小６理科「生物と地球環境」指導アイデア

文部科学省教科調査官の監修のもと、小６理科「生物と地球環境」の板書例、教師の発問、想定される子どもの発言、１人１台端末活用のポイント等を示した授業実践例を紹介します。

執筆／福岡県福岡市立三苫小学校教諭・橋口碧郎
監修／文部科学省教科調査官・有本淳
　　　福岡県福岡市美和台小学校校長・岩田勝英
　　　福岡県福岡市立青葉小学校教頭・須藤大介

単元目標

生物と水、空気および食べ物との関わりに着目して 、それらを多面的に調べる活動を通して、生物と持続可能な環境との関わりについて理解を図り、観察、実験などに関する技能を身に付けるとともに、主に妥当な考えをつくりだす力や生命を尊重する態度、主体的に問題解決しようとする態度を育成することがねらいである 。

評価規準

知識・技能

①人は環境と関わり、工夫して生活していることを理解している。
②生物と地球環境について、目的に応じて器具や機器などを選択して正しく扱いながら調べ、それらの過程や得られた結果を適切に記録している。

思考・判断・表現

①生物と地球環境について、問題を見いだし、予想や仮説を基に、解決の方法を発想し、表現するなどして問題解決している。
②生物と地球環境について、様々な方法で調べ、生物と地球環境との関わりについて、より妥当な考えをつくりだし、表現するなどして問題解決している。

主体的に学習に取り組む態度

①生物と地球環境についての事物・現象に進んで関わり、粘り強く、他者と関わりながら問題解決しようとしている。
②生物と地球の環境について学んだことを学習や生活に生かそうとしている。

評価計画

総時数 ７時間

第１次　生物と地球環境との関わり

１　川原に植物が増えたことについて、気付いたことを話し合う。（授業の詳細）

思考・判断・表現①
生物と地球環境について、問題を見いだし、予想や仮説を基に、解決の方法を発想し、表現するなどして問題解決している。〈発言分析・記述分析〉

２～４　地球環境を守るための取組をいろいろな方法で調べる。

知識・技能②
生物と地球環境について、目的に応じて器具や機器などを選択して正しく扱いながら調べ、それらの過程や得られた結果を適切に記録している。〈行動観察・記録分析〉

知識・技能②
人は環境と関わり、工夫して生活していることを理解している。〈発言分析・記述分析〉

思考・判断・表現②
生物と地球環境について、いろいろな方法で調べ、生物と地球環境との関わりについて、より妥当な考えをつくりだし、表現するなどして問題解決している。〈発言分析・記述分析〉

主体的に学習に取り組む態度①
生物と地球環境についての事物・現象に進んで関わり、粘り強く、他者と関わりながら問題解決しようとしている。〈行動観察・発言分析・記述分析〉

５～７　私たちはこれからどのような行動をしていけばよいか、考えたことをまとめる。

知識・技能①
人は環境と関わり、工夫して生活していることを理解している。〈行動観察・記述分析〉

主体的に学習に取り組む態度②
生物と地球の環境について学んだことを学習や生活に生かそうとしている。〈行動観察・発言分析・記述分析〉

授業の詳細

第１次　生物と地球環境との関わり

１　川原に植物が増えたことについて、気づいたことを話し合う。

生物と地球環境について問題を見いだし、表現できる。

①問題を見いだす

　
写真と単元名をつなげて考えるようにしましょう。

②話し合う

写真を漫然と見比べるのではなく、護岸の様子、植物の生育の違い、防災の観点から見るようにしましょう。

護岸工事後と再整備後の写真は子どものICT端末でも見られるようにし、比較しやすくしましょう。また、その写真に子どもが気づいたことを書き込むことができるようにすると、交流の際に活用することができます。

他の川の護岸工事後の様子を調べると、植物が少なくなってしまうことをおさえやすくなります。

昆虫などの動物は、花や草むらなど食べ物のある場所や、隠れることができる場所に多くいる。

　
護岸工事および再整備したのは人であることに着目し、人の行動が地球環境へ影響を与えることに気づくことができるようにしましょう。

川を再び整備し、川原に植物が増えたことによって、どのような変化が起こるかを話し合うようにしましょう 。

　
既習の内容と関係付けている子どもの考えを取り上げ、これまでの学習が生かせることに気づくことができるようにしましょう。

川に植物が増えることで、どのような影響があるのだろうか。

イラスト／難波孝