学年最後の懇談会 〜保護者と子供の成長を語り合える場に〜

学年最後の懇談会は、保護者とともに、子供たちの1年間の成長を一緒に語り合える場になるようにしましょう。しかし、今年度も、新型コロナ感染症予防の影響で、保護者が学校に来る機会が少なかったと思います。行事が縮小されたり、授業参観がなかったりと、保護者は、子供たちの学校での様子を見ることができていません。だからこそ、子供たちの様子や成長が分かる写真や掲示物、具体的なエピソードなどを準備しておくとよいでしょう。また、担任として、学級の成長をどう捉えているか、次の学年に向けて、修了式までどのようなことを大切にしていきたいかを保護者に伝えるようにしましょう。

執筆/神奈川県公立小学校教諭・西田あすか

担任から保護者へ

昨年度に引き続き、担任と保護者の交流も限られていた1年だったと思います。担任として、「子供たち一人一人を大切にして教育活動を行ってきた」ということを伝えられるように、日頃の学校生活の様子をみんなで共有する時間をつくりましょう。

次年度の情報を伝える

1年間の感謝の気持ちを伝えるとともに、次年度への情報を伝えておくことも大切です。大きな行事や新たに始まる学習や活動など、事前に知らせておくとよいでしょう。

作品をまとめて、見えるように工夫する

保護者が見られなかった作品を教室や廊下に掲示するだけではなく、学習で使った成果物などもまとめて手元で見られるようにしておくと、学習の様子なども知ることができます。

写真や映像を使う

日頃の学校生活の様子の写真をスライドにしたり、映像を流したりすると、子供の様子がよく伝わります。学校に来る機会が少なかった1年だったからこそ、担任の思いも込めて事前に準備しておくとよいでしょう。

子供たちのメッセージを渡す

子供たち一人一人が保護者に向けて、メッセージを書いて伝える方法も考えられます。1年間をふり返り、成長したことやがんばったこと、これからの目標などを書いたカードやワークシートを渡すことで、保護者にも成長を感じ取ってもらうことができます。

保護者同士で

学校に来る機会が少ないと、保護者同士の関わりも希薄になってしまいます。そのため、学年最後の保護者会では、教師から一方的に話して終わりにするのではなく、保護者の声をたくさん聞く懇談会にするとよいでしょう。

小グループにしたり、「子供の成長を感じたこと」「家での様子」「進級にあたって不安なこと」などのテーマを決めたりして、子供たちのことをたくさん話すことができるように工夫しましょう。楽しい雰囲気の中で、保護者が「話せてよかった」と思えるような場をつくることが大切です。

保護者一人一人から

保護者一人一人から、子供たちの成長や進級に向けた思いなどを話してもらうことも考えられます。ひと言ずつ話してもらうことで、お互いに成長を感じ取ることができるでしょう。

イラスト/山本郁子

『教育技術 小三小四』2022年2/3月号より

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