小6らくらくUnit 3「My Weekend」⑦【モトヨシ先生のNEWスライドde外国語】

連載
モトヨシ先生のスライドde外国語(活動)~パワポで楽しくらくらくICT授業
モトヨシ先生のNEWスライドde外国語タイトル

パワーポイント教材を映すだけで授業を進められる「モトヨシ先生のNEWスライドde外国語」。2024年度の教科書改訂に合わせて、パワーポイント教材をリニューアル。

今回は、NEW HORIZON Elementary English Course 6 Unit 3「My Weekend ~週末にしたことを伝え合おう」第7時(週末にしたことを伝える英語の文を書いてみよう!)の授業案です。本好利彰先生が作成したパワーポイント(スライド)教材1つで、外国語活動の授業をらくらくクオリティアップ!

執筆/福島県公立小学校教諭・本好利彰
監修/拓殖大学教授・居村啓子

スライドは学級の実態に合わせて修正して使いましょう

小学6年生の「NEW HORIZON Elementary English Course 6」のUnit 3「My Weekend ~週末にしたことを伝え合おう」全8時の7時目の授業の流れです。本時も、私が作成したパワーポイント(スライド)を使った授業を紹介します。学級の実態に合わせて修正し、活用してください。

パワーポイント(スライド)を使った授業の進め方

この記事の最後で、パワーポイントのファイルをダウンロードできるようになっています。必要な教師の発話やイラスト、音源などを挿入してあり、この資料を使うことで1時間の授業を行うことができるように作成してあります。このスライドを活用して、クリックしながら授業を進めてみてください。
パワポダウンロードへボタン

  • クリックでスライドを進めるだけで、スムーズに授業を行えます。
  • デジタル教科書を使用する場合は、パワーポイントから切り替えてください。

目標と授業の流れ

単元目標
自分のことを話したり、友達のことをよく知るために、週末にしたことについて、基本的な表現を使って伝え合うことができる。

○単元のゴール
週末にしたことを伝え合おう。
○本時の目標
週末にしたことを伝える英語の文を書いてみよう!

単元の評価規準(クリックすると各領域の評価規準が表示されます)

【聞くこと】
●知識・技能
〈知識〉
I went to 〜. I enjoyed 〜. I ate 〜. It was 〜. およびその関連語句などについて理解している。
〈技能〉
週末の生活についてのやり取りを聞いて、話の内容を聞き取ることができる。
●思考・判断・表現
・友達のことをよく知るために、週末の生活についてのやり取りから、話の内容を聞き取っている。
●主体的に学習に取り組む態度
・友達のことをよく知るために、週末の生活についてのやり取りから、話の内容を聞き取ろうとしている。

【読むこと】
●知識・技能
〈知識〉

I went to 〜. I enjoyed 〜. I ate 〜. It was 〜. およびその関連語句などについて理解している。
〈技能〉
I went to 〜. I enjoyed 〜. I ate 〜. It was 〜. およびその関連語句を用いて書かれた文で、音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や学習した表現を読んで、理解することができる。
●思考・判断・表現
・友達のことをよく知るために、週末の生活について、音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や学習した表現で書かれた文の意味を理解して、声に出して読んでいる。
●主体的に学習に取り組む態度
・友達のことをよく知るために、週末の生活について、音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や学習した表現で書かれた文の意味を理解しようとし、声に出して読もうとしている。

【話すこと】(やりとり)
●知識・技能
〈知識〉
I went to 〜. I enjoyed 〜. I ate 〜. It was 〜. およびその関連語句などについて理解している。
〈技能〉
・週末の生活について、I went to 〜. I enjoyed 〜. I ate 〜. It was 〜. およびその関連語句を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合っている。
●思考・判断・表現
・自分のことを話したり、友達のことをよく知ったりするために、週末の生活について、簡単な語句や基本的な表現を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合っている。
●主体的に学習に取り組む態度
・自分のことを話したり、友達のことをよく知ったりするために、週末の生活について、簡単な語句や基本的な表現を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合おうとしている。

【書くこと】
●知識・技能
〈知識〉
・週末の生活について伝えるために、音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や学習した表現を理解している。
〈技能〉
・週末の生活について伝える文を、例文を参考に書くことができる。
●思考・判断・表現
・自分のことを伝えるために、週末の生活について、音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や学習した表現を用いて、例文を参考に書いている。
●主体的に学習に取り組む態度
・自分のことを伝えるために、週末の生活について、音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や学習した表現を用いて、例文を参考に書こうとしている。

本時の流れ(例)

