小6らくらくUnit 3「My Weekend」⑤【モトヨシ先生のNEWスライドde外国語】

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モトヨシ先生のスライドde外国語(活動)~パワポで楽しくらくらくICT授業
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パワーポイント教材を映すだけで授業を進められる「モトヨシ先生のNEWスライドde外国語」。2024年度の教科書改訂に合わせて、パワーポイント教材をリニューアル。

今回は、NEW HORIZON Elementary English Course 6 Unit 3「My Weekend ~週末にしたことを伝え合おう」第5時(週末にしたことを伝える英語の言い方に慣れよう!)の授業案です。本好利彰先生が作成したパワーポイント(スライド)教材1つで、外国語活動の授業をらくらくクオリティアップ!

執筆/福島県公立小学校教諭・本好利彰
監修/拓殖大学教授・居村啓子

スライドは学級の実態に合わせて修正して使いましょう

小学6年生の「NEW HORIZON Elementary English Course 6」のUnit 3「My Weekend ~週末にしたことを伝え合おう」全8時の5時目の授業の流れです。本時も、私が作成したパワーポイント(スライド)を使った授業を紹介します。学級の実態に合わせて修正し、活用してください。

パワーポイント(スライド)を使った授業の進め方

この記事の最後で、パワーポイントのファイルをダウンロードできるようになっています。必要な教師の発話やイラスト、音源などを挿入してあり、この資料を使うことで1時間の授業を行うことができるように作成してあります。このスライドを活用して、クリックしながら授業を進めてみてください。
パワポダウンロードへボタン

  • クリックでスライドを進めるだけで、スムーズに授業を行えます。
  • デジタル教科書を使用する場合は、パワーポイントから切り替えてください。

目標と授業の流れ

単元目標
自分のことを話したり、友達のことをよく知るために、週末にしたことについて、基本的な表現を使って伝え合うことができる。

○単元のゴール
週末にしたことを伝え合おう。
○本時の目標
週末にしたことを伝える英語の言い方に慣れよう!

単元の評価規準(クリックすると各領域の評価規準が表示されます)

【聞くこと】
●知識・技能
〈知識〉
I went to 〜. I enjoyed 〜. I ate 〜. It was 〜. およびその関連語句などについて理解している。
〈技能〉
週末の生活についてのやり取りを聞いて、話の内容を聞き取ることができる。
●思考・判断・表現
・友達のことをよく知るために、週末の生活についてのやり取りから、話の内容を聞き取っている。
●主体的に学習に取り組む態度
・友達のことをよく知るために、週末の生活についてのやり取りから、話の内容を聞き取ろうとしている。

【読むこと】
●知識・技能
〈知識〉

I went to 〜. I enjoyed 〜. I ate 〜. It was 〜. およびその関連語句などについて理解している。
〈技能〉
I went to 〜. I enjoyed 〜. I ate 〜. It was 〜. およびその関連語句を用いて書かれた文で、音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や学習した表現を読んで、理解することができる。
●思考・判断・表現
・友達のことをよく知るために、週末の生活について、音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や学習した表現で書かれた文の意味を理解して、声に出して読んでいる。
●主体的に学習に取り組む態度
・友達のことをよく知るために、週末の生活について、音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や学習した表現で書かれた文の意味を理解しようとし、声に出して読もうとしている。

【話すこと】(やりとり)
●知識・技能
〈知識〉
I went to 〜. I enjoyed 〜. I ate 〜. It was 〜. およびその関連語句などについて理解している。
〈技能〉
・週末の生活について、I went to 〜. I enjoyed 〜. I ate 〜. It was 〜. およびその関連語句を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合っている。
●思考・判断・表現
・自分のことを話したり、友達のことをよく知ったりするために、週末の生活について、簡単な語句や基本的な表現を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合っている。
●主体的に学習に取り組む態度
・自分のことを話したり、友達のことをよく知ったりするために、週末の生活について、簡単な語句や基本的な表現を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合おうとしている。

