小1算数「どちらがひろい」指導アイデア《広さの比べ方を考える》
執筆/埼玉県さいたま市立桜木小学校教諭・黒須直之
監修/文部科学省教科調査官・笠井健一、浦和大学教授・矢部一夫
目次
単元の展開
第1時(本時)身の回りにあるものの面積に着目して、面積を直接比較の方法で比べたり、任意単位による比較の方法で数値化して表したりする方法を考える。
▼
第2時 面積を直接比較や任意単位による比較の方法で調べる方法を使いながら、問題を解いたり、陣取り遊びをしたりしながら、学習内容の習熟を図る。
本時のねらい
面積を直接比較の方法で比べたり、任意単位による比較の方法で数値化して表したりする方法を考えられるようにする。
評価規準
面積を直接比較や任意単位による面積の比べ方を考えたり、任意単位により数値で表したりしている。(思考・判断・表現)
本時の展開
※直接比較については問題①、任意単位による比較は問題②で行います。
2まいの おりがみが あります。どちらが ひろいでしょう。
※大きさの違う2枚の折り紙(オレンジ縦20㎝、横30㎝、青縦24㎝、横18㎝)を提示して、問いかける。子供に配付するものは、提示するものの半分のものにする。
ここに2枚の折り紙があります。どちらが広いと言えるでしょうか。
オレンジのほうです。
青よりオレンジのほうが広いです。
オレンジと言っている人が多いですが、わけを説明できますか。
見た目ですぐ分かります。
見ても分かりそうだけど、重ねるとはっきり分かると思います。
そうですか。では、どちらが広いか、比べ方を考えてみましょう。
どちらが広いか、比べ方を考えよう。
※5~10分程度時間をとって、各自に作業をさせる。
2枚の紙の比べ方は考えられましたか。
このままだとうまく比べられなかったので、青を回して重ねてみました。重ねるとオレンジのほうがはみ出しているので、やっぱりオレンジのほうが広かったです。
重ねるとどちらが広いが分かりますね。また、今やってくれたように、重ねるときは「端をそろえる」のが大事なのですね。
㋐と ㋑では どちらが ひろいでしょう。
次は、この2枚の紙を比べてみましょう。どちらが広いでしょうか。
さっきのように、重ねればすぐ分かります。
では、さっそく試してみましょう。
※㋐と㋑の紙を配付する。
あれ? さっきのように、重ねてもよく分からない。うまく比べられないよ。
どうしてうまくいかないのでしょう。
だって、さっきみたいに重なりません。
両方はみ出してしまいます。
では、この2枚は比べられないのでしょうか。工夫して、どちらが広いか比べ方を考えましょう。
見通し
重ね方を工夫して考えることはできないかな。
マス目がついているから、それを使えないかな。
マス目の数を数えると、どっちが広いか分かりそうだな。
自力解決の様子
A つまずいている子
直接比較の方法(重ねて比べる)を使おうとするが、どちらもはみ出して困っている。
B 素朴に解いている子
マス目の数を数えて、数の大きさを比べて、どちらが広いかを判断している。
C ねらい通り解いている子
マス目の数を数え、㋑のほうが1マス広いことや、マス目を使うとどれだけ広いかが分かりやすいことに気付いている。
学び合いの計画
本時の問題①でのねらいは「面積を直接比較で比べる方法を考えること」です。
イラスト/横井智美