  1. 挨拶
  2. 単元のゴール、本時のめあての確認
  3. 教科書 Let’s Chant & Let’s Sing
  4. 教科書 Small Talk
  5. Let’s Write「書く」活動
  6. 教科書 Let’s Listen ①
  7. 教科書 Sounds and Letters
  8. ふり返り

各活動の流れ

①挨拶

元気に明るく挨拶をして、How are you? How’s the weather? などの質問を児童にしてみましょう。

②単元のゴール、本時のめあての確認

本時は、週末を紹介する文を書くので、事前に週末に行った場所や食べ物の写真を準備するように伝えたり、書く内容を宿題として考えさせておいたりすることもできると思います。

単元の流れ6年3-7
本時のめあて6年3-7
パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

③教科書 Let’s Chant & Let’s Sing (p.26)

教科書 p.26の Let’s ChantLet’s Sing です。ウォームアップとして、また日常生活を紹介する表現をインプットするのに効果的です。英語の授業中だけでなく、朝の会や帰りの会で扱うこともできると思います。

④教科書 Small Talk (p.26)

教科書に載っているトピック「What do you do on weekends?」Small Talk を行いましょう。教師とALTで自己開示を行い、デモンストレーションを行いましょう。その後、教師―児童、ALT―児童、児童―児童などでやりとりを行い、最後は児童同士ペアでやりとりを行いましょう。

Small Talk

⑤Let’s Write「書く」活動

「書く」活動
My Weekend 週末にしたことを絵にしてみよう!
ワークシートは記事の最後でダウンロードできます
週末にしたことを書いてみようワークシート

【ダウンロード】週末にしたことを書いてみようワークシート(両面)
(記事の最後でダウンロードできます。)

5時目にも、教師の自己開示を行ったときにワークシートの書き方を提示しています。もう1度ここで確認しましょう。

ワークシートの裏側には、週末の絵を描いて色を塗るように指示します。児童が表現に困った際には、My Picture Dictionary を参考にさせることもできます。


「書くこと」に関しては、「語順を意識しながら音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や基本的な表現を書き写すことができるようにする」とされています。5、6時目では、週末についての英文の音声に慣れ親しむための活動を十分に行ってきているので、本時では例文を参考に書くことができるように支援していきます。

そのためには、黒板や児童の手元には、書き写すための例文を提示しておく必要があります。1人1台タブレットにあらかじめ表現を準備しておくこともできるでしょう。書く活動は、個人差が大きく出るので、個々に支援をしていくことを心がけましょう。

また、「書くこと」の指導をする前に、もう1度評価規準(下記参照)を確認し、何をもって評価するかを事前に考えておくことも大切です。

私が教師になったばかりのときに、ベテランの先生から、教師は「目をかけ、声をかけ、手は出さない」と教えられました。例として、主体的に学習に取り組む態度を評価するとします。まずは、児童それぞれがどのように取り組んでいるかを見取ります。教師が「早くやりなさい」などと声かけをしてしまうと、逆に評価することが難しくなってしまいます。児童の様子を見取り、そこから支援の手立てを講じていくようにしましょう。

【書くこと】
●知識・技能
〈知識〉
・週末の生活について伝えるために、音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や学習した表現を理解している。
〈技能〉
・週末の生活について伝える文を、例文を参考に書くことができる。
●思考・判断・表現
・自分のことを伝えるために、週末の生活について、音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や学習した表現を用いて、例文を参考に書いている。
●主体的に学習に取り組む態度
・自分のことを伝えるために、週末の生活について、音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や学習した表現を用いて、例文を参考に書こうとしている。

教師は机間指導をしながら児童の困り感を見取り、全体で共有できること、全体で考えさせることがないか、常に考えて指導しましょう。

例えば、児童が「とてもおいしかった、と書きたいんです」と発言したら、まずは全体で考えさせることが大切です。既習事項から考えさせると It was very delicious. と他の児童から答えを引き出すことができます。全体で共有したら、全員で発話して、質問した児童にも個別で発話させましょう。最後の発表の段階までを考えると、効果的です。

⑥教科書 Let’s Listen ① (p.28)

「週末についての会話を聞いて、それぞれの人物がしたことを線で結ぼう。」

Let’s Listen の活動を児童とやりとりをしながら進める指導法は、6年Unit1の3時目に詳しく記載しています。こちらからご確認ください。

⑦教科書 Sounds and Letters(p.35)

教科書 p.35の Sounds and Letters です。短時間の積み重ねを大切にしましょう。私は YouTube のフォニックスを児童といっしょに行ってから、Sounds and Letters を行います。本時はUのフォニックスを扱い、問題に取り組みましょう。

