方を考える」はセットで15分、解き方解説10分。時間が余ればすべて練習問題にしてしまってもいいでしょう。何故ならば、理解できていない児童は必ずいて、その子への個別指導の時間も必要だからです。実はこの時間も考えると10分では足りず、15分は欲しいというのが本音です。先生の話す時間を極力減らして、子どもの活動の時間を増やしましょう。

社会科の授業の型

課題提示→調べる→共有する→まとめる

社会科では「調べる」活動を学習の中心に据えます。しかし、小学生の「調べる」は大人の「調べる」とは少し違います。子どもたちは教科書や資料集に書いてあることを読み、本時の課題解決にあった記述やイラストを見つけてノートに書く、これが小学生の「調べる」です。

要約などが難しい場合は丸写ししても構いません。子どもたちが主体的にノートへ記述できるように声かけをし、十分な時間を確保してあげましょう。調べた内容を共有することも大切です。

社会科については、児童が調べた内容をもとに先生が授業を進めていくことが理想です。そのためにも先生は、児童が調べている間も机間指導をしましょう。困っている児童には、読むべきポイントを教えてあげましょう。

課題提示と調べるをセットで20分、共有するを10分、最後に授業内容を先生がまとめる時間を10分。余れば授業の感想を書かせてもいいですね。子どもたちが主体的にノートに書くことの楽しさに気付けたらいいと思います。

理科の授業の型

課題提示→仮説→実験→考察→まとめる

理科では「実験」が活動の中心です。実験を円滑に進めるためにどうしたらいいのかを考えましょう。

そのためには事前準備が大切です。用具の不備がないかどうかは前日に確認しておきましょう。

余裕があれば予備実験もしておきたいところです。実験によってはコツがあるので、学校にある用具でどんな結果になるのかは把握しておきましょう。

時間がなければ、その学校に長く勤めている先生に実験のコツを聞くのもいいですね。

課題提示と仮説はセットで5分、実験は内容にもよりますが25分、考察とまとめで10分。

しかし、理科は2時間続きで時間割が設定されていることもあるので、時間については臨機応変にしてください。流れは型通りでいいですが、実験がない時間もあります。その場合は社会科の型に近くなる時もあります。

体育科の授業の型

準備体操→説明→活動→説明→活動…整理体操

体育科については、準備体操と整理体操以外は、説明と活動の繰り返しになります。

ここでのポイントは「子どもの運動量の確保」です。先生の説明は極力短く的確に。これが教材研究のポイントにもなります。先生がダラダラ説明して、児童は話を聞いてばっかりのような授業にならないように、説明内容はしっかりと確認しましょう。

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