「PPDACサイクル」とは?【知っておきたい教育用語】

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【みんなの教育用語】教育分野の用語をわかりやすく解説!【毎週月曜更新】

問題解決のための「手段」として、データ利活用に活用される統計的探究プロセスである「PPDACサイクル」を探究学習にも応用する指導手法が注目されています。

執筆/「みんなの教育技術」用語解説プロジェクトチーム

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PPDACサイクルとは

似たような言葉で「PDCAサイクル」を知っている人は多いのではないでしょうか。こちらは、Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Action(対策・改善)と、4つのステップを順番に繰り返し、目標達成を行うフレームワークです。最終ステップであるActionまで回ったところで、また最初のPlanに戻り、継続して繰り返すことで、作業の改善、向上を図ることができます。

一方のPPDACサイクルとはフレームワークのなかでも、主にデータ利活用の分野で使われる言葉で、次の単語の頭文字をつなげた5つのステップです。

Problem(問題)
Plan(計画)
Data(データ収集)
Analysis(分析)
Conclusion(結論)

では、ひとつずつステップごとに紹介していきましょう。

PPDACサイクル

ステップ① Problem(問題)

クリアすべき課題を設定し、課題達成のための指標を考えます。このときに大切なのは、達成できたかどうかを判断できるように、指標は定量的で具体的な数値に設定することです。

ステップ② Plan(計画)

指標に影響をあたえる要因の仮説を立てたり、解決のために必要なデータや資料は何かを考えたりし、仮説を検証するための分析の計画を立てます。

ステップ③ Data(データ収集)

実際にデータおよび資料を収集し、カテゴリー化するなど、データを整理します。

ステップ④ Analysis(分析)

整理したデータをもとに分析を行い、課題解決につながるヒントを探します。このとき、グラフや表で分析結果を可視化し、わかりやすく表現することも有効です。

ステップ⑤ Conclusion(結論)

分析結果から、結論を導きます。このとき、「P」で設定した仮説に対して判断し、問題の解決策を提案します。

以上の5つのステップを繰り返すことで、課題解決を図ります。最終ステップである「C」で新たな問題が見つかれば、次のPPDACサイクルを回していきます。もしくは、とりあえずの結論(仮定)にとどめておいて、次のサイクルで仮説を検証していくこともできます。

教育現場で活用されるPPDACサイクル

PPDACサイクルはデータ利活用におけるフレームワークですが、サイクルの考え方を教育分野にも応用することができます。

子どもたち自身が課題を発見し、その課題解決のための指標も教師ではなく、子どもたち自身で設定するようにします。指標をクリアするための仮設を立て、実際にデータ収集・分析を行い、結論を導き出す。そのような授業によって、探究学習の効果が期待できます。

例えば、宮崎県の公立小学校で指導している中西指導教諭は、算数の授業づくりにおいて子ども自身が定理を発見したり、活動の中で見付けだしたりできるような学習プロセスを重視しています。また、子ども一人一人の考えを引き出すことで、子どもたち同士での課題解決に向けた対話も実現しています。

PPDACサイクルを授業に導入することで、より一層の主体的かつ対話的な深い学びを実践することが期待されます。

▼参考資料
Data StaRt(ウェブサイト)「1時限目 データ利活用の進め方~実例で見るPPDACサイクル~」総務省統計局
日本の人事部(ウェブサイト)「PPDACサイクル
みんなの教育技術(ウェブサイト)「子供が主体的に学習活動を進めながら、ひらめきや発見のある授業をつくる 【全国優秀教師にインタビュー! コレが私の授業づくり! 第2回】」小学館

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