Sounds and Letters の U
スライドにYouTubeへのリンクが張ってあります

キャラクターを使ったフォニックス

児童の興味・関心を高めながら、児童が「自分で読めた喜び」を少しでも感じられるような指導法をご紹介します。

児童はこれまで、アルファベットのAエーBビーなど「名前読み」とともにaアbブcクという「音読み」を少しずつ積み重ねて学習してきました。一通りのフォニックスの音を学習したので、ここで音と文字をくっつけて読む活動を行います。

私は、少しでも児童が興味をもって活動ができるように、ポケモンの名称を取り入れてみました。数年前に、いっしょに働いていたアメリカ人のALTと日本のアニメについて話していたときに、ポケモンの中には英語名と和名が大きく異なるものがあることで、話が盛り上がりました。和名と英語名が変わらない Pikachu のようなポケモンもいますが、現在は1000種類以上のポケモンが登場していて、英語名と和名の違いからフォニックスに使えるポケモンもいるのではないかと考えたのです。

授業では、ポケモンのイラストを見せます。例として「ベトベトン」のイラストを提示した場合、次のように進めます。

(ベトベトンのイラストを見せながら)What Pokemon is this?

ベトベトン!

That’s a Japanese name.  It’s different in America.

ここでALTが英語名の「Muk」の文字を児童に見せます。児童は「ムックだ!」と言います(笑)。当然の発想といえば当然ですよね。

次に、ワークシートを配付して Muk と真似して書き写させます。

Muk
パワーポイント、ワークシートは記事の最後でダウンロードできます

【ダウンロード】キャラクターでPhonicsワークシート
(記事の最後でダウンロードできます。)

ここからは協働で学習を進めた方が効果的なので、グループになって行いましょう。フォニックスの音を想起させ、音と文字をくっつける活動を行います。

まず、今まで何度も聞いてきた YouTube のフォニックス動画で m, u, k の音を一緒に言わせます(可能であれば、 m, u, k のフォニックス動画をつなげて見せられるようにするといいですね)。動画で音を確認したら、 m, u, k の音のみを確認していきます。最後にグループで、Muk をどのように読めばよいか話し合わせます。班ごとに発表をした後に、ALTに読んでもらいます。
当たった児童は大喜びでした。

cup

次に、cup の文字のみを提示します(ここではイラストを先に提示しないように注意してください。そして「読める人は声に出さないでね」と伝えましょう)。同じ要領で以下のように進めます。

ワークシートへの書き写し YouTube のフォニックス  c, u, p の音のみ言う グループで考える

Muk と cup の発音が共通していることを理解することを通して、学習の定着が図れると思います。

※記載してあるカタカナ表記はあくまでも参考にする程度としてください。正しい音をカタカナで表記することはできません。
※パワーポイントには、ポケモンのイラストは入っていません。書籍やインターネット等を活用して提示するなどしてください。

⑧ふり返り

本時のふり返りを行いましょう。「書くこと」は、児童にとっては難しい活動です。児童の良かったところを教師が称賛したり、児童同士での相互評価などを取り入れたりすることもできるでしょう。次時の発表に向けて、家庭学習でおうちの人と週末について練習してくるなどの課題を与えることもできると思います。


居村啓子

居村啓子(いむらけいこ)
拓殖大学外国語学部英米語学科教授。言語学博士。児童図書出版社、児童英語教育機関勤務、立教大学異文化コミュニケーション学部助教、上智大学言語教育研究センター嘱託講師を経て現職。2020年よりNHKラジオ「小学生の基礎英語」講師を務める。研究テーマは「子どもの第二言語習得」、「フレーゾロジー」。

本好利彰

本好利彰(もとよしとしあき)
福島県公立小学校教諭。福島県小学校・中学校・千葉県小学校教諭を歴任。また地区外国語教育推進リーダーを務める。2018年より拓殖大学外国語学部で「小学校英語教育入門」を担当。2021年東京書籍アドバイザー。 2023年より東京書籍の会員制教育情報サイト「東書Eネット」にて実践事例、指導技術などを連載中。

パワーポイント(スライド)ダウンロード

6年Unit3-7パワーポイント(25スライド)、ワークシート(2点)

※購入日の翌日を1日目と数えて30日目いっぱいまでご利用いただけます。購入履歴(日時)は マイページにてご確認いただけます。
※月額制ではありません。期間終了後に自動更新して新たなお支払いが発生することはありませんのでご安心ください。
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構成/本田有紀子 イラスト/畠山きょうこ・やひろきよみ・横井智美  アニメーション/鶴岡信治 歌・チャンツ/本田有紀子

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