【書くこと】
●知識・技能
〈知識〉
・週末の生活について伝えるために、音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や学習した表現を理解している。
〈技能〉
・週末の生活について伝える文を、例文を参考に書くことができる。
●思考・判断・表現
・自分のことを伝えるために、週末の生活について、音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や学習した表現を用いて、例文を参考に書いている。
●主体的に学習に取り組む態度
・自分のことを伝えるために、週末の生活について、音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や学習した表現を用いて、例文を参考に書こうとしている。

本時の流れ(例)

  1. 挨拶
  2. 教科書 Let’s Chant & Let’s Sing
  3. 単元のゴール、本時のめあての確認→ALTの週末の紹介
  4. 教科書 Listen and Think
  5. ポインティング・ゲーム
  6. クリップ・ゲーム
  7. Let’s Write 教師の週末の紹介→「書く」活動の説明
  8. 教科書 Sounds and Letters
  9. ふり返り

各活動の流れ

①挨拶

元気に明るく挨拶をして、How are you? How’s the weather? などの質問をしてみましょう。

②教科書 Let’s Chant & Let’s Sing (p.26)

教科書 p.26の Let’s ChantLet’s Sing です。ウォームアップとして、また日常生活を紹介する表現をインプットするのに効果的です。英語の授業中だけでなく、朝の会や帰りの会で扱うこともできると思います。

③単元のゴール、本時のめあての確認→ALTの週末の紹介

単元のゴール、本時のめあてを確認しましょう。

教科書 p.26 Our Goal の動画を視聴し、児童が本単元で扱う表現を知り、学習の見通しをもてるようにしましょう。動画を視聴させたら、どんな話をしているかをペアで話し合わせるとよいでしょう。

単元の流れ6年3-5
本時のめあて6年3-5
パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

本時は、単元の後半の授業の初回(5時目)を想定しています。ALTの週末についても紹介して、単元のゴールである「週末にしたことを伝え合おう」につなげていきましょう。

Tim's Weekend

パワーポイントには、ALTの週末の紹介例のスライドを挿入してあるので、参考にしてください。ALTが週末にしたことの写真をスライドに挿入して紹介するとよいと思います。

ALTの自己開示の内容確認を英語で行うと、おおよそ以下のように進めることができると思います。

Tim(ALT), how was your weekend?

I went to the park.
I enjoyed playing basketball with my friends. It was fun.
I ate a sandwich. It was delicious.

児童にTim(ALT)の話した内容を問います。

Where did Tim go?

I went to…?

ALT "I went to..."
パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

公園。

That’s right. I went to the park.

I went to the park.
パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

What did he enjoy?

バスケットボール!

Yes, I enjoyed playing basketball with my friends.

I enjoyed playing basketball with my friends.
パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

What did he eat?

サンドウィッチ。

Yes, I ate a sandwich. It was delicious.
How was your weekend?

I ate a sandwich.
パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

ALTが不在の場合は、録音した音声をスライドに入れておいて、ALTの週末についての紹介を行いましょう。

コロナ禍の当時は、ステイホームが求められていたこともあり、「どこに行ったの?」のやり取りに困り、この単元を行うのは難しかったです。そのような状況下でも授業を進めなければならないので、逆にステイホームを前提としたALTの自己開示を行いました。家でできることもたくさんあるので、それらを英語で表現することを課題として行いました。昨年までの教科書は「夏休みについて」の紹介でしたが、2024年度改訂の教科書は「週末について」の紹介になりました。週末であれば家で過ごしたという児童も多いと思いますので、参考までに家で過ごした表現のスライドも入れておきます。ALTがいない場合の音声録音版です。
I stayed.... ⇒ I stayed home.

④教科書 Listen and Think (p.26)

[1] 英語を聞いて、場面の順に▢に番号を書こう。

デジタル教科書には、“音声用”のクリックと“アニメ用”のクリックがあります。どちらを活用するかも先生の判断になります。私は1問目〜2問目は映像を見せて、3問目〜4問目は音声のみ、という使い方をよくします。

No.1~No.4まで行ったら、そこで Listen and Think を終えるのではなく、児童と教師でやり取りすると学びが深まります。すべての場面を扱うのではなく、4問であれば1〜2問、その場面で出てきた表現を使って簡単なやり取りをするとよいでしょう。

指導書にはNo.2とNo.3の場面でのやり取りが記載されていますので、ここではNo.1の場面でのやり取りをご紹介します。その中から学級の実態に応じて選択して児童とやり取りをしてみましょう。

<例:No.1>

This is Taiyo. This is Saki.
(Emmaのイラストを指さして)Who is this? What is her name?

エマ。

That’s right. She is Emma. Where is she from?

スイス?

Good. She is from Switzerland.
I want to go to Switzerland. Where do you want to go?(※)

Hawaii.

Sounds great!

Where do you want to go? はUnit4で学習する内容ですが、簡単なやり取りを行うことで、児童の中にはUnit4の学習を進める時に「この表現、どこかで聞いたことがある」という感覚をもてる児童もいるでしょう。言語習得をする上で、その感覚がとても大切です。意図的に次単元の内容を扱っておくこともできます。

⑤ポインティング・ゲーム

教師やALTが発話した英語のイラストをタッチさせるゲームです。ダウンロードできるワークシートを使って、まずは教師とALTでデモンストレーションを行いましょう。ALTが発話した英語のイラストを教師が素早くタッチすると、すぐに児童は理解するでしょう。

ポインティング・ゲームワークシート
ワークシートは記事の最後でダウンロードできます

ALTがいない場合は、ALTの音声を事前に録音しておき、教師自身がイラストをタッチして行うこともできます。また、ワイヤレスプレゼンターがあれば、手元のワイヤレスプレゼンターでスライドを操作して音声を流しながらモニターを手でタッチできるので、1人でデモンストレーションが可能です。1人で授業をする場合には、ワイヤレスプレゼンターがあると便利ですね。

私は、単語から始めて、徐々に文章にしていく形でポインティング・ゲームを進めていきます(文章のポインティング・ゲームは次時に行います)。イラストの単語をどんどん発話していきましょう。

まずは1人で何度か行い、次はペアになって2人で1つのワークシートを使わせるとよいと思います。ペアでの競い合いは3回勝負にして、ペア替えをしながら繰り返し行いましょう。

ポインティング・ゲームワークシート

【ダウンロード】ポインティング・ゲームワークシート
(記事の最後でダウンロードできます。)

⑥クリップ・ゲーム

クリップ・ゲーム
ワークシートは記事の最後でダウンロードできます

<準備物>色の違うクリップなど(ワークシートはポインティング・ゲームと同じものを使います)

4色のクリップ(クリップでなくても4色あればOK)をイラストの上に自由に置かせます。教師が言った英語のイラストにクリップがあれば、取り除きます。最後までクリップが残っていたら勝ちです。イラストは全部で12個あるので、6つ程度の英語表現で行うとよいでしょう。

最初に、スライドを使ってALTとデモンストレーションを行いましょう。先ほどのポインティング・ゲームでは、単語で行っていましたが、クリップゲームからは英文を聞かせるようにしましょう。

ポインティング・ゲームのとき→ soccer 
クリップ・ゲームのとき→ I enjoyed playing soccer.

Now, let’s play the clip game.

O.K.

I am going to do a demonstration.
I have four clips: blue, yellow, grey and orange.
I am going to put four clips like this.(自由に置いていく)

Now, listen to Tim (ALT).

I enjoyed talking with my family.

もし、クリップが talking with my family の上にないとします。

Yes. (と小さくガッツポーズやセーフのジェスチャーをする)

Next, please. Listen to Tim.

I ate shaved ice.

(悲しそうに)Oh, no! My gray clip, goodbye.(と言って灰色のクリップを取る)

デモンストレーションでは、あと2文も同じ要領で進めてみましょう。

I went to the park. (セーフ)
I enjoyed playing soccer.(アウト→青いクリップを取る)

デモンストレーションの最後に、残ったクリップの数がポイントになることを伝えましょう。1回目は、1クリップ1点で行うとよいでしょう。

How many points do you have?

I have two points. Now, it’s your turn.
I will give you the clips. Put your clips on your worksheet.

<時間に余裕がある場合の工夫>
2戦目・クリップ毎に点数を変える
例えば orange4点、blue3点、yellow2点、gray1点などのようにすると、1戦目より楽しんでできます。

●3戦目・ポイントを秘密にする
4色のポイントを秘密にして、最後にポイントを知らせる工夫もできます。2戦目より楽しんでできます。

●4戦目・スペシャル運試しゲーム①
4色のクリップを置き、通常は12表現のうち6表現程度でゲームを終えますが、今回は12表現のうちの11表現まで行います。こうすると、クリップが最後まで残っている児童は限られます。ドキドキしながら取り組むでしょう。

●5戦目・スペシャル運試しゲーム②
やり方は4戦目と同じです。11表現全部が終わった後に、教師がクリップの色を1つ選びます。これでチャンピオンが決まります。

⑦Let’s Write 教師の週末の紹介→「書く」活動の説明

ここまで、ALTの週末の紹介、デジタル教科書のビデオ視聴を行い、音声による週末の紹介の英語の表現に慣れてきました。同じ形で今度は、教師自身の自己開示を行いましょう。教師の自己開示を例として、児童自身の週末についてワークシートにどのように書いていくか、ライティングの活動につなげていきます。

Let’s ask Mr. Motoyoshi how his weekend was.
Let’s say it together. “How was your weekend?”

How was your weekend?

I went to a restaurant. I enjoyed talking with my family. It was nice. I ate いくら丼. It was delicious.

I went to a restaurant.
I enjoyed talking with my family.
I ate いくら丼
パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

ALTが週末の紹介をしたときに英語で質問をして、内容の確認を行いました。同じ要領で進めることもできるでしょうし、少しペアで相談させてから確認することもできると思います。

Now, I will ask you three questions. Please talk about the answers with your friends.
Where did I go?
What did I enjoy?
What did I eat?(ジェスチャーも加えながら)
Please talk about the answers with your friends.

児童と教師の週末について確認したら、以下のワークシートを提示し、教師の週末を例に何を書けばよいか説明していきましょう。また、イラストを描くことも伝え、次時以降の学習につなげましょう。

週末にしたことを書いてみよう
イラストを描こう
パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます
週末にしたことを書いてみようワークシート

【ダウンロード】週末にしたことを書いてみようワークシート
(記事の最後でダウンロードできます。)

⑧教科書 Sounds and Letters(p.35)

教科書 p.35の Sounds and Letters です。短時間の積み重ねを大切にしましょう。私は YouTube のフォニックスを児童といっしょに行ってから、Sounds and Letters を行います。本時はTのフォニックスを扱い、Review③の問題に取り組みましょう。

Sounds and Letters の T
スライドにYouTubeへのリンクが張ってあります

⑨ふり返り

単元の授業をふり返りましょう。また、⑧のアルファベットテストと⑨のふり返りを逆にして行ってもよいと思います。先生方の進めやすいように行ってください。


居村啓子

居村啓子(いむらけいこ)
拓殖大学外国語学部英米語学科教授。言語学博士。児童図書出版社、児童英語教育機関勤務、立教大学異文化コミュニケーション学部助教、上智大学言語教育研究センター嘱託講師を経て現職。2020年よりNHKラジオ「小学生の基礎英語」講師を務める。研究テーマは「子どもの第二言語習得」、「フレーゾロジー」。

本好利彰

本好利彰(もとよしとしあき)
福島県公立小学校教諭。福島県小学校・中学校・千葉県小学校教諭を歴任。また地区外国語教育推進リーダーを務める。2018年より拓殖大学外国語学部で「小学校英語教育入門」を担当。2021年東京書籍アドバイザー。 2023年より東京書籍の会員制教育情報サイト「東書Eネット」にて実践事例、指導技術などを連載中。

パワーポイント(スライド)ダウンロード

6年Unit3-5パワーポイント(41スライド)、ワークシート(2点)

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構成/本田有紀子 イラスト/畠山きょうこ・やひろきよみ・横井智美  アニメーション/鶴岡信治 歌・チャンツ/本田有紀